現代へのまなざし

日本とはなにかを探求します。

安倍政権を支持する若者達-自業自得で終わらせてはいけない-

2020-09-10 21:17:46 | 政治
「安倍首相と若者たち」という朝日新聞(朝日新聞朝刊、9月6日25面)によると、憲政史上最長の第2次安倍晋三政権がまもなく幕を引くが、若者の支持率が高かったのは、この政権の目立った特徴だったとして、この政権がどう見えていたのかを尋ねた記事の中で、文筆家の鈴木涼美さんが「安倍さんが長く支持されるに至った強みは「かわいさ」だ。坊ちゃん育ちの保守政治家で、エリート左派のような冷たさがない。政策とは別文脈で人間的にチャーミングだと思わせる魅力があったのだろう。どこか憎めない感じは、トランプ米大統領にも共通する。」「批判ばかりのリベラル野党は「うざい」「エリートのきれいごと」と思われているのを、自覚しないと。」と語っていた。

 文筆家の鈴木涼美さんの言葉から推測すると、安倍首相を支持する若者は政策を吟味することなどしないのだろう。それゆえ、安倍政権の誤った政策を批判すると、「批判ばかりのリベラル野党は「うざい」「エリートのきれいごと」と思われている」のだろう。
 しかし、アベノミクスなどの政策によって負担を押しつけられるのは若者である。一方で、他方で、結婚しない若者、子供を作らない若者は、日本の将来を暗くしている。
 若者が安心して子供を育てられる環境を整備することが日本の喫緊の課題である。しかし、現状は高齢者などの負担を軽減するため社会保障制度の改革に手を付けることなく、さらには大企業や富裕層に所得を移転するため、法人税率や所得税率、相続税率を引き下げ続け、その結果、財政赤字が増え続ける一方で、財政赤字を解消することなく多額の国債を発行し、その国債を日銀にファイナンスさせている。日本のために求められる政策とは正反対の政策を安倍政権、自民党は取り続けているのである。

 多くの若者が安倍政権、自民党を支持するのであれば、その結果を自ら進んで受け入れる必要があるのではないか。多くの若者は、批判ばかりのリベラル野党は「うざい」「エリートのきれいごと」と思っているということらしい。自分たちに負担を押しつけるアベノミクスを支持する若者は、負担を喜んで受け入れているのだろうか。政策による結果を認識できないまま、他人事と考えながら、安穏と日常生活を送ることしかできないのかもしれない。
 いろいろな政策を吟味し、日本社会の将来について学び続けている若者もいるだろうが、多数はそんなことは自分には関係がないと考えているように感じられる。自ら学ぶことをしない若者が多ければ、将来負担を押しつけられることになったとしても、それは「自業自得」と言うしかないかもしれない。
 将来を担う若い人達には、社会への関心を持って、自分たちの未来のために認識を深めて欲しいと感じる。
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