宮古on Web「宮古伝言板」後のコーケやんブログ

2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。
 藤田幸右 管理人

鍬ヶ崎「区画整理事業」の今(1)トラップ

2013年08月28日 | どうなる鍬ヶ崎


宮古市設計の前に施工したいので承諾を?!

 

  今日、岩手県の用事を名乗る人から電話があり「先に地権者にご案内していた起工承諾書がまだ届いていないので…」という事であった…

  案内が来ていたのは7月初旬、宮古市長宛返信締め切りは7月末であったからもうとっくに済んでいたと内心は思っていたものであった。敢えて返信していなかったのは私は起工承諾をしないからである。


ざっと不承諾の理由を書くと

 

1) もう区画整理事業のトラップ(罠=わな)には引っかかりたくないからである。詳細はあとで書くが幾度となくアンケートや意向調査や土地情報を調べられて…。意向を書いても賛否を書いても結局は宮古市のシナリオ通りにいつも結果してきた。調べのために何度大きな茶封筒を貰ったか? 送付部署も、送付日付もいつも曖昧で茶封筒は溜(た)まるが整理しきれなく、思いきって中身を読むと目的も趣旨も曖昧で記名押印送付だけが目的であることが透けて見えてきた。

 

[関連記事] もうアンケートはいらない!鍬ヶ崎は去年のままだ (2012.12.22)

 

  2) 今回の宮古市長の「宮古都市計画事業鍬ヶ崎・光岸地地区土地区画整理事業 起工承諾のお願い」も、まずこの表題の字並びが投げやりで意味が分からない。いつの間に都市計画事業と区画整理事業が一緒になったのか? 平成25年6月13日だという。何のこっちゃ?

 

 3) お願い文書にはこうあった。「現在<仮換地指定>に向けて事業を進めております」「本来は<仮換地指定>の後、宅地造成工事および道路・公園等の工事に着手する事になりますが、宮古市では<仮換地指定>に先立ち地権者の皆さんから承諾(起工承諾)を得てそれらの工事に着手したいと考えております。」 何のこっちゃ? くわしくは分からないが、法律では<仮換地指定>の後に工事に着手する事になっているが工事の方を先に進めたいという事だ。設計図の前に施行したいので承諾を! という事です。区画整理事業のトラップとはいつもこういう事です。後先の順番が反対ではないか!?

 

 4) ちょんぼだ。私はそれを承諾しない。将来<仮換地指定>の図面などを見てから工事に OK/NO を出す。

 

 5) 返信をしてなかったのは「起工承諾書」には NO を書く欄がなかったからでした。そのまま書いて出すと OK になる(罠にかかる)から…

 

 ── と、以上のように答えて改めて返信すると約束した。「ところで電話は岩手県の用事でなくて宮古市の用事でしょ?」と聞いたらそうですと答えていた。くわしくはきかなかったがやっぱりUR都市機構で、その下請け(孫請け)の会社の人であった。

☆ 

── さらに(一日置いた)今日、宮古市からぺらぺらの大きな茶封筒が届いて中に一枚「鍬ヶ崎の区画整理審議委員の候補者が定員に達しなかったので選挙は行いません」「人選は追ってお知らせします」旨のお知らせであった。 ※ここで市役所にお願い。今後、封筒の表にけちなゴム印などではなく(1)部課名 担当者名(2)投函日(3)くわしく〓(の書類)在中とゴシック文字で大書して送っていただきたい。被災者の家の中の茶封筒が少し整理されると思います。


── お知らせも、承諾願いも、アンケートも、意向調査も、すべて必要な事だ。しかし役所仕事に偏重して行われている。アリバイ作り、整合性づくり、そして手続き重視で行われている。そうではなく、一番重要な事は、手続き上の書類をまとめる事ではなく、被災者、地区住民によりそい、市民の直接の意向をまとめる事だ。その合意形成のためにこそ、郵送より電話、電話より訪問、訪問より車座。孫請けの人より下請けの人、UR機構の人より宮古市職員、下の職員より上の人が直接意向調査に当たるべきものなのである。


── 今回の「承諾願い」の本末転倒はなぜおこったのか? 審議委員も未定、<仮換地指定>もないままに工事着手の「承諾」を求めるとは! 何たる錯誤、何たる傲慢なのか。「承諾」を与える人もいるようだ。両方とも前代未聞の笑い者だっ!


── この役所仕事はなぜ起こったのか? それは書類に書いてあるように「宮古市では1日でも早く復興を進めるため、着手したい」からである。(これもトラップ!) 本当は「復興」ではなく土木工事を1日でも早くしたいからである。それはまさに役所の側の都合である。宮古市長の都合、幹部役人の都合、コンサルタントの都合、UR都市機構側の都合、孫請け土木建設業者の都合、あらゆるサプライヤーの都合、予算消化のための都合、利益獲得のための都合、国の都合、岩手県庁の都合、土木センターの都合である。早く進めて早く仕事を終えれば利益がある人たちの都合で、市役所がへんな通知を出しているのだ。被災者以外の人たちの都合だ。森を見ない役所仕事もここに極まっている。


── 回り回って被災者の復興のためになる? そういう事にはならない。これは鍬ヶ崎の被災者のためにはならない。これは「復興」という事にも関係がない事だ。



  

 

 

 

 

コメント (2)
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