ぎっくり腰、その後 パートⅡ

2011年01月11日 | 治療の話
学校の先生をされているBさんは

新年2日に受傷されたとのことでした。

なんでも、重い荷物を持ち上げようとした刹那に

「ギクッ!!」

ときたそうです。

以来、立ち座りの際に右の腰に強い痛みが襲うようになったそうです。

傷めてから5日後

なかなか引かない痛みを見かねた奥様の勧めで、

7日に当院へご来院されました。

お調べすると、右のお尻の筋肉(中殿筋)の故障が見つかりました。

幸い神経へのダメージはない様子。

初回の治療後は、立ち際の痛みが無くなりました。

しかし、おじぎの動きでの痛みが残ります。

どうやらこれは、起立筋にも問題があるようです。



2回目は翌日8日にご来院されました。

普段であれば、治療間隔として「中2日~3日」開けていただくところなのですが、

職場が遠く、東京にいられるのが11日までだということで、

連日の治療となりました。

この時には、もうお尻の筋肉の故障は見られませんでした。

代わりに起立筋の故障が自己主張しています。

特に多裂筋という背骨の際に生えている比較的小さな筋肉の痙攣が際立っておりました。

この日は疲労困憊した起立筋を保護するテープを貼り、

患部(起立筋)ではなく関連した筋肉(ハムストリングス)の

テニスボールを使ったマッサージをセルフケアとして処方しました。

そして、本日(1月11日)

3回目の治療
にいらっしゃったときには

Bさんの顔には笑みがあふれていました。

なんでも前回の治療後、大幅に痛みが減ったとのことでした。

この日は腰椎と骨盤に居座る強張り(関節拘縮)に手を入れ

自宅で簡単にできる「骨盤矯正」の方法をお伝えして治療終了です。


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一挙に2つ連続でブログを更新してみました。

それは同じ傷病名であっても、治療法はそれぞれの患者さんの

お身体の状況に応じて変わるということを伝えたかったからなのです。

このように痛みの治療には「決まりきった型」というものはありません。

また、状態によっては素早い回復が望めるケースもあれば

組織の回復に時間がかかるケースもあるんですね。

何はともあれ、

「どうしたら回復への近道へと導けるのか」

を常に考えながら治療にあたっております。

お困りの方がございましたら、

どうぞお気軽にご来院ください。

スタッフ一同、心よりお待ち申し上げます。

ぎっくり腰、その後

2011年01月11日 | 治療の話
年末から「ぎっくり腰:急性腰痛」の患者さんが増えています。

今日は「ぎっくり」で来院された方々のその後を追ってみたいと思います。



1月4日の仕事初めに「ぎっくり腰」でいらっしゃったAさん。

本日2度目の治療にご来院。


事の起こりは新年3日。

「ギクッ!」という音と共に激しい痛みに襲われました。

翌日、痛みをこらえながら治療院までたどり着かれたその時は

歩くこともやっとの状態でした。


調べてみると、「おじぎ」と「左へと身体を倒すこと」で強く痛み、

その他の方向へも動かし辛く痛みを伴うようでした。


痛みの出所自体は右の起立筋(腸肋筋・最長筋)

と腰方形筋という筋肉でした。

傷めた経緯を聞く中で、『これはケガだな…』

と、考えておりましたが、問題の筋肉を触れてみると

反対側のそれと比べて熱っぽい…。

やっぱり「ケガ」のようです。

同じ「痛み」でも筋痙攣による痛みであれば、

それがたとえ強い痛みであっても

「あら?」

ってぐらい、あっけなく引いてしまうこともあるのですが

ケガによる痛みの場合は、そうは問屋が卸さないのです。

そういった場合の治療は、患部をいじらずに過剰な緊張を取り去ることで

傷ついた組織が回復しやすい環境を作ることに焦点を集めることになります。


幸いAさんは治療後、痛みの軽減と動ける範囲の広がりを見ることができました。

ということは、キズはあってもそれほど大きなものではない可能性が示唆されます。


とはいえ、

スッキリと痛みが消えないことからも

「ケガによる痛み」であることには変わりないので

初回の治療では、安静にすることとアイシングの方法をお伝えしたのでした。


で、本日(1月11日)の2度目の治療。

前回の治療の後、すぐに痛みも落ち着いたそうで、今ではもうほとんど痛くないとのこと。

若干の痛みと、患部の固さのために左回旋と左側屈が動きずらそうにしていましたので、

今日はしっかりと患部へアプローチさせていただき治療終了。

術後、残りの痛みも強張りも取れ、めでたしめでたし!

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