『未来少年コナン』が再放送されるそうだ。
5月4日から毎週月曜日 午前0時10分~0時40分、NHK。
『未来少年コナン』は1978年にNHKで放映されたアニメで、監督は宮崎駿。
私は個人的に、この『未来少年コナン』に加え、同じ宮崎監督の『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)と『天空の城ラピュタ』(1986)を、宮崎駿黄金パターン三部作と呼んでいる。
黄金パターンとはこんな感じ。
主人公とヒロインが出会う。
ヒロインは強大な敵に追われていて、捕まってしまう。
主人公はヒロインの救出を試みるが、手痛い敗北を喫する。
主人公は、元々は敵だった者達と手を組み、再度ヒロイン救出に挑み、成功する。
ヒロインの敵、つまり、ラスボスと対決し、勝利する。
ざっくり書いてしまうと、な~んだ単純な話じゃね~か、という事になってしまうが、これを視聴者に面白いと思わせるのは簡単ではない、たぶん。
実際、明らかにこの宮崎駿黄金パターンを踏襲しているな、と思わせる作品に出合うことがあるが、成功している作品はあまり多くないと思う。
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『未来少年コナン』で重要なキーとなっている太陽エネルギー。
太陽エネルギーによって、人類はエネルギーの枯渇という問題から解放され、我が世の春を謳歌することになるのだが、やがてその太陽エネルギーを使った戦争によって人類は滅亡寸前にまで追い込まれる…
と、物語はそこから始まる。
40年以上も前に作られた作品で、当時は原子力発電による電力開発が着々と進められていた時代だ。
この作品が凄いのは、そんな時代に、太陽エネルギーが原子力発電のアンチテーゼである、などとは言っていないところにあると思う。
何だそれ? と思ったら、ぜひ『未来少年コナン』の再放送を。
というか、余計な講釈なんていらない。
観れば面白い。
ただそれだけ。