エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

季節が止まって欲しい

2015-04-28 | 日々の生活

 

 雪が消え、膨らんだサクラのつぼみはやがて開き、そして今、つかの間に散り始めている。

農作業が始まった山里を眺めると、小鳥のさえずりが心地よく、ときおりのそよ風に桜の花びらが舞い落ちていた。

そんな光景に、寮歌「春寂寥」が浮かび、しばし感懐にふけった。

「木の花蔭にさすらえば ああ吾かなし逝く春の 一片毎に散る涙」と。

また、”あわれ花びら流れ おみなごに花びら流れ ・・・”と達治の青春の詩を口ずさみ寂寥感に浸った。

この感動のひとときに、このままこの穏やかな美しい季節が止まって欲しいと思った。

書斎の色紙には「時よ止まれ 君は美しい そして 美しいときはいつもすぐに過ぎて行く」とある。 

「花の命は短くて 苦しきことのみ多かりき」いま散り急ぐ花びらを眺めながら、ふと、現実に戻され、心を失いそうな多忙な日々を送る小さき者を重ねた。
 


秘密にしよう

2015-04-25 | 自然観察

 昨日のブログは「ヒメシロチョウの生息調査」を書いた。

早速アップしたが、床に就いてから、公開は上手くないと思いたってPCへ向かい、取りあえず「下書き」にした。

 今回新たに見つけた生息場所を特定されない方が良いと思った。先ずは、チョウの採集マニアが心配だからだ。

 蝶の絶滅は環境の破壊が原因と思うが、激減した蝶の採集は許せない。

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 毎年ギフチョウの撮影に行く西会津、収集マニアに知れ渡っているこの峠にはいつも遠い他県ナンバーの車が何台も止まり、ネットを持ってあちこち陣取っている。

(参)拙ブログ 【山の神 参拝 2013-05-06 】

http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/589c8ade12c946d6be248fb05ee85e39

 数年前、その現状に不安を感じ、西会津町町長宛に要望書を出した。

聞くところによると、最近、ギフチョウを町の天然記念物に指定したようだ。そして、この時期に監視員も置くらしい。

 

          写真:「春の女神ギフチョウ」より http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/f6c0c46590ac7b5318de3545c80c8168

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 ヒメシロチョウは、.環境省では絶滅危惧第1類に分類しているが、県は準絶滅危惧種としている。

しかし、県中、いわきでは激減し、会津でもごく狭い地域で何とか生息を続けている現状だ。

あらためて、アップした文章や写真を点検した。どうも部分修正では載せられない。

杞憂なら良いが、万一と不安がもたげた。

 今回は記録として、場所の特定に繋がらない文と写真を載せることとした。

 

                                                          羽化したばかりの♀  まだよく飛ばず、翅の乾燥途上です

  

土手の両側には、沢山ツルフジバカマが生えていた。長いのは10cmほどに伸びていた。

産卵したり、途中ヒメオドリコソウやオオイヌノフグリに止まって吸蜜したり、ヒメシロと一緒にのどかな楽園を楽しんだ。

いつも観察している田の土手とは違い、堤防の土手の草刈りはそう頻繁ではないはずだ。

この状態だと、ここでは絶滅の心配はないように思えた。

 途中のタンポポ この辺りは純粋なエゾタンポポだ。                   土手にはキアゲハが多かった   

                   

  
 河川事務所のHPを見ると、堤防の除草については、

 「河川愛護意識の高揚にも有効であり、今後一層の拡大を図る。」「年2回の実施で、特に特定外来種や貴重種の植物への配慮」などが書かれていた。

 ここに、絶滅が心配なヒメシロチョウにも十分配慮して、除草の時期や方法について留意して欲しいと思った。

 穏やかな春の1日だった。しばらく晴天が続くようだ。


ヒメシロチョウに再会

2015-04-23 | 自然観察

 

久々の晴天、気温も21度に上った。
足下からシロチョウが舞った。時折吹く風に流され、枯れ草の茂みに舞い降りた。
弱い風に乗って、土手を食草を探すように舞意、オオイヌノフグリやヒメオドリコソウの花に吸密する。

 

 

 
約10頭ほど確認、秋に産み付けられた卵は、その後は刈られることないツルフジバカマをもりもり食べそれぞれに成長した。やがて蛹化して長い厳しい季節を過ごした。
いま、冬の積雪に潰されることもなく新しいいのちを輝かせている。
 数時間、今誕生した白い女神をあらためて愛おしく思う。
 今年もしっかり観察して、明日の保護に備えたいと思っている。

自然界の目覚めを写した。

  

  スジグロシロチョウの交尾

     紫色のキクザキイチゲ

   アブラチャンに葉芽

  しばらくは、近郊の里山にヒメシロチョウの生息状況を観察してみたい。  

                              


石部桜満開

2015-04-20 | Weblog

 

 朝6時、石部桜の様子を見に行く。数日前咲き初めの報道があったが、昨日は満開だった。
付近を散歩する人も、普段はせいぜい1,2組、桜の季節は団体客が訪れる。
裏の「ふれあい体育館」の駐車場も特設され、しばらくは賑わうことだろう。

  

  

 いつも思うが、満開のサクラにみなが浮かれるが、僕は咲き始めも良いし、特に散り始める頃や逝く春を惜しみ急ぎ散るサクラ吹雪も良い。
 飯盛山をバックに、眼下に広がる若松市内といっしょに石部桜を撮った。

 近くの土手には、もうタンポポがきれいに咲いていた。                                                                 ヒメオドリコソウは霜で真っ白でした。

 

 

 よく見ると、一見エゾタンポポらしいが、どうも雑種のような気がする。少し調べてみたいと思っている。
      


撮り鉄を真似る

2015-04-16 | 日々の生活

 

  ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)を記念して磐越西線郡山-会津若松駅間をSLが走る。

その「SL福が満開ふくしま号」は18、19の土日の運行、そのための試験走行が今日までだった。

ときどきSLの汽笛が聞こえていた。一度そのSLの雄姿を撮りたいと思っていた。

若松発の郡山行きが午後1時55分、広い広田の田んぼで待ち受けようと家を出た。

2,3人は撮影に来ているかと思っていたが、驚いた。広田手前の踏切付近にはすでに大勢の「撮り鉄」がざっと30人ほど、カメラをセットして並んでいた。

よく写真で見る光景だった。道路片側の路上駐車はいずれも他県ナンバー、その列の後ろに止めた。

 

居並ぶカメラはすべて高級カメラ、線路脇にはセットされたマイクが見えた。

途中、反対の広田駅方向から下りの電車が通過したが、誰も目も向けない。あの力強いSLがお目当てだ。

遠くから汽笛が聞こえた。 やがて家並みの間からもくもく煙を上げながらD51 デコイチが現れた。

一分足らずであったか、意外とゆっくりと通り過ぎていった。事前に練った構想通りにシャッターを切った。

あの力強い音と蒸気と煙の中、黒い固まりが通り過ぎていった。皆が魅了される瞬間、久々の感動を味わった。

     


 撮り鉄さんたちは、待ちに待った雄姿を撮り終えると、三脚をたたみ、それぞれに車を移動していった。次の撮影ポイントを目指すのだろう。

 素人の僕にも一応の計画はあった。磐梯山麓を走るSLを撮りたかった。計画通りに、十分時間を稼げる翁島付近へ移動した。

 倒木で通れなくなっていた農道に車を置いて、SLを待った。サービスではないだろうが、遠くから頻繁に汽笛が聞こえる。

 やがて汽笛は近づき、薄曇りでぼんやり浮かぶ磐梯山の麓を黒煙をたなびかせ磐梯SL号が通過していった。

  

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 帰路、ヒメシロの里を覗いた。早い年は4/10頃に飛び出すヒメシロチョウだが、今年は遅れそうだ。

 食草のツルフジバカマの芽を見に行った。すでに5,6cmに新芽が伸びていた。春型の発生も、あと1週間ほどだろう。

  

  ツルフジバカマの新芽                     ヤママユガの繭                         アブラチャンの花に ナミテントウ(2紋型)

楽しみだし、今年も無事に命をつないで暮れることを願った。


トウカエデの大木を切った

2015-04-15 | Weblog

あいさつ運動で、高台にある松長小学校を訪ねた。

生徒数は350名ほど、大きな声で「おはよう!」少し控えめな生徒たちだった。

学校に向かう車窓から、各地区の小学生登校時の交通安全に立つ地域のボランテイアの方々が目に入った。頭が下がる。

春の「あいさつ運動」3日間が終わった。

   

めったに行かない松長団地、周辺を回った。かなりの大所帯になっていて驚いた。

小学校東の高台に登ると、若松市内が望まれた。

会津若松市内をこれほど鳥瞰できるのはこの辺りが一番だろう。

会津盆地を囲む山々の残雪の麓が美しく、しばし見とれた。 

午前中は穏やかな春日和。門の脇、お隣の2階から屋根まで達し、枝を広げていたトウカエデの大木を切った。はしごの足場が悪く、かなり低い位置から倒した。

チェーンソウで、基本に忠実に思う方向へ倒すことが出来た。

新築時に、前住んでいた川俣の秋祭りの植木市で求めた寄せ植えのトウカエデを、庭のあちこちに植えた。

あれから40年、庭を取り巻くように7,8mに伸び、太さも20cm近かった。

 

 萌えだした庭のあちこちを普請した。疲れがどっと出て小1時間の昼寝は気持ちがよかった。

午後突然に降り出した雨は激しい雷雨になった。予定していた石部桜は明日にしよう。


あいさつ運動

2015-04-14 | 日々の生活

 

 昨日は小学校へ、今朝は中学校へ。地区の健全育成協議会の召集がかかり「あいさつ運動」に駆り出された。

「おはようございま~す」大きな声をかけると、特に小学生は元気に返事を返してくれた。

 集団登校の孫の萌えちゃん、さえちゃんは手を振って返し元気で校門をくぐっていった。

 生徒代表が「ならぬことはならぬものです」と染め抜かれたたすきをかけて参加してくれた。

 

 子どもたち3人がお世話になった小中学校だが、普段あまり行かない中学校は懐かしかった。

 ピカピカの1年生は少しだぶだぶの学生服、真っ白な運動靴ですぐ分かる。

 もう一世代前、中学も高校も荒れた頃があった。登校する礼儀正しい、きりっとした中学生に驚き、その頃を思い出した。

 また、当時おちびさんで、重いカバンを提げて遠くから通った息子の姿が浮かんだ。

今朝は今にも降り出しそうだが風もなく暖かかった。

 校門奥のチシマザクラ?のような桜はもう満開近くに咲いていた。

 明日は、高台の小学校へ。

  何ザクラかな。

  帰宅後、近所のサクラを見て回ったが、神社のソメイヨシノも数輪開きはじめていた。シダレザクラはまだ真っ赤なつぼみだった。

 17号緑地はいよいよ咲き出した。我が家のウメも明日にも開きそうだ。

  

17号緑地   高田ウメ


楽しい「もり案」の活動

2015-04-12 | Weblog

 

 昨日は地区会合があり、その後の懇親会、今朝は6時、町内の一斉清掃だった。

 市内一斉清掃の行事に合わせて、特に日頃手の届かない町内の側溝の土砂等を取り除いた。

 約1時間足らず、町内の皆さんのご協力ですっかりきれいになった。

 昔は水の流れが見えていた側溝も徐々に蓋がされ、最近はどぶの掃除は組によっては少なくなった。

 前日、土砂を入れる麻袋を各組に配布、昨年の実績を基にするが過不足はやむを得ない。

 自転車で清掃風景を撮りながら、各組の土砂の状況を把握して回った。 

  

  苦情を耳にした。年寄り世帯はいざ知らず、いつも出てこない家があるとの愚痴だ。困ったもので、ときどき常識的なモラルの欠如を見る。

 地区によっては、社会生活のモラルの欠如にペナルティーを与えているところもあるという。自主的なことだし、そんなことはしたくない。

 朝6時が辛ければ、常日頃から自宅付近をきれいにする手もあるはずだ。

 身体が思うに任せないお年寄りも沢山居られる。反面、若い者に積極的に参加を促すことも必要だろう。

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 清々しい朝食をとり、磐梯町へ出かけた。「もり案」の総会だ。

 日頃、各種の講師派遣には参加しないでいるが、いろいろな研修だけは極力出たいと思っている。

 

 やはり、同好の志の集まりは楽しいものだ。活発な審議が終わり、雄大な磐梯山麓が見える会議室でお弁当を食べた。

 S.eiさんとT.noさんに「ヒメシロ研究会への協力を呼びかけた。なんとかこの課題、できる範囲で実践してみたい。

 午後は、昨年から「もり案」が整備している「会津の森」の現状を見てきた。 小生、この整備には昨年2回しか協力できなかったが、未だ所々雪の残る森には

 遊歩道が整いつつあった。今後の整備計画を聴きながら散策した。

   

フィールドにある〈森のレストラン〉 見事なウワミズザクラには、クマノ登った爪痕がいくつもついていた。

越冬したヒオドシチョウ、ルリタテハ、シータテハに会えた。

 

 ヒオドシ  シータテハ

 

記念撮影、カメラマンはいつも副会長W.masaさん          ペットボトルにおいしいお酒と酢と砂糖  スズメバチの好物         かわいい桐のつぼみ

  

 

キクザキイチゲの群落                                     そろそろ咲き始めるハシバミ雌花の花柱は趣がある          昔は果実や樹皮を灯用に使ったアブラチャン

   

樹皮の観察もまた楽し                見上げるとどうもカエデの仲間のようだ。

    

ヌルでのようだが。                             見上げると                                コシアブラの樹皮 

  

 

 この4月は年度初めの諸会議が続いている。あと2つ3つある。半分仕方ないと思いつつも、やりたいこともあり、若干ボランテア精神は薄れる。

 今朝の多少の睡眠不足もあり心地よい疲れが出た。

 明日からはしばらく、近くの小中学校に出向き、登校時の「おはよう運動」に参加する予定だ。

 身体に気をつけて!と言い聞かせている。   (2015.4.12)


フタバアオイ

2015-04-11 | 自然観察

  庭の枯れ葉をよけていたら、しっかりした茎に縮れた葉が沢山出ていた。

 黄緑の萌葱色か、すぐにフタバアオイと分かった。隣には雪の下でも葉が枯れないカンアオイが青々していた。

 フタバアオイ タマノカンアオイ

 カンアオイを図鑑を調べると、いや沢山の種類がある。そしてカンアオイ属はウマノスズクサ科とあり不思議に思えた。

 ウマノスズクサと言えばジャコウアゲハの食草だ。

 ウマノスズクサ科はツル性で花が左右相称のウマノスズクサ属と茎が地を這い花が放射相称のカンアオイのグループに分けられていた。

 確かに葉の形や花の様子も似たところはある。勉強になった。

 庭には、葉の模様からタマノカンアオイらしきものとフタバアオイの他に、ウスバサイシンが植わっている。

 これは新潟の7,8年前に園芸店で求めたもので、いま花を付けていた。 

 かつて信州ではヒメギフチョウの生息する上田近郊ではウスバサイシンが分布していた。

ウスバサイシン田淵行男の彩色画ヒメギフチョウ

 萌えてきたフタバアオイもじきに花を付けるだろう。

そう言えば、西会津では杉の林の中にコシノカンアオイが自生している。これから生まれる春の女神ギフチョウの食草だ。

  西会津のコシノカンアオイ

(参)「なつかしいウスバサイシン」2008-04-16
      http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/ec144edb3d399fb7df9e45dc1f45e768
 

今年も連休明けに、ギフチョウとカタクリ、そしてスギタニルリシジミを撮影に行く計画だ。

ヒメシロチョウ、ウスバシロチョウ、ギフチョウ・・・続々と新しいいのちが生まれる。


春まだ浅き

2015-04-10 | 日々の生活

今朝は冷たい東風、寒くて出かける気になれない。厚着をして庭へ出た。

ソメイヨシノ、オオシマザクラはまだつぼみの堅いが、桜が咲いていた。ニオイ桜と記憶しているが、どうも違うようだ。もう何年も雪で枝が折れ、育たないが、毎年花を付ける。

  

スイセンが咲き始めた。キバナアマナも明日にも開きそうだ。             ジンチョウゲ、枯れた葉につぼみが紅く色づいてきた。

 

これは何と言う花か。下向きに咲いている。   これも何というのか白いツバキが満開だ。

 

エンレイソウは昨日一つだったつぼみが2つ見えた。 枯れ葉をよけると、ミヤマカタバミの白いつぼみが見えた。 

  

冬の間室内でじっとしていたメダカを睡蓮鉢に移した。武くんの飼っていたザリガニの子どもたちも1cm を越えて大きくなった。

ザリガニをふるさとへ戻せばと助言しただが、武くんは聞かない。大きいのが4匹、塩ビ管のつつに安心して入っている。

 

午後から、所用で郡山へ行った。もう桜が咲き始めていた。

9時前帰宅、久々に机に向かう。ブログを書き始めてアップしようとすると、日にちが変わってしまった。

週末土曜日は、午前中一斉清掃準備、午後は会議と懇親会、日曜は6時前から町内の一斉清掃、10時からはもり案の総会と忙しくなる。

 


入学式

2015-04-08 | 日々の生活

  サエちゃんが小学校へ、タケくんが中学校へ入学した。
  サエちゃんは昨日から初めての集団登校に加わった。今朝はばーちゃんが様子を見に飯盛通りまで見に行った。サエちゃん何の心配もないお姉ちゃんになった。

小学校まで約1㎞ほど、5年生に萌えちゃんもいるので心強い。

タケくんは、歩いて2,3分の自宅裏の中高一貫校、今日の午後、高校と一緒の入学式があった。

3月の卒業のお祝いに続いて、4月はじいちゃん、萌えちゃんのお誕生会と入学祝いとおめでた続きだ。お酒も美味しい、ケーキも美味しい。

    

   

  

  数日前、信濃毎日新聞で信大の入学式の様子を見た。

  学長は式辞の中で「スマホやめますか、それとも信大生やめますか。」

 「スイッチを切って本を読もう。友達と話をしよう。自分で考えることを習慣づけよう。それが独創性豊かな信大生を育てる」と呼び掛け、創造性の意義を訴えていた。

 また、自分の時間を有効に使うため、自力で時間の流れを遅くする方策について述べていたが、それらは老いた身にも当てはまる素晴らしい教訓だと痛感させられた。

自分の時間を有効に使うための5つの方策
  一、学び続けること。新しい経験が得られて、時間感覚がゆっくりとなる。
 二、新しい場所を訪ねる。定期的に新しい環境に脳をさらす。
 三、新しい人に会う。他人とのコミュニケーションは脳を刺激する。
 四、新しいことを始める。新しい活動への挑戦。
 五、感動を多くする。

 遠く半世紀も前の喜びの春のあの日が浮かび、自分が入学式で激励されているような錯覚を覚えた。

 また、入学式では、数年前から旧制松本高校の寮歌「春寂寥」と信大学生歌「叡知みなぎる」を参加者全員で歌っていることを知り感激、

 我が青春の感動の歌を一緒に歌いたかった思いに駆られた。

 ”春寂寥(せきりょう)の 洛陽に
昔を偲ぶ 唐人(からびと)の
傷(いた)める心 今日は我
小さき胸に 懐(いだ)きつつ
木(こ)の花蔭に さすらえば
あわれ悲し 逝(ゆ)く春の
一片(ひとひら)毎に 落(ち)る涙”

いつもこの時期にゆく春を惜しみながら玲瓏と詠う感動の歌だ。

信大入学式に、はからずも信州の大自然に包まれて流れた我が青春が懐かしく思い出された。

遙か東北から、信大新入生の充実した大学生活を期待している。

 


新しい春に

2015-04-04 | 自然観察

 

  昨日の夕方、急に思い立って1時間かけ山あいの温泉に出かけた。

 古稀まであと1年の誕生日、立ち止まって自分を見つめたい思いがあった。

 また、何日か孫の世話で疲労困憊の妻、そして、このところ忙しく動きすぎた自分を少し休めたい気持ちもあった。

 露天風呂の周囲は未だうず高い雪、小糠雨に当たりながらその雪を手で掘ったりした。

 そうしていると、あらためて今取り戻した健康がありがたくてならなかった。

 大病から10年を経過、医師の予想に反してすっかり元気を回復した。

 そのつかの間の時の流れを振り返り「馬齢を重ねた」と感じてはいるが、徐々にしばらく出来なかった当たり前の生活を送れるようになった幸せをあらためて感じている。

 当たり前に食事を楽しみ、今日はシーズン初めての本格的里山巡りまで楽しむことが出来た。

 この生活がいつまでも続くはずはない。心して健康に留意し、しばらくは目の前の仕事に謙虚に取り組ませてもらおうと思っている。

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  所々雪が残る里山に、春を見つけてきた。

 日だまりの土手にエゾタンポポが見事に咲いていた。

    

里山初チョウは予想通りルリシジミだった。久々の山道にキタテハ、ヒオドシチョウを目撃、足下から元気に飛び去っていった。

 

小川の岸にショウジョウバカマが咲き始めていた。

  

  

芽吹きのない林間から磐梯山が美しかった。キツネの雪形も見え始めた。そのうち「虚無僧」に変わっていく。

 

 

コブシ、日向ミズキ、サンシュもつぼみを開きはじめた。すでにマンサクは盛りを過ぎたようだ。 

   

  ヒュウガミズキ

   

ヒメシロチョウの里へ回った。枯れて雪に押しつぶされた褐色のツルヒジバカマはよく分かった。

  

この広い野原のどこかに、潰されたろう苛酷な冬をたえたヒメシロチョウの蛹がじきの羽化を待っている。大自然は素晴らしいものだ。

ツルフジバカマの群生する一番奥の田に行くと、なんど農道を舗装工事中だった。

幸い側溝は作らず、土手を固めたようなのでツルフジバカマはまた生えてくるだろう。

しかし、今の時期、農道に舞い降り吸水に翅を広げるクジャクチョウやヒオドシチョウ、ルリタテハなどの姿は見られなくなってしまうだろう。少し寂しい。

   

  

この、自然豊かな山と人間の生活する街の間にあるこのオワシスはこれ以上開発されてはならない。

帰りに近道を下り落葉松林へ寄ってみたが、芽吹きはまだ遅かった。途中に雪が道をふさいでいた。急がば回れだ。

 

帰りに会津村の慈母観音をを高台から見下ろした。長原からの飯豊連峰がくっきり見えた。

 

約3時間、シーズン初の里山を楽しむことが出来た。


ヒメシロチョウ保護の方策

2015-04-03 | Weblog

 

  【ヒメシロチョウ保護についての考察・提言】をまとめた。細々した町内会の仕事の傍ら、冬期間、雪に閉じ込められながらその構想を練ってきた。
 総ページ数31ページ、参考資料にはまだまだ載せたい昔の記録もあるが、昨年1年間のヒメシロチョウ関連の拙ブログを入れた。
 小冊子のレポートタイトルは《考察・提言》『○○町のヒメシロチョウの保護について』
  目次から内容を拾うと、
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はじめに                                       
1.ヒメシロチョウについて                    
2.レッドデーターリストについて             
3.ツルフジバカマについて                   
4.ツルフジバカマの分布調査                
5.ヒメシロチョウの生息に適する草刈り時期  
6.保護活動の方策                          
《参考》自然保護のためのプログラムの企画例  
7.問題点と提言                            
8.参考資料                                
 (1)観察記録(2)新聞投稿  
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6.保護活動の方策 については、
(1)『ポイント計画』について
(2)ヒメシロチョウ観察会の開催
(3)パンフレットの作成
(4)食草ツルフジバカマの植え付け
(5)小学生/中学生対象 自然保護教室
(6)ヒメシロチョウ保護研究会の組織
    
  当初、農家の皆さんや町役場の協力をいただき、土手のツルフジバカマの刈り取りの抑制等の保護対策をお願いしたいと考えていた。しかし心配なことがいくつか出てきた。
 今年は、草刈りについては農家の方にはこれまで通り続けていただき、しばらくヒメシロチョウの産卵の習性等について、さらに詳しい観察を続けることとした。
  いずれにせよ焦らずに可能な方策を一つづつ実践していきたいと思っている。
先ずは、絶滅の心配されるヒメシロチョウが生息している事実、実態を地域の方々に知ってもらうために『ヒメシロチョウ観察会』を開きたいと思っている。