「生きているということ」

2022年12月13日 | 学校生活

落ちてくるものが白くなく、ホッとした方も多いのでは・・・。

 

今朝の6年教室には、スペシャルな先生によるスペシャルな時間が流れました。

我々の大先輩、教育事務所所長など、教育行政の要職も歴任した元上野原小校長であるK田T男先生に来校いただき、6年国語の代表教材と言っても良い、谷川俊太郎さんの詩「生きる」のスペシャル授業。

同席させてもらいました。もうなんて言うんでしょうか、我々の授業に100点満点はありませんが、ある意味洗練された完成度の高い授業を見せていただきました。それもそのはず、ご退職を数年経ってからスタートしたこの「生きる」の授業。10年以上かけて実践を積み重ね、その回数227回目。

五連からなるこの詩は、作者である谷川俊太郎さんの強いメッセージとともに、作られた頃の時代背景のみならず、現代にも当てはまる数々の示唆を含んでいます。

 

シンプルに言葉に着目し、その解釈の仕方と中身を、子どもたちに投げかけながら進んでいく授業。

時に身振り手振りを交えて、深堀り、切り取り、思考を広げます。

そして、一貫して底辺に貫かれている「平和・人権」という視点。多忙と流行に流されてはいけないことをあらためて教えてくれている気がしました。

あっという間の90分。密度の濃い授業になったのは、もちろん、6年生の日常の取り組みと、授業に向かう真摯な姿勢があったことも見逃せません。

それを裏付ける掲示が教室後ろにも・・・。

 

行事ごとに行っているのでしょうか、感想文意見文が張り出されているのですが、全員が用紙いっぱいまできっちり書いてしめくくっているのです。もうお見事としか言えませんね。

終わってからもなお、

「いやもう一度振り返って、もっとこうしたい、という所を再確認するよ。」

と228回目に向けて笑顔で語る言葉の強さ、傘寿を前にいまだ進化し続けているK田先生。鉄人です。本当にありがとうございました。

四連を残し、暗記してしまった6年生。続きは3学期に。