エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

残念な「ゆとり教育の見直し」

2007-01-21 | 教育を考える
このほどまとまった教育再生会議の第一次報告書に、「ゆとり教育の見直し」が挙げられた。これはこれからの日本の教育にとって明らかなマイナスだと思う。一部の有識者の集まりが、この国の教育の有り様を決めてしまって良いはずがない。
 受験体制の反省からようやく生まれた、創造性を涵養する豊かな教育の理念と実践が、いわゆる学力低下という誤解と偏見で消されようとしている。残念でならない。
 「こころ豊かな生き方」を求め、「生きる力」を育む明日の教育でなければならないはずなのに、また管理的な、ぎすぎすした詰め込み教育に戻ってしまうような気がしている。そして、教師と生徒の豊かな人間関係を基礎とした、潤いのある教育の場が失われてしまうのではないだろうか。
教師の仕事は創造的なものだ。机上のペーパー学力は、予備校、塾の世界でいい。真の教育は、学校や家庭での、豊かな人格の完成を目指す人間教育でなければならない。