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日本で一番悪い奴ら

2016年07月01日 | 映画
日本で一番悪い奴ら
を観ました。


大学時代に馴らした柔道。その腕っ節の強さを買われ、北海道警察・刑事となった諸星要一(綾野剛)。
強い正義感を持ちながらも、うだつの上がらない日々を過ごしていた。ある日、署内随一の敏腕刑事・村井(ピエール瀧)から刑事の”イロハ”を叩き込まれる。
それは「刑事は点数。点数稼ぐには裏社会に飛び込み、S(スパイ)を作れ。」
というものであった。言われるがままに”S”を率い、規格外の捜査に突き進む諸星だがー。


白石和彌監督作品です。

実話ベースで警察の悪事を描いたなかなか過激な映画です。
R15だけあってバイオレンス描写も強く、エロ描写もなかなかためらいなくていいですね。
主演の綾野剛の行き切ったチンピラ演技含めとことんやりきってる系の映画ですね。

狂ったような悪刑事だけど、元々は先輩や上司の指示に必死という。
根は真面目なただの真正直な人間の話という印象でした。

時代は1970年あたりから描いていますが、
昭和感が良く出ていて懐かしさを味あわせてくれます。

警察は正義を行う集団ではなく点数を競い合う集団となっていたのですね。
冒頭の逃走犯に誰が手錠をかけるか?を争い合うシーンから良くそれが表現されていますが、
結局そのコンセプトが最後まで続きます。
警察庁長官が銃撃された事をきっかけに全国的に住器撲滅運動が盛んになり、
違法捜査をしまくり、ヤクザから銃を買ってまで摘発件数を稼ぐようになります。
更に大きい山を狙い徐々に破滅に向かっていきます。

物語のテイスト的に破滅するしか無い物語ですがここまで壮絶な破滅感は珍しいですね。

主演の綾野剛はかなり良かったんじゃないでしょうか。
真っ直ぐな真面目柔道マンから徐々にチンピラ刑事になっていき、最後には薬漬けなおじさんになって。
強さも弱さも非常に良く表現されていて観客への親近感みたいなものを作っていたと思います。
かなり気合の入ったなりきりだったと思います。
コレは賞レースに上がってもいい出来だと思います。

中村獅童がヤクザの親分役でしたけど、元々そんなキャラなので実にナチュラルでした。
この人普段からそんな感じなんじゃないの?ってくらいはまり役ですね。

YOUNG DAISがチンピラ役で出てましたけどこの人何かいいですね。
TOKYO TRIBEの時同様、なんとも好感持てる雰囲気あります。

デニスの行雄ちゃんが結構大きな役で出ていますが、なかなかいいです。
デニスの行雄ちゃんというイメージはかなり消えててちゃんと役者でした。
知らない人が観たら普通に役者だと思うと思います。

最近すっかり役者のピエール瀧はすでに大御所の貫禄すら漂わせていました。

矢吹春奈さんがかなりセクシーで興奮しました。

正直期待よりはちょっと面白い映画でした。
ここまでアウトレイジ式に「コノヤロー!」「バカヤロー!」連発されると流石に痛快ですね。
ブレること無くそんな2時間でした。


そんなわけで6点。

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