すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

メニュー

長浜戦国ふるさと博で、国際まんが博覧会をPR

2012年07月20日 | 日記

 福祉生活病院常任委員会の県外調査を終えた私たちは、長浜市観光協会を訪れました。私たちは同常任委員であると同時に、「まんが王国建国推進議員連盟」に加盟しているので、このチャンスを生かそうということになりました。というのも、長浜市では3月24日から12月2日まで「長浜戦国大河ふるさと博覧会」が開催されており、多くの観光客が訪れています。戦国大河ふるさと博覧会の会場でも国際まんが博覧会のポスターを掲示していただき、PRのチラシを置いてもらえないかと、ちょっと図々しいお願いをしようと思いついたのです。もちろん、希望されれば、国際まんが博覧会の会場にも、長浜戦国ふるさと博覧会のポスターやチラシを置き、地域間連携でお互いの博覧会をPRし合いましょうと提案するつもりでした。

 出迎えてくれたのは北川賀寿男・長浜市観光振興課長でした。。私はまんが議連の幹事を仰せつかっていますので、浜田委員長の挨拶に続き、発言させていただきました。まず、山名氏、尼子氏の争いのほか、豊臣秀吉の鳥取城攻めで大活躍し、最後は自分の命と引き替えに、城兵を救った吉川経家公の古事を紹介するなどして、鳥取の戦国時代を説明。続けて、国際まんが博覧会の概要を説明させていただき、来場を呼びかけました。そして、「地方も連携すれば、大都市に打ち勝てるのではないでしょうか。一緒に助け合ってお互いの博覧会を成功させたいと思います」などと話をまとめさせていただきました。

 

続いて北川課長から長浜戦国大河ふるさと博覧会の説明を聞きましたが、観光を担当して9年目というベテラン職員だけに、北川課長のお話は示唆に富むものでした。以下は北川課長のお話の概要です。

 鳥取砂丘には一度行ったことがある。そのスケールに驚いていたら、地元の方々が、砂丘の緑地化が心配されていたのが印象的だった。鬼太郎は大好きな漫画で、ゲゲゲの女房も好きなテレビ番組で、毎回見ていた。境港は情緒のある町だろうな想像し、一度、出かけて行きたいと思っている。私は9年、観光振興課にいるが観光旅行に行っていない。ぜひともお邪魔させていただきたい。

 しかし、ドラマは観光という面では一過性だ。放映のある年は人が来ても、翌年は別の番組が放送され、別の場所に行く。 昨年放映された大河ドラマの「姫たちの戦国」で、浅井長政の居城で、江ら浅井三姉妹が生まれ、育った場所として小谷城が出てきた。それで、小谷城は知る人が知る城から、メジャーな名城になっていった。大河ドラマがあると、その年は観光客が増えるが、翌年は見事に観光客が減る。そうならないように小谷城を売り出したいと思っているし、戦国大河まんが博覧会もそのための仕掛けに使いたい。

 戦国大河ふるさと博覧会の目標来場者は50万人。しかし、今のペースだと27、8万人くらいになってしまうので、頑張らないといけないと思っている。それだけに、地方の博覧会同士、手を取り合ってPRしましょうというご提案は本当に嬉しい。

 滋賀県にはたくさんの文化財を戦国がある。たくさんの文化財があるということは多様な文化があるとうことではあるが、そこに一つ通った軸を見出せないということでもある。観光は分かり易さ大事だ。そうなると、滋賀をまとめるキーワードは戦国しかなった。

 分かり易さが観光には何よりも大事です。小谷城も城郭史上の重要ささより兄の信長と夫の長政の間で苦悩するお市というドラマ、長浜城も信長が倒れた後、清州会議を知力で制した秀吉が、天下を取ったドラマの舞台としての賤ケ岳古戦場、さらには、秀吉の居城だった長浜城。三成と秀吉の出会いのドラマも、ここにはあります。そうしたドラマの舞台も見ていただきたい。

 地域づくりは官から民への時代。博覧会も実行委員会の主催で民を中心にしたいと準備してきました。今回の博覧会は2億8000万円の予算ですが、展示物よりも、古城や古戦場への二次交通の整備と地域の情緒づくりに力を入れたつもりです。

 鳥取にとって秀吉は仇ですが、これからは水に流して交流していただければ、嬉しいです。

 

 以上が北川課長の話の概要です。その後、意見交換したのですが「妖怪が出ても不思議ではない雰囲気づくり、情緒づくりが大事」「妖怪漫画のコンクールを企画して水木しげる賞として続ける。推理漫画のコンクールをして青山賞として続けては。人材育成になり、次の戦略に繋がる。水木、青山というな名前は使わないと損だ」「鬼太郎のアニメのオープニングシーンの墓場は作れませんか?  今、荒れているお寺が滋賀県にはいくつかあるんですが、鳥取にもそうしたお寺があれば、再生もおもしろいのでは」などと、様々ヒントをいただきました。さすが、観光職員歴9年という感じがしました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

県議会 福祉生活病院常任委員会県外調査3日目①(あいとうエコプラザ菜の花館)

2012年07月20日 | 日記

 県議会福祉生活病院常任委員会の県外調査3日目は滋賀県東近江市の「あいとうエコプラザ菜の花館」を訪れました。浜田委員長の挨拶の後、葉の花館の増田隆館長が「地域循環型の東近江モデルが注目されています。その一番の特徴は菜の花プロジェクトの発祥の地であるといこと。琵琶湖の赤潮から雑排水をどうしようというところから始まり、石けんプロジェクト、菜の花へと発展していきました。何か皆さんの参考になればうれしいです」と挨拶されました。その後、野村正次副館長から説明を聞きました。以下はその概要です。

 

 菜の花プロジェクトを始めたのは平成10年からでしたので、もう14年になる。循環型の地域モデルを作っていこうというもの。菜の花プロジェクトの経過を簡単に説明したい。

 第一期(1977年~)琵琶湖の水質保全

 琵琶湖の赤潮が発生、廃食油の回収とし、石けんを作って利用する運動を展開した。住民主導のリサイクルシステムが確立された。ごみは7品目11種類に自治会が分別して集め、菜の花館のヤードに持って行くような仕組みもできた。

 第二期(1992年~)再生可能エネルギー(BDF)への変換利用

 市民運動の高まりから7割が石けん利用になったが、各メーカーが良い香りがするなど様々な無リン石けんを開発して販売するようになると石けんが売れなくなった。廃食油を回収しても、余るようになったので、ドイツに学び、生成して、ディーゼル燃料を製造するようにした。

第三期(1998年~)資源循環型社会の具体的な地域モデルの構築

 30アールで菜の花の栽培を開始した。全国へ広がり、菜の花プロジェクトネットワークが結成された。菜の花を植えれば、休耕田対策になる。菜の花は開花すれば美しいので観光資源になる。NPOが収穫、乾燥、搾油して菜種油にした。菜種油は安心安全。学校給食や家庭で利用するとコミュニティービジネスになる。その廃食油は回収してBDFにして資源循環システムを構築したいと活動を展開した。

 第四期(2005年~)農村・暮らし・地域の再生・自立運動へ

 菜の花プロジェクトを教材にした出前講座を開催し、環境への子どもたちの環境への関心を高めている。市民の意識も高まり現在は136の自治会が協力してくれている。廃食油で発電して電飾で飾る光の祭典「コトナリエサマーナイト」へは10万人の観光客が来ている。

 

 農業・農村に活力を生みたい。緑の分権改革にも取り組み、ヒト・モノ・カネが回る仕組みをつくりたい。その結果、孫子安心の社会を作りたいというのが現在の目標だ。NPO法人「愛のまちエコ倶楽部」を設立。里山保全活動に取り組む「里守隊」は学生を中心に活動している。東近江ハンドシェーク協議会は2008年に立ち上げた。環境系NPOとまちづくり協議会、財団、市で組織して連携して活動している。学ぶ(体験)プロジェクト、安らぐ(泊まる)プロジェクト、食べる(地元食)プロジェクトの3つに取り組んでいる。春夏秋冬とおせちの年5回の地元食の発表会を開催し、地元食205品のレシピ集を刊行した。5件の農家民宿も開業した。2009年から検討が始まった福祉モール構想にも、入っていくことにした。

 

葉の花プロジェクトが地域へもたらしたものは大きい。農業の新たな展望が見いだせた。耕作放棄地で栽培することの意味は大きいし、エネルギー消費者型農業からエネルギー供給型農業へ転換する展望も得られた。NPO法人が循環過程の一翼を担うことでコミュニティービジネスも生まれた。開花期の菜の花は観光資源となり、経済効果を生んだ。環境意識が高まり、厄介者だった廃食油が資源になった。その結果、市民や各機関、企業に新しい連携軸も生まれた。菜の花プロジェクト発祥の地として全国へに情報の発信源になったことで市民や子どもたちの誇りになっている。

 

緑の分権改革は、中央集権から地域分散への取り組み。これを東近江でもやっていこうとしている。あるものを活かすのが大きなテーマ。創るのではなく、地域資源の再評価と活用をすることだ。多極連携による地域ビジネスの創造をする。内発型発展による強い自治の仕組みを作りたい。食・エネルギー・ケアの自給圏の形成していきたい。

 菜の花プロジェクトとは、自立と自立の地域づくりを基本にした運動。地域のことは地域で解決することを目標に、今後も「地域発想」「地域自立」の取り組みを目指していく。

 

 以上が野村副館長のお話の概要です。意見交換もしました。以下は、その概要です。

Q PDFを軽油に混ぜると税金がかかるし、軽油よりも高いので普及しにくいのでは

A 市内の理解あるガソリンスタンドで、5%混ぜて販売してもらっている。自動車はエンジンが傷むという問題があり、今は止めている。現在は、籾殻をくん炭にするときにPDFを使うほか、イベント時の発電、耕耘機などで使い、ビニールハウスのボイラーでも使っている。

Q PDFの製造過程で出る排水の処理は。

A 排水処理をしている。強いアルカリなので農産物の栽培に使っている農家もある。

Q 燃料として使っている、搾っている油の量と廃食油の比率は。反あたりの菜種の収穫量は。

A 搾ったものはような微々たるもの。ほとんどは廃食油。収穫は反200キロが目標だが、休耕田など荒れた土地を使うので150キロくらいだ。

Q プロジェクトは人。地域へのアピールするうえでご苦労されたことはないか。

A 愛東町は6000人の小さな町だったが、町長始め思いが地域にあった。プロジェクトは何度も地域へ出て行って、説明もしてきた。

Q プロジェクトを進めるうえで、意見を出し合う場所はあるのか。

A 年に1回菜の花楽会を開いているが、これは実行委員会で主催し、市民の皆さんに意見を出し合っている。

Q 最初に参加した子どもも大人になった。人を育ててきたという実感はないか。

A 中学生は1年生になれば、この施設に来て、プロジェクトの話を聴くし、3年生になれば何人かは職場体験に来ている。何年かすれば応援してくれると期待している。

Q 学校給食での利用は

A 全市の給食ならば1000リットルを一度に使うので、使ってもらえれば大きい。一部では使ってもらっている。

Q 撒く種は自家栽培か。購入か。

A 県の種苗協会から購入している。改良している品種なので交雑しやすい。厳格に管理して栽培するのは難しい。中には自家栽培した物を使っている方もいる。

Q 景観対策ということでは河川敷などで栽培できればいいと思うが、それは難しいか。

A 県がへち川の河川敷に撒くことを決め、協力した。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

県議会 福祉生活病院常任委員会県外調査3日目①(あいとうエコプラザ菜の花館 見学編)

2012年07月20日 | 日記

意見交換した後、野村副館長に「あいとうエコプラザ菜の花館」の施設を案内していただきました。

 

ここで菜種油の石けんを作ります。

肌に優しいと人気なんだそうです。

 

BDFで動くカートです。出前学習会などでは子どもたちを載せて動かしているそうです。

 

 

 

籾殻からくん炭を作るプラントです。最初の20分ぐらいはBDFで加熱しますが、その後は、相次いで燃えるので熱源はいりません。ここで発生した熱は菜種の乾燥や暖房にも再利用するのだそうです。

収穫した菜種の選別作業をされていました。

 

 

搾油のプラントです。

 搾った油が瓶詰めして売られていました。470mlで800円は高いという印象を持たれる人がいるかもしれませんが、オリーブオイルの値段を考えると高くないのではないでしょうか。オレイン酸の含有も高く、健康にもいいそうです。

 BDFの製油プラントです。廃食油や菜種油をディーゼル燃料に精製します。生物由来ですから、再生可能エネルーです。

 鳥取でも岩下さんたちが頑張って菜の花プロジェクトを進めておられますが、規模の違いを感じました。あいとうエコプラザは、愛東町時代、町が建設したものです。そういう意味では行政の関わり方が、こうしたプロジェクトの成功に大きく関わるのかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする