人の幸せ、って何でしょう。
「それは人それぞれ」
本当にそうでしょうか。
人間という種をいきなりすっとばして個人に丸投げする、
本当にそれでいいんでしょうか。
「幸せは人それぞれ」 そう言いきる前に、
それが人間としての幸せを本当に享受しているうえでの幸せか、
問うべき一線があるでしょう。
鳥に空を飛べる幸せがあるように。
魚に海を泳げる幸せがあるように。
人間として生まれたのなら、
ただ人間であるというそれだけで味わえる幸せというのがあるでしょう。
人それぞれの幸せは、その人間としての幸せを味わうなかで初めて
個が見出していけるものです。
いいかえれば、
人間としての幸せを味わうことすら知らないで
人それぞれの幸せなんてあり得ません。
人間としての幸せ、それは生まれつきの幸せといえます。
生まれつきの幸せですから、
努力の果てにつかむものではなく、
忍耐のすえに報われるというものでもありません。
では生まれつきの幸せって何でしょう。
人はよく他人の生まれ育ちをうらやましがります。
「いいなぁ、あの人はお金持ちの家に生まれて」
「わたしもお姫様に生まれたかった」
「あの人がお父さんだったらよかったのに」
自分のルーツを知らないから、そういうことが言えるんです。
今ここに人間として存在していることが
どれだけの幸運にささえられてのことか。
それが理解できたなら、この先もう一瞬たりとも
過去や未来に気をとられよそ見している暇はない、
そう思えるくらい、
今この瞬間をこよなく丁寧に生きずにはいられなくなります。
どんな生き物にも共通の幸せは、神を親にもって生まれたことです。
そのなかでも、人間として生まれたものの幸せは、
神が親であるというその真実を
実感できるセンス (心) とシステム (身) を
生まれつき与えられているということです。
ただ、ここで神というあいまいな表現をもちだすだけでは、
さきほどの、肝心なことをすっとばして個人へ丸投げするのと同じですね。
「神」 という表現について触れさせてください。
自分以外は何一つ存在しないところに何らかのものを現わすには、
まずどうやったって自分をもとにして出現させるしかありません。
「これをつくりだそうか、つくりだすまいか」
そのような自由意志で、自らを使い、意識的に現れをつくりだす存在、
それを神と表現しています。
つまり神は、自分をとりまくすべてを
自ら出現させることができる存在といえるわけです。
親がそうなら子もそうなる道理を、どんな生き物でも信じて疑いません。
「自分の親は神なんだ」 と自覚することができた生き物は、
いずれは自分も親のように
意識的に自分の世界をあらわすことができるようになるんだなぁ、と、
自分の成長に喜びを感じながら生きていけるでしょう。
今に生きることが、神の子として滋養を供給されるエネルギールートを開きます。
それが神の子として成長していく唯一のありかたです。
刺激の多い、あらわれの世界にばかり魅了され、
自分の思うこと・言うこと・やることが一致せず、人と約束したことすら守れず、
自分自身その混乱に苦しみ、調整しようとあえいでいるうち、
ついに今に生きることなく自分のルーツすら知ることなく
その生を終えてしまうとしたら...。
あるいは、妻や母や子や何者でもないことを肯定できず、
ただ世間から押しつけられた役割としてなんの喜びもなくこなしているうち、
ついに今を生きることなく自分のルーツすら知ることなく
その生を終えてしまうとしたら...。
死の時がやってきて初めて、それまで愚弄していた家族を正しくみることができ、
深い愛の眼差しに気づくなんて。
最期の生命力を振り絞って口にした 「ありがとう」 だけが
人生最初で最後の深い深い本心からの言葉になるだなんて。
人間として生を受けた人生の、たったその瞬間だけが、
永遠の今に繋がって、真に生きた瞬間だったんだ、と、
かつての生で気づいたはずでしょう。
過去の恨みつらみはどうでもいい、未来に備える必要もない、
その自由で無垢な境地で今に生きることを、今生でもまた
死ぬ間際まで大事にとっておくつもりでしょうか。
いえ、あなたはそのようなことはありません。
ここまでこの記事を読んだのですから。
「うまいこと言っちゃって」
「どうせ講座を受講させたいんでしょ」 って?
自分の内奥からこみ上げる言いようのない命の叫びを、
ここまで書いてきてなおあなたの心にその程度の思いしかギフトすることができないとしたら、
わたしはこの先何度人間に生まれ変わっても
わたしを人間として送り出すために命を繋げてくれた数種代々のご先祖様や家族の功徳を食いつぶすだけです。
あなたの心に、より素晴らしい思いをギフトできるようさらに精進して参ります。
でも確かにこの記事は、
ボディセラピスト養成講座の体験セミナーを開催する機会がないということで
せめて受講の検討材料にと書き始めたものです。
なのでそのような思いを持ったあなたは勘がいいのかもしれません。
うまいこと繋げちゃった。
人間は、自分のルーツを実感できる心と身体をさずかっています。
人種がちがっても、心身の仕組みはみな同じです。
肌の色がちがったり、手足の長短はあっても、
みな同じ構造の身体が与えられています。
心についても、感度や性質は違っても、感謝・落ち込みなど、
みな同じように心の浮き沈みを経験するものです。
この心と身体の本来の使い方・扱い方をマスターしていくそれ自体が、
神の子として成長していくプロセスそのものなのだということに、
人生の途上ではっきりと気づいていくことでしょう。
ボディセラピスト養成講座はその凝縮バージョンです。
そのうえ、ボディを通して人の全体と向き合うツールとして
ボディセラピーという施術を身に着けていきます。
講座は、生命の叡智ヴェーダや密教をベースに実践を重ねていきますが、
どんなに深く学び理解し実践し修行し極めても、
施術を提供するお相手が、現代の一般医学の身体観をお持ちなら、
その見地に合わせ、あなたの知を分かち合うのがいいですね。
なので学びは秘教だけでなく一般医学も含みます。
といっても、講座で扱うのは 「人の全体」 です。
人の全体を 9枚の花びらだとすると、
一般医学はそのうちの 1枚の花びらのそのまた半分くらいの占有です。
残り 8枚半の花びらを網羅する、講座の学びは多義に渡ります。
この講座が、あなたにもわたしにも引き継がれている連綿とした愛を、
この心と体を、この人生を、
無為に終わらせることのない真理に触れる機会となりますように。
ボディセラピスト講座の受講をご検討中のあなたに、どうかまっすぐに届きますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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