ready go! 

一日も早い回復をお祈りいたします

27日 続きのあと

2007-06-28 18:45:58 | ラジオ


(ゆういち)
車は 海を目ざして 走っていた。
突然 あやかちゃんが、

「ラジオのチャンネル 変えてもらって いいですか?」
「え? いいけどー。どれ?」
「あ、待って。私がやる、危ないから 前向いて!」(まりこ)
「はいはい・・。」(ゆういち)

(ラジオ)
「サッと 答える人生相談・・、」

「え~、渋いねー!」(ゆういち)

(ラジオ)
「今日は くどう先生が 風邪で体調を崩された という事で お休みです。
 代わりに 大学教授の 安藤デコ丸先生←(でこまる・・って、どの字を 当てればいいか悩む お名前ですね。)に お越し頂きました。」

「もう いいです。」(あやか)
「え?」
「ラジオ もういいです。ありがとうございました。」
「あ・・うん。」

「お母さんが 待ってるって、待ち合わせしてるの?」
「海岸で 何してるの?」
「ごめんなさい、あの・・。」
「ん?」
「お母さんは 死んでしまいました。」
「え?」
「お母さんが 育った街なんです、くがしま。」
「そう・・。」
「お母さんが 死んで どうしたらいいか 分からなくなってしまって、
 お父さんとも ずっと話せなくて・・。でも もう一度 お母さんと見た海に行きたいんです。」
「そう。」
「くがしまに 行ったら・・、」(あやか)
「私もね!・・会いに行くわ。大切だった人に会いに行って ちゃんと さよならって 言う。」(まりこ)
「・・そっか。」(ゆういち)

「それはそうと、いきなり車に乗るの 怖くなかった?やっぱり この おじさん 優しそうだと 思ったの?」(まりこ)
「おじさんって(怒)!」(ゆういち)
「いえ、あのー、占いのラッキーナンバーが“8”でした。」(あやか)
「また、占いかよー。」


(くどうあかね)
朝早くに ラジオ人生相談のディレクターから 転送されてきたメール。
このあいだの 嫌がらせメールの人からだった。
そこに 書かれていたのは・・。

「くどうあかねさん。この間は 嘘のメールを送って ごめんなさい。
私は 2ヶ月前に お母さんが死んで、だから あなたが『母親なんて関係ない』と言ったので 腹が立ちました。
でも メールを送った後 嫌な気持ちに なりました。
こんな事で お母さんは 喜ばない。
じゃあ どうすれば いいのか?
私は お母さんと一緒に 過ごした海に いつも聞いているラジカセを持って行こうと 思います。
そこで もう一度 お母さんに 話し掛けてみます。」

・・このメールに 背中を押されて 私は 石垣島に やってきた。

ここで 終わりです。この回は 3人の会話が多かったですね。
自分的には ゆういちくんに対して『おじさん』呼ばわり・・★
思わず 息を飲みました・・(汗)。
うーん 相手は10代ですから しょうがない??(汗)。
(いえ・・、川久保くんが 言われた訳じゃないので・・。
 そんなには ショック受けては いません★)

ちさとおばあちゃんの沖縄言葉が 可愛らしい☆☆
「あー、はいはい」って 返事している ゆきさんも いいですね。

もちろん 容赦ない感じで(遠慮ない感じで)自分のペースに巻き込んでいる まりこさんと
年上だから 「もー、なんだよー!。」って言いながらも 結局 受け入れてる感じの ゆういちくんとの すでに 馴染みまくっている 二人の会話も
楽しいです☆☆☆
(今週で 終わるのが残念です。この二人だけで あと少し続けて欲しいです。)
 

27日の続き

2007-06-28 10:02:37 | ラジオ

27日の続きです。

「ちさとさん、昨夜も うなされて ましたよ。かずこって 誰ですか?」
「・・ゆきさん。」
「どうしました、ちさとさん。」
「またー、夢を見たさー。」 「そう。」
「娘の夢。」
「また、足にしがみ付いてた?」
「私はねー、娘に 辛い思いを させたさー。」
「娘さん 今 どこに?」
(話を聞いていないのか、気づかないフリを してるのか)
「どうやって、話したら いいのか、どうやって 構ったらいいのか、分からんかったさー。」
「ちさとさんの 娘さん 今 いくつ くらいなんですか?」
「・・娘? ゆきさん そんなん いないなー。」
「いるの?いないの? ・・どっち?」
「だからねー。」 「だから・・何?」
「あいたいさー。」
「そう・・。」
「うー、あいたい。」

「この年になると もう1度会いたい人 いますよね。生きているのか、死んでいるのか、分かりませんけど。せめて もう1度 会えたらな~って。私にもいるんですよ、そういう人。」
(いきなり元気に)「ゆきさん!はじまるよ!ラジオ。」
「まーだ 始まりませんよ。」
「ゆきさん、ほれ、ほれ早く!」
「ちさとさん、そんな大声だしたら ホーム中の人に 聞こえますよ。」
「あの人最近 元気ない感じするけど、大丈夫かね?」
「え? 弁護士のくどうあかねさん?大丈夫ですよ。」
「なんで分かる?」
「な~んか 強そうな人でしょう。」
「人間ってね、強そうに見える人が 弱くて、弱そうに見える人が あんがい強いんだよ。」
「はいはい。」
「あの人は 好きで きつい事言っている訳じゃないよ。本当は 気が・・。」
「そうですか?普段から きつい人だって 週刊誌に書いてありましたよ。」
「いや、違う! 絶対違う!あの人は 弱い人なんだよー。あい!始まる!」
(ラジオ)
ラジオ人生相談が 始まりました!えー、今日は くどう先生が 風邪で体調を崩されて、という事で お休みに・・

「何か あったのかね?」
「そりゃ 先生だって 風邪ひく でしょうから。」
「大丈夫かね?」
「心配ですね。」
「ゆきさん、ほれ 放送局に電話して 聞いてちょうだい。」
「だーいじょうぶ ですよー。あしたは きっとー、」
「ほれほれ 聞いてちょーだい!」
「はい!」

・・すみません また続きます。



6/27 放送

2007-06-28 07:10:08 | ラジオ

青春アドベンチャー ラジオの前で 8話

(あやか)
夜のうちに 台風は行ってしまった。
すごく いい天気。

朝6時 私は ラジカセを受け取りに やましろさんの家に行った。
もう、起きているかな?
あ!! 家の前に たろうくんがいた。

「あ! あやかお姉ちゃん。」
「たろうくん、おはよ。おじいさんは?」
「いるよ。今から ハト飛ばしに 行くんだ。お姉ちゃんも行く?」
「おねえちゃんは ラジカセを受け取りに きたの。」
「そっか。」

「おー、これはこれは、ずいぶん早くきたね、あやかちゃん。」
「おはようございます。」
「あぁ、おはよう。」
「あの・・直りましたか、ラジカセ。」
「うん、もちろん。」
「あー、ありがとうございます!」

「昨夜は 停電があって、難儀だったけどな。」
「ろうそくに 火をつけたんだよ。」(たろう)
「さあさ、スイッチを入れて。」

(ラジオ)英語講座 初級の・・。

「お母さんと一緒に 聞いた番組です。」
「そうかい。」
(たろうが マネをして)「そうかい。そうかい。」
「へっへー(笑) こいつ!」
「こうして 昔の物を大事にするのは いい事だよ。」
「おじいさんの ラジオも?」
「おお、そうよ。真空管ラジオも ある人から もらったんだ。まだ若かった頃の話だけどな。」
「おじいちゃんは ずっと おじいちゃんだったんじゃないの?」(たろう)
「ははは、ワシにも たろうや あやかちゃん ぐらいの年があったんだよ。」
「へんなの。」

「あやかちゃん、このラジオはね 大切な人から貰ったんだ。」
「そうですか。」
(たろう マネをして)「大切な物はな、あっという間に 無くなってしまうんだ。」
「おうおう、たろうは 賢いなー。昨夜の話を覚えておったか。」

「だからね、おねえちゃん、大事なんだよ 伝えるって。」
「言葉にして。」
「言葉・・・。」
「あとで 後悔しないためにね。」

「ワシにとって ラジオをくれた人は 本当に大切な人だったんだ。なのに ワシは よく分かっていなかった。人は 大切なものを あっと言う間に なくしてしまうんだ。
 だから・・、あかねちゃん。大切なものは 大事にしなきゃ いかんのだよ。」
「だから じいちゃんは この古いラジオ 大事にしてるんだ。」
「そう。」
「おねえちゃんも 一緒じゃないか。」
「ん?」
「おねえちゃんはね、雨の中 このラジカセを濡れないように 服の中に守ってたよ。
 壊れても 捨てないで 直そうとしたよ。」
「そうかー、あやかちゃん それで いいんだよ。」
「はい。」
「あとは ちゃんと伝えることだ。」
「はい。」
「また 遊びにおいでね。」

最後に おじいさんの 大切だった人の名前を聞いて 家をでた。
あの人に メールしようと 思った。


(ゆういち)
待ち合わせのコンビニに まりこさんは 現れた。
ゆういちく~ん☆ なんて 明るくやってきた。
その明るさが・・、ちょっと痛々しかった。

うん、でも とにかく海だ。よし!行くぞ!・・って
車が 走り始めたところで
(ラジオ) 
「次のニュースです。ハワイ諸島、オアフ島のノースショアで 観光用プレジャーボートが 遭難した事件で・・」

「やまなかさん?!」
(ラジオ)
「現地ツアーガイドの やまなかこうたろうさんが 今朝 無事発見されました。」

「ごめん 車停めて!」 「ああ。」

(ラジオ)
「やまなかさんは 衰弱しているものの 意識は はっきりしており 怪我は無いと いうことです。以上 ニュースをお伝えしました。」

「ハワイ・・行くの?」
「え・・、どうして?」
「いや・・。」
「なんで まりこが ハワイに行くの?」
「いや・・ただ オレは 生きてて良かった というか。」
「どうして行くの(涙)?」
「まりこさん・・。」
「私は・・・。」

「とりあえず 戻る?」 「ん?」
「海に行くって感じじゃ・・。」

本当は 一緒に海に行こうぜ! って 言いたかった。
助かったんだしさー、良かったじゃん。
これで あんな男とは 別の道行ってさー、
すべて きれい さっぱり忘れてよー、
オレと 新しくスタートしよう!・・とか 言いたかった。

「帰ろう・・か?」
「ごめん、ちょっと混乱してて・・。」

車を出そうと 思ったとき、
中学生くらいの 女の子が 運転席の窓を たたいた。

「何?どうしたの?」
「あの・・、すみません。この車 これから海に行くんですか?」
「いやー、あの・・。」
「サーフボード積んでいるから 海に行くんですよね。」
「いや、今日は 行かない・・って言うか、その・・。」

「どうしたの?」(まりこ)
「あの、海に行きたいんです。」
「ラジカセ持って?」
「はい。」
「どうして?」
「それは・・。」
「どうしても 行きたいの?」 「はい。」
「乗って!」 「はい。」
「・・って あのー。」(ゆういち)


女の子は 後部座席に ちょこんと座った。

「なんで海に行きたいの? だれか いるの?」
「はい・・。」

「あのさー、電車で行ったら。」(ゆういち)
「連れていって 欲しいんです。」(あやか)
「勝手に連れていったら ほら 子どもの誘拐 とか疑われるから。」

「誰が 待ってるの?」
「お母さんです。」
(小声で)「海より警察に行った方が いいよ。」(ゆういち)
「行こう!」(まりこ)
「警察だな、よし!」(ゆういち)
「違う 海!」(まりこ)
「えぇ?!」(ゆういち)

「どこの海に 行きたいの?」
「くがしま海岸です。」

「そっかー。」
「ちょっとー!」
「ねえ、ゆういちくん。これって やっぱり 行け・・って事だと思う。私と彼との思い出の海って くがしま海岸なの。」

「・・名前は?」
「はやみあやか です。」
「私は まりこ、こっちが ゆういちくん。」
「うすっ!」
「おうちの人には 言ってきたの?」
「メモ・・置いてきました。」
「そう・・、じゃあ 行きましょう! ゆういちくん、お願い!」
「・・・って言うか 何だよ この展開★」

まあ まりこさんが 行く気になったみたいで それは嬉しいけど・・。
とにかく オレは 車を走らせた。
めざせ! くがしま海岸!

次に続きます。