本日、実家に帰ると何故か古い写真が何枚か置いてあり、そこには若かりし頃の祖父が写っていた。
今は無き、大好きだった祖父の姿。僕はおじいちゃん子だったもので、幼い頃はいつも祖父と行動していた。
その祖父の今の自分とそんなに変わらない年頃の写真を初めて見た。祖父は最初からじいさんでは無く、確かに若い頃がありその時代を生きていた。そんな当たり前の証明に奇妙な感情が芽生える。
写真という時空を切り取る魔法 . . . 本文を読む
小春日和の昼下り
遠くに街の喧騒を聞きながら
二人乗り自転車で風を切る
過去を振り返らないようにスピードを上げて
汗ばむ肌が僕を呼ぶ
確かに自分の存在を感じながら
日差しに溶けてゆく軌跡
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若かりし頃の春、昼下り。空が晴れていた。
僕は少し面倒だったが、コンビニにお菓子とジュースを買いに行った。
僕の部屋は2階だったので、部屋の南側の窓を開けると1階の屋根があり、いつもそこに布団を干していた。
そして天気が最高の日には、その布団の上でよく昼寝をした。
部屋の中から、外に聞こえるようにラジカセのFMを鳴らし、さっき買ってきたお菓子とジュース、漫画などを枕元に置く。
何となく高鳴る胸に . . . 本文を読む
---フランケンシュタインのことを書いた小説は面白い。ふつう怪物が皿を割れば、それは怪物の破壊本能のせいにされがちなものだが、この作者は逆に、その皿に割れやすい性質があったためだと解釈しているのである。怪物としては、ただ孤独を埋めようと望んだだけだったのに、犠牲者の脆さが、やむなく彼を加害者に仕立て上げたというわけだ。そうなると、この世に、割れるもの、砕けるもの、焼けるもの、血を流すもの、息絶える . . . 本文を読む
前置き:
僕は子供の頃から大のプロレスファンである。
そして見てきた団体は全日本であり、今はノアを応援している。
子供の頃から僕のヒーローはジャンボ鶴田である。:
昨日のノア中継を見た。力皇が斎藤から見事に初防衛。無双は強烈だった。
しかし僕にとってはその後の出来事が衝撃的であった。
ノアの会場に川田のテーマ曲が流れ、会場は大川田コール。スーツ姿の川田が現れ、リングに上った。そしてマイクを手に . . . 本文を読む
昨日、産まれたての我が友の赤子を見に病院に行ってきた。
畑に囲まれた田舎風景の中に大きな病院の建物が馴染んでいた。とても穏かな良い天気で、始めて行った場所なのに、なんだか懐しい気持ちになった。
昼前、面会時間外に行ったもので、チトやましい気持ちで病院の人に見つからないようにコソコソと建物に入った。B館の4階などとの情報を得ていたので歩腹前進(気持的には)でそこまで辿り着き、受付の前に立った。し . . . 本文を読む
気が付くと結構太っていた。
僕の部屋には体重計がないもので自分の体重などは普段あまり気にしない。
こないだ実家に帰り計ってみると自分の想像の体重より6キロ程重い。
高校時代にかなり太り、大学時代にかなり痩せ、結構そのまま維持していたもので油断してしまった。
昔スポーツジムに通っていた頃、結構ハードにトレーニングしたもので、鍛え上げられていく自分の体を鏡で見るのが快感にもなっていた。しかし、ジムを . . . 本文を読む
人間って、大きいんかい、小さいんかい・・・
「眠る男」は僕の映画を観る目を変えさせるほどの衝撃的な映画でした。
綺麗な風景、語りかけてくるような映像美、神秘的な田舎の風習、特に何もないストーリー、深いテーマ。
当時まだまだ子供だったため、わかり易い映画しか観ていなかった僕に映画とは芸術なのだなと思わされた素晴しい作品でした。
はっきりしたストーリーが無いのにポロポロと涙を流しながら観ました。
ラ . . . 本文を読む
23歳の頃。冬。
夜、寝むれない事がよくある。
僕は、憂鬱な気分で寝むれない真夜中には、よく散歩に出掛ける。
適当に歩く。昼間の喧騒の余韻を完全に消しさった、夜のアスファルトの感じが好きだ。
少し歩くと、少し大きな道にでる。車はほとんど居ない。
僕はわざとセンターラインの上を歩く。たったそれだけの事に非日常がある。いつもと違う景色がみえる。
夜が黒猫に姿を変え、僕の目をみつめながら道路を横切って . . . 本文を読む
火の鳥 4・鳳凰編手塚 治虫朝日新聞出版このアイテムの詳細を見る
僕の好きな漫画家のひとりに手塚治虫が居ます。やはり基本はここです。誰もが知っている漫画家だと思います。
幼い頃より何かと目にする機会は多く、いくつか手塚作品を読んで来ましたが、本当にハマりだしたのは二十歳過ぎ、文庫本で再版されだしてからと、少し遅めです。
手塚作品で、いやこの世の漫画で一番すごい作品は「火の鳥」だと僕は思っていま . . . 本文を読む
20年近く前。初夏。
その日は学校が予定より早く終ったので意味もなくウキウキしながら家路を急いだ。
僕が家に着くと家の鍵が閉まっていたもので、僕は途方に暮れた。いつもは母か祖父が居る事が多かったので、僕はあたり前のように家に入れると思っていた。しかし家族は皆、仕事に出てしまっていたらしい。仕事に行ってしまったということは、母が帰る夕方まで僕は家に入れない。
僕は家中の扉や窓をひとつひとつ確認してみ . . . 本文を読む
花男 (1) (Big spirits comics special)松本 大洋小学館このアイテムの詳細を見る
僕は漫画が好きなのですが、あまり漫画を読まない人のためにお勧めの漫画を紹介したいと思います。
僕が好きな漫画家に松本大洋という人が居ます。
とても優しく、心に深く響く漫画を書く人です。
この人の漫画は、感性が鈍る前に読まないといけません。
できれば22歳くらいまでに読まないと、大人は感 . . . 本文を読む
先程、友人から「無事子供が産まれた。」との報告がありました。
その友人とは4年近く共に暮らしていたので、家族同然の関係です。その嫁も学生時代から仲良くしている友人です。僕にとってはこれほど近しい夫婦は居ないわけで、とても喜ぶべき嬉しい出来事です。
この世にまたかけがえの無い命が誕生したわけです。我々も皆、例外無くそんな感じで産まれてきたわけです。
ひとりでは何もできず、誰かに助けられて人間は大きく . . . 本文を読む
僕は3歳の時にピアノ、14歳の時にギターを始め、バンドなんぞにのめり込むようになりました。
14歳。当時は空前のバンドブームというやつで、日本の音楽シーンは個性的な人達で溢れ、僕にとっては夢のような、とてもいい時代でした。コテコテですがボウイを聞いてロックに目覚め、どうしてもギターが欲しくて、でもウチの家庭はそこそこ厳しい家だったので「ロックは不良だ」の理論の元にギターなんぞは買ってもらえず、僕は . . . 本文を読む
未来は今 [DVD]パイオニアLDCこのアイテムの詳細を見る
僕はここ10年あまり、平均すれば年間100本以上くらいは映画を観てきた映画バカなのである。
その中で思い出に残る作品なんぞを書こうかなと、ふと思った。
ハリウッド映画はあまり好きではないのだが、好きなものも、そりゃ幾つかはある。
内容についてはあまり書きたくないから、実際に観てみればいい。
最も好きな映画のひとつにコーエン兄弟作品 . . . 本文を読む