エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

昆虫少年になれ

2008-07-31 | 教育を考える

 毎朝、5.6本植えたミニトマトを収穫している。黄色い花が終わるとすぐに小さな実が付き、日に日に大きくなる。毎日赤くなったトマトを結構収穫出来るようになり、楽しんでいる。今朝、武琉君はトマトの上にウスバカマキリを見つけた。早速虫かごを取ってきてカマキリを手で掴んで入れた。 

最近、武琉君は虫たちに興味を持ち始めた。実に恐がり屋で、アリやクモにも大声で発見の報告だけだったが、ようやくバッタを手づかみ出来るようになった。
 じーちゃんは、孫たちに自然への畏敬の念を植え付けたい願いからの興味付けに熱心だ。

 捉まえた虫たちは一度かごに入れられるが、数時間の後に庭に解放される。自分がかつてチョウを蒐集し、さんざん多くの虫たちの命を絶ったことを棚に上げ、その後悔からも、今孫たちに命の大切さ教えている。捕まえた虫はそれなりの観察をしてから放してやることにしている。孫たちとウスバカマキリを花壇に放ししばらく観察した。横から近づくとこちらへ顔を向け、様子を窺っていた。

  
 【振り向いたウスバカマキリ】

かなり前からシオカラトンボを見かけるが、縄張りなのか、いつも止まるところは決まっている。武琉君、見かけるたびに網で穫ろうとするが、まだ経験が足りない。手伝って採ってやり観察した。今日は庭に待望のオニヤンマも現れた。
 また、武琉君はカミキリムシを見つけて呼びに来た。まだ恐くて上手に自分で掴めない。体長を計ると20mm、とてもかわいい。黒や茶のまだら模様はいかにも樹木の保護色を思わせるものだった。これも先ずは虫かごへ。そして、孫と一緒に図鑑で調べるとナガゴマフカミキリのようだった。

  
【かわいいナガゴマフカミキリ】

 武琉君はもう世界中のカブトやクワガタをほとんど知っている。名前や産地、おまけにムシキングカードの技の種類などとても詳しい。DSでカードを読み込ませて、それぞれの得意技で戦いを楽しんでいる。また、カブトやクワガタのフィギュアーでも闘わせて遊んでいる。でも、映像に依存したり、いわゆるバーチャルの世界ばかりは良くないと思い、なるべく庭に誘って、自然の中で実際を体験させたいと思っている。

幼稚園が夏休みに入ってからは、孫二人との毎朝の散歩が習慣となった。今の一番の楽しみは小川に石や花を流して遊ぶこと。また、目にする鳥や虫に関心を寄せている。武琉君は、いつも網とかごを持参する。また行き交う犬やおばあちゃんとも話ができる。萌香ちゃん決まっておばあちゃんへシロツメクサの花をお土産に摘んで帰る。毎朝、実に貴重な体験をしていると思う。
 興味を抱き始めたムシへの関心をずっと持たせてやりたい。


かわいいツユムシ

2008-07-29 | 昆虫
【アシグロツユムシ?の幼虫 7/29】

 今年、会津地方の梅雨は雨が少なく、梅雨らしい天気は少なかった。しかし、梅雨明け宣言が出てからは、前線が停滞して連日梅雨らしい雨降が続いている。梅雨明けの宣言が早過ぎたようだ。昨日の天気予報の解説では「戻り梅雨」などと言っていた。
 そもそも、気象庁の梅雨明け宣言はどんな意味をもつもだろうか。梅雨が明けたと言われると、いよいよ夏到来、なんとなく晴れ晴れした気持ちはなるが。所詮は勝手に形式的に呼ぶに過ぎないことだろう。
 今朝は久しぶりに朝日が眩しい。西日本では連日猛暑が続いているようだが、会津の今日の最高気温は29℃の予想、さわやかな朝を迎えた。

 毎日成長を見続けているツユムシの幼虫(アシグロツユムシのよう)がずいぶん大きくなってきた。日をずらせて孵化したようで、いろいろなサイズがいる。小さい黒い個体が緑色になり、ときどき準備体操などもしている。毎年キクイモモドキの花の上が住み家で、花びらや花粉を食べているのだろう。雨の時は花びらの下に待避している。カメラを近づけるとそれなりに警戒してしぐさがとてもかわいい。 今5,6匹だが、秋の夜の虫の音を楽しみに成長を見守っている。


    【7/4】

庭のカミキリ

2008-07-26 | 昆虫
 昨日の晩、食卓にウスバカミキリが飛び込んできた。今朝探したら、障子戸にじっとしていた。また今日は玄関の植木鉢に紋の白いゴマダラカミキリとおぼしきカミキリが雨に打たれていた。
 ゴマダラと思っていたが、よく調べてみると紋はキボシに似ている。また、白に黄味は感じなかったが、写真で見るといくらか黄色い部分もあり、体長の2倍以上もある長い触覚などからキボシカミキリではないかと結論づけた。ネットで見ると、地域によって紋様や色も変化があるようだ。我が家のキボシカミキリのまだら模様は必ずしも左右対称ではなく、斑点はランダムなものもあった。

 庭には、結構カミキリムシが姿を見せてくれる。初夏にはベニカミキリやセンノカミキリが、7月初旬には例年通りに桑の葉にキボシカミキリが現れた。また、さらに大型のミヤマカミキリもそろそろ見られるだろう。
 手でつかんで観察していたら指先にかみつき、屋根まで飛翔した。
 自然に恵まれた庭を見つめる生活が嬉しく楽しい。


【ミヤマカミキリ】   【センノカミキリ】
  【キボシカミキリ】
  【ウスバカミキリ】

アブラゼミ初見

2008-07-25 | 昆虫


 数日前アブラゼミを初めて聞いた。ニイニイゼミ、ヒグラシ、アブラゼミと暑くなるにつれて順に声が聞こえてくる。そのあとミンミンゼミが最高の暑さを締めくくるのだろうか。

 今日の里山散歩で、ふと目の前のヤマボウシの幹にアブラゼミが鳴いた。静かに近づく私に気づきながらも、何とか怖がらずにずっと鳴いていた。幼虫期間は約6年、きのう雨上がりの晩に羽化したのだろうか。

「ジジジジー」「ジージー」と、暑い夏をよりいっそう暑くするセミの声だが、その名は、油で揚げる時の音に似ているかららしい。

 「長い間の土の中での生活は大変だったな」と声を掛けた。接写するファインダーに写った姿は地味だが、とても美しく感じられた。何枚も写真を撮らせてくれた。横から近づくと、蟹のように横に這ってカメラの見えない方向に移動する。なんと愛おしいことか。数週間の精一杯の生を願い別れた。

 
 

行く雲と水の流れ

2008-07-24 | 日々の生活
          【流れる水(日橋川の流れ)】

 このほど、玄侑宗久氏のHPで「行雲流水」について説いたエッセイを読んだ。
 『「諸行は無常なり、とお釈迦さまはとらえました。では、どう生きればいいのか、と言えば、「雲や水のごとくに」です。 ・・・ つまり、「行雲流水」は生き方の提案なんです。・・・・「行雲流水」とは、一言で言えば「自由」・・・どんな状況にも完全に応じられること。それが、「行雲流水」ということです。・・・』

 「行雲流水」という言葉を知ったのは何年前だったろうか。禅の説く生き方を求めていた頃だろう。気に入って何度か板書して生徒に我が人生論を説いたこともあった。
「行雲流水」は 雲や水の流れのように、自然に身を任せ、物事に拘泥しない生き方や行動をすること。空の雲と、川の流れを結びつけた禅の心を思った。
「よどみに浮かぶうたかたはかつ消えかつ浮かびて・・・」を思い浮かべた。 「行雲流水」は、世の無常をも表わした語でもある。また、良寛の「騰々任天真」や老子の「足を知る」、さらに加島祥造の「求めない」にも通じる心を思った。

 空を見上げ、しばし流れる雲を見る。白い雲が消えては湧き、湧いては消え、全体がゆったりと流れていく。立ち止まり、その永遠の流れの一瞬間を切り取って、我が人生を思う。流れ到った道、これからの生き方を巡らせた。止まらず過ぎゆく永遠の流れはおおらかだ。

【行く雲】
 

突然の雷雨

2008-07-22 | 日々の生活

  暑い一日だった。孫たちはちょこちょこと庭の小さなビニーのプールで水遊びに興じた。
 数日前に、強い日差しをよしずで遮るようにした。傍らで蚊に刺されないように孫たちを見守りながら、鉢植えの草花の手入れをしたりして過ごした。

 夕方4時を廻る頃から、遠くに雷が聞こえた。降って欲しいと願っていたら、5時前に急に恵みの雨、短時間だったが、しばらくぶりの激しい降りだった。


青空が見え始めた庭にでた。半ズボンにシャツ姿、下駄で。シャワーを浴びた緑の嬉しそうな、さわやかな姿を撮った。水まきが省略できて良かった。
風鈴がかすかに鳴り、ヒグラシがいつもより少し遅い時間に鳴き合い、いよいよ本格的な夏の暑さの到来を意識した。今日は暦の「大暑」だ。
夜になりまた降り始めた。会津に大雨、雷注意報が出ているようだ。一昨日、関西から一斉に、東北地方も梅雨明けの宣言があったが、まさに梅雨末期の天候である。 



見事なヤマユリ

2008-07-19 | 自然観察
香を放ち 静寂に群れ咲くヤマユリ 清楚

 涼しい風が吹き抜ける松林で、群生するヤマユリを観賞した。
道路沿いの松林の開けた空間に、梅雨明けを前に見事な花を付けた。
その脇を通るたびに、まだかまだかと待っていた。

 
ヤマユリはどこよりもこうした空間にあってこそすばらしい。
発芽から開花までには5年以上かかり、古い株ほど多くの花をつける。数えてみたら一番多い茎には17個も花を付けていた。まだこれからの見事なつぼみもある。
中には花の重みで倒れている株もあった。

 見事に咲いた豪華絢爛たるユリの花だが、誰に見せるでもなく静寂の松林にあって、清楚なもの悲しい雰囲気をも感じさせるものだ。



 

夕方のトンボたち

2008-07-18 | 昆虫
            【ギンヤンマの連結産卵】

 昨日、会津若松の気温は34℃、この夏一番の暑さだった。
暑い夏の日中はトンボも木陰で休んでいることだろうと、夕方1時間ほどのトンボの観察を楽しんだ。
この時期、かなりのギンヤンマが池の上を悠然と飛び回っていた。午後5時を過ぎると、まだ日は高いがギンヤンマの数が増えたようだった。ギンヤンマはまず止まることはなかったが、幸い、近くのスイレンの間で連結し産卵するペアを見ることができた。
 他には水上のスイレンにクロイトトンボが、池の周囲の草むらにはキイトトンボやモノサシトンボが休んでいた。先週見たショウジョウトンボは見えず、シオカラトンボもかなり少なくなった。
 どうしたことか、アキアカネが水面に浮かんでおぼれていた。細い枝で助けてやった。じき飛んで行けそうにまで回復したようだ。
 【おぼれたアキアカネ】
 【救われた未熟なアキアカネ】

 また、ペアのチョウトンボをしばらく観察した。黒い雌が単独で、ひらひらと水面をなでるように打水産卵を繰り返していた。♂は♀の産卵を静かに見守るように上空からついて回っていた。二匹仲良く一本の葦に止まった。♂の上に♀が重なったが仲良く遊んでいたのだろう。他のトンボのように連結するのだろうか。
チョウトンボの翅の模様は個体差があるようだ。今日の個体は後翅の先端が透明でないが、全面青い個体もいる。
また、翅は普通は濃青だが、今日の♀のような黒金色の個体もいる。翅が沈みかける夕日にきれいに光っていた。この金属色に光る翅の色に興味をもった。


 【チョウトンボ♂】
 【♂の上に乗る♀】

キキョウ咲く

2008-07-17 | 自然観察

今朝、キキョウが1輪咲いた。
 昨年のブログを見たら、去年も全く同じ【7/17】の開花だった。
   ○(2007.7.19)「梅雨明けも間近かの庭」
   ○(2007.7.25)「キキョウの開花を観察」

 昨年はキキョウの花の咲く様子をずいぶん観察した。そして自家受粉を防ぐ『雄しべ先熟』のメカニズムを学んだ。また、花びらが1時間に1枚ずつのペースで開く様子も見た。
 また巡り来た暑い夏の訪れだが、さわやかなキキョウの開花をみて、お盆や秋の季節が頭をよぎった。


病院の待ち時間は読書

2008-07-15 | 日々の生活
          【今朝 ギボウシ咲く】

 月に1度の検診日は、いつしか、一人静かに楽しむ読書の日となった。いつも本棚から適当に選んで病院に向かう。
 病院の診察時間は1か月前からのは予約だが、予約時間をはるかに超えて待たされる。さらに、診察を終えてからも会計で待たされ、またまた隣接の薬局で薬を受け取ると2時近い。受付からの半日は辛いが、月に一度、健康を確認するためには仕方ないと諦めている。
 普段は無為に過ごしているくせに、こうした待ち時間をなぜかもったいないと思う。でも、待合い室で文字を目で追いながらあちこち巡らせる思考は、ひとときこころの整理の時間となっている。

手にした持参の本は、ノーベル賞受賞講演や、その他の講演の内容を収録した、大江健三郎著の岩波新書「あいまいな日本の私」だった。
 そのそれぞれの講演に、大江氏の障害を持った息子さん光君が登場していた。作曲家として活躍している光君を中心にした家族のさわやかな生活を想像した。
 これからも「人類全体への癒しと和解に、どのようにディーセントかつユマニスト的な貢献がなし得るものかを探りたい」と願うノーベル賞作家の思想に触れていきたいと思った。 


不思議な美しい色

2008-07-14 | 自然観察

 玄関を入ると、飾ってあるベコニアの葉が不思議な美しい色に見えた。根茎性ベゴニアの仲間で、寒さには弱いが、徐々に増え、直射日光の当たらないところで育ちがいい。その葉は、光の加減で深みのある暗い青みがかった緑色に見える。この美しさを表現する色名を知らない。光の干渉現象だろうが見る角度によって色合いが微妙に変化するのだ。深みある美しさだ。写真を撮ってみたら、フラッシュの光に一段ときれいに輝いて写った。
 チョウの発光鱗の美しさを思い起こした。オオムラサキやコムラサキ、ミドリシジミや南米のモルフォチョウなど、羽の鱗粉が多層に重なり複雑な干渉によりあの美しい色が出される。

色の世界は何と豊かであろうか。ふと自然の中の様々な色を思った。
美しさに魅せられ選んだメキシコオパールの婚約指輪、宇宙に浮かぶあの地球の美しい色合い。空の色もいつまで見ていても飽きない美しさだ。
 最近、庭にきたアオクチブトカメムシの玉虫色の美しさに驚いた。せわしく飛び回るルリシジミやベニシジミも美しい。また、今、色とりどりに咲いている花の色、ムラサキツユクサ、キクイモモドキ、ナデシコ、シモツケ、アジサイ・・・・庭も美しい色々に満ちている。
意識して色の美しさを鑑賞してみようと思った。

 
 
【アオクチブトカメムシ】

 
【鮮やかな橙色花にミドリヒョウモン】

夏のトンボ池

2008-07-13 | 昆虫
      【ショウジョウトンボ現れる】

 久々に梅雨の晴れ間、30度を超えそうな真夏のトンボ池へ行ってみた。
さんさんと降り注ぐ夏の日差しに、腕の日焼けをひしひしと感じながら林の中の道を歩いた。
 はるか昔、捕虫網を手に駈け巡った少年の感動がよみがえってきた。いつも自然の中に飛び込むと、忘れていたときめきがよみがえってくる。少年の日のネットを、今、カメラに持ち替え、自然の中に小さな命を見つめた。

 国道沿いに平行に走る林道は未舗装で、ほとんど車の往き来はない。林の中を縫う道にはヒョウモンチョウやキアゲハが吸水に訪れていた。また、小さな小川付近には今年初めてオニヤンマを見た。
【キアゲハの吸水】

【オオウラギンスジヒョウモンか】

いつもの池のフィールド周辺では、まだ数は少ないが、キイトトンボやクロイトトンボが出始めた。ショウジョウトンボやギンヤンマが我がもの顔に飛び回っていた。
【クロイトトンボ】
 【キイトトンボの産卵】

 高原の農場の片隅にはユリが群生して、彼方に夏の磐梯がかすんでいた。


 2時間ほどの自然散歩だが、汗びっしょりで帰宅した。シャワーを浴び遅い昼食をとった。急の猛暑であるが、昨日の検診の結果もあってか、なにか身体の調子がいいように感じた。元気でこの夏を乗り切れそうな勇気が湧いてきた。







モリムラマンネングサ

2008-07-11 | 自然観察

 春から何度も株分けを繰り返している。いつか、園芸店で求めた盆栽鉢に付いてきたものだった。今まで名前が分からずにいたが、マンネングサらしいと分かり調べていた。
 所蔵の図鑑には、ベンケイソウ科キリンソウ属に、コモチマンネングサ、メキシコマンネングサ、ツルマンネングサ、タイトゴメが載っていた。タイトゴメに似ているがどうも違うようだ。ネット検察でどうも【モリムラマンネングサ】らしいことがわかった。

  【数輪 小さな黄花が咲き始めた】
モリムラマンネングサは温かくなった陽気に実にすごい繁殖力でどんどん殖えている。
盆栽の脇に植えたり、大小の植木鉢に株分けしたりして楽しんでいる。いずれもこんもりと勢いよく増えている。ずっと葉っぱだけ鑑賞していたが、こんもりしたモリムラマンネングサに花がついた。コモチマンネングサと同じ一回り小さい黄色いかわいい花だ。 庭のあちこちに地植えもしているが、そのうち何年かすれば庭中がモリムラマンネングサで埋め尽くされそうな勢いだ。
                             【メキシコマンネングサ】 
同じく春にきれいに咲いたメキシコマンネングサも大事に育てている。道ばたに普通に見られるコモチマンネングサとそっくりだが、葉が線状管円形楕円形で尖っている。図鑑によると関東以西では普通に見られるらしい。これも地植えした株が勢いよく殖えている。



ネット検索で『日本マンネングサ普及委員会』なるものを見つけた。そこには「地味で目立たない存在のマンネングサに陽を当て、その存在と素晴らしさを世の人々に広めていこうとする会」とあった。
 私もマンネングサの素晴らしさに魅せられ、ますます興味が湧いてきた。


スジグロチャバネセセリ?

2008-07-09 | 昆虫
            【藍の葉に止まったスジグロチャバネセセリ?】

目の前をセセリチョウが素早く飛び交っていた。ようやく止まったのは、いつも同定できないでいるセセリチョウだった。
 【スジグロチャバネセセリ】と【ヘリグロチャバネセセリ】は、図鑑によると、表の羽の微妙な紋の違いで同定できるが、裏面だけでは区別は難しいようだ。
両種の分布については【スジグロ】・・・「東北地方では広く平地から低山域に産するが、局地的。」とあり、【ヘリグロ】・・・「関東・中部地方の山地には分布は広いが、東北地方では分布は普遍的ではない。」とある。会津では両種とも分布域のようだ。

 去年の今ごろ、ブログに「ヘリグロチャバネセセリ?」を書いた。(2008-07-26) そのときも、羽を閉じたままで、羽を開いた写真を撮りたかったが、裏ばかりしか撮れなかった。「ヘリグロ?」とした根拠は何だったのだろう。
 
 今朝の個体は、小さいと感じた。また、鱗粉の状態から羽化したで、薄い黄色地に黒い翅脈がとても鮮やかできれいに浮き上がって見えた。図鑑の写真から、スジグロチャバネセセリの♂ではないかと思った。結局は標本にしてよく調べなければ難しいと思う。
 今年は、ブログのタイトルを「スジグロチャバネセセリ?」としておこう。

オオシオカラトンボ

2008-07-08 | 昆虫

 巡りきた季節を楽しむかのように車のアンテナにオオシオカラトンボ止まっていた。今シーズン初めて庭を訪れたトンボだ。梅雨の晴れ間に風に吹かれる成熟したオオシオカラトンボ♂を見つめた。複眼が黒く、後羽の付根に三角の黒い斑紋があり、また腹部の先が黒いなど、シオカラトンボとはすぐに区別でき、濃い青色が実に美しかった。
 近づけるだけ近づいて顔の正面から写真を撮らせてもらった。
 複眼を構成する個眼は1万~2万8千近くにも及ぶらしい。明暗を感知するという単眼も3つよく見えた。短い触覚が1対あるがこれは空気の流れを読んでいるらしい。
獰猛だが、何とも素晴らしい顔面の作りだ。大きな複眼はカメンライダーそのものだ。

これから我が家でよく見かけるのは。マユタテアカネ、アキアカネ、ナツアカネなど。トンボをファインダーで覗き、羽の模様や胸の紋の違いを確認しながらの観察はとても楽しい。そろそろノシメトンボやオニヤンマが姿を見せるだろう。