現代へのまなざし

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貧乏人はなぜ貧乏なのか-見捨てられた人たち-

2017-12-07 19:43:39 | 政治
 貧乏人はなぜ貧乏なのか。派遣労働者はなぜ正社員になれないまま、低所得層であり続けるのか、社会が悪いのか、そういう視点で考察を行った。貧乏な家に生まれても、一生懸命勉強をして、高い地位に就く人もいる。裕福な家に生まれても、勉強もできず、落ちぶれていく人もいる。裕福な家に生まれたが、勉強はできない、しかし周囲の支えもあって総理になっている人も例外的に、今現在、存在しているが、貧乏人はなぜ貧乏なのか。

 子供の頃からまともな学習をせず、そのためいろいろな事象の因果関係を理解できないのが一番の理由だろう。勉強をして知識を身につけ、その知識を利用し社会でどのように立ち回ればよいのかということを身につければ、それなりの給与の会社に就職できるが、そういったことが理解できないまま育てば、まともな仕事もできない、資産も築けない、子供にまともな教育を受けさせられない。つまり、貧乏人は、親の影響もあるだろうが、社会人として必要な知識を身につけることもなく育ち、その後の彼らの行動は、結局は貧乏になるためのことしかやっていないと言えるものになっている。貧乏人が貧乏なのは、本人が貧乏人となるような行動をしているからだと強く感じる。

 貧乏な人たち、低所得者層は、コンビニのATMを使い預金を引き出す。毎回手数料として108円、あるいは216円を支払っている。コンビニのATMを使って2000円を引き出し、手数料108円を支払っているが、これは5%の手数料になる。月に5回引き出せば、手数料の合計は540円にもなる(多くが地元地銀を利用しているが銀行の優遇措置で手数料が無料になる低所得者層はほとんどいない。)。
 また、彼らの多くがカードローンを使用している。低金利に伴い銀行はカードローンに力を入れているが、カードローンが付加されたキャッシュカードを使って借金をしているのである。その金利は10%前後とかなりの高金利である。日本では利息制限法で上限利息が定められているが、彼らは10万円を借りて、翌月11万円を返済すればいい、と言われると借りてしまうのではないかと思われる。この場合の利息は、年利120%にもなるが、貧乏人なら借りてしまうであろう。彼らは、損得勘定を合理的に計算できないし、感覚のみで生きているとも感じられる。
 さらに、スマホ代金に月額1万円以上を使っている低所得者層も多い。格安スマホにすれば3000円ほどに料金を抑えられるにもかかわらず、平然と大手通信会社(NTTdocomoなど)を利用し、普通なら削減すべきと考える固定費を増やしているのである。毎月の収支を確認し、それを見直すことで家計を保つということは彼らには無縁のことなのである。外食を重ね食費を増やす、見栄を張って高額な自動車や高額なブランド品を購入するような無駄遣いを重ね、重要な教育費は抑えてしまう、これでは貧困の再生産でしかない。しかし、彼らはそのような選択をするのである。

 このように、庶民、特に低所得者は自分に不利益となる行動を平気で取るのである。いかに手数料を抑えて、有利な資産運用をするか、ということを普通は考えると思うが、彼らはそのような行動は取らない。抵抗なくカードローンを利用する人たちには資産運用を行えるような資産はない。彼らは、資産を増やすのではなく、むしろ負債を増やすような行動を日常的に取っているのである。
 すなわち、貧乏人が貧乏なのは、貧乏になるような行動を日常的に取っているからである。

 さて、政治行動に移ってみよう。彼らにとって有利な政策を主張している政党は社会民主主義的な主張をしている野党であるにも関わらず、彼らは自民党に投票する場合が多い。彼らにはまともに思考する能力がないため、自分の投票行動によってどのような政策が展開されるかも理解できないのである。トランプ支持者も同じような行動を取っている。トランプ大統領の減税策は富裕層に有利であっても庶民には全くメリットがない。しかし、みすぼらしいトランプ支持者は現状への不満などから、トランプ大統領を熱狂的に支持している。

 庶民、特に低所得者は政策を吟味する能力もなく、その政策によってどのような効果がもたらされるかも理解できない。そして、単純な言葉に反応し、いつまで経っても自分たちにとって不利益な政策を展開する自民党を支持し続ける。民主党への評価が高まった2009年に雪崩を打って民主党支持になり、民主党の圧勝をもたらしたが、その後の自民党の世論対策が成功し、民主党へのネガティヴな評価と自民党への熱狂的な支持が定着している。

 このように考察すると、次のことが結論となる。
 貧乏人(低所得者)は、自らの愚かな行動により貧乏人(低所得者)になるのであって、余程の学習をしなければ生活水準の上昇は困難である。選挙での投票についても、何ら深い思考があるわけでもなく、軽率に自民党に投票するため、富裕層優先の政策を選択することとなり、貧乏人はいつまでも貧乏なのである。
 ネットでネトウヨや自民党ネットサポーターがフェイクニュースを垂れ流す。そのフェイクニュースが単純であればあるほど貧乏人はそれを信じる。その結果、自民党への投票が持続され、貧乏人は貧乏のままとなる。これが結論である。
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