メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

奈落

2012年09月06日 | 
そんなつもりじゃなかったけど 力加減がわからず人を殺してしまった なんらかの理由で 傷めつけたかっただけだったのだが 殺すつもりは全くなかったが・・・ なんてツイていないのか それでも部下たちの手前威張っていた お前たちビビってるんじゃねぇ!と コレくらい余裕だよと そして部下二人に手伝わせて死体を車で運ぶ 夜の闇が深いうちに解決しなければ ついに社会の反対側に来てしまったことを実感する . . . 本文を読む
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不満

2012年05月03日 | 
世の中にゾンビ化のような人間が混ざって徐々に増えつつあるという。 僕が帰省すると、かつての恋人が僕の実家に遊びに来ていた。 もう10年以上会っていないのに、ウチの両親と非常に馴染んでいた。 僕は彼女がゾンビ化していると何故かわかった。 凶暴性を出さなければ普通の人間と何ら代わりがない、 僕を殺すためにココで待ち伏せしていたのだなと思った。 僕がフラれたのに殺される理由は無いのだけど、 何か彼 . . . 本文を読む
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破滅

2011年10月26日 | 
ゾンビウィルスの様な何かが蔓延して世の中が真っ暗になっていた。 僕は親しい友人達と廃墟になった病院に隠れ息を潜め暮らしていた。 明かりもなく、落ちてくる水滴で水溜まりがあちこちに出来ている。 街が廃墟になってしまっているので 誰かが自動で建物を解体するロボットを作った。 音もなく静かに建物を消していく。 僕らの隠れ家の隣のビルがいつの間にか解体されていた。 何故そんな余計なモノを作るのか . . . 本文を読む
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バーボンロック

2010年11月25日 | 
かつて共に夢を追った友人と久々に再会して道を歩く。 日も暮れ始め住宅街を行く。 住宅街にひっそりと佇むジャズバー。 友人は躊躇いもなく入っていく。 人見知りで入ったことのない店に抵抗を抱く僕はその後に続く。 友人は慣れた手つきで店の冷蔵庫から瓶の酒を取り出し小粋に飲み始める。 僕も真似をして同じ酒を飲む。 周りは外人だらけでとても落ち着かない気分だったが、酒が進むに連れて徐々にその緊張も解 . . . 本文を読む
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2010年11月18日 | 
友人の行きつけだった小洒落た洋風居酒屋をいつの間にか自分の行きつけにしている。 その日も仕事帰り一人その店で夕御飯と2杯ほどお酒を飲んで帰る。 帰り道繁華街に不慣れな風景、女性が一人道行く人に花を一輪ずつ配っている。 ティッシュ配りに混じって配っている。 それを見てなんだか急に優しい気持ちが芽生えた僕は花をもらいに行く。 僕の手前でおばさんが花を受け取る。 おばさんは女性に一言二言声をかけ . . . 本文を読む
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進化

2010年06月26日 | 
深海を観たことも無い魚が泳いでいた。 エイのような魚だった。 僕は魚のように泳げる探査機で彼らの群れを追いかけていた。 地上にはまだ生命は無かった。 海底火山の脇で小さな生命体達が浮遊していた。 よくもこんな環境で生きることを選択したものだと関心した。 ふと拓けた海底はまるでカーニバルのようにバラエティ豊かな魚たちが暮らしていた。 僕には地上に生命の誕生の予感があった。 なんとも言 . . . 本文を読む
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帰り道は何処だろう

2010年03月05日 | 
都心からほど近い山道を歩いていた。 いつしか迷子になったらしい。 まだ昼だし、天気もいいので別に焦りも無かった。 道も平坦で歩きやすい。 暫くすると右手の山側に大きな建設中の寺院のようなものがあった。 左手の少し低地になった場所には大きなお寺があった。 多くの僧侶がそこで生活をしているようだった。 これは思わぬ観光スポットに出くわしたと、僕は少し嬉しくなった。 少ないながらもここを目当てに . . . 本文を読む
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いとおしいんだぜ

2009年07月28日 | 
確かに世界に 幸福とやらが存在するようで 俺は宵闇のみを抱き締めて 黒い瞳で 暖かい 夢に抱かれるんだ いつかは灰になってみせるから 俺の事 笑ってくれよ それはお願いだから 笑ってくれ と言われた。 . . . 本文を読む
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ショットガンディスコ

2009年06月13日 | 
母校に帰っていた 夜だった 懐かしい教室にたたずんでいると 外がなにやら騒がしい 戦争でもしているようだ 確かにそんな時期だと思った 僕一人の教室に誰か女の人が入ってきた 東京で最近好きになった女の子だ 何度か話した事はあるが 名前すら知らない片思いだ しかし相手は僕を知っているようで 突然手に持っていた不自然なショットガンで僕を撃ってきた 慌てて机の影に隠れて怯える 絶 . . . 本文を読む
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失う

2009年02月25日 | 
僕の不注意で薬品に引火して 我が家が大爆発した 全てがチリと化し 母以外の家族は全員無事で 母だけが消えた 僕は 今までの人生で買い集めた数千枚のCDと 10本ほどのギターが消えてしまった事を悲しんだ 死んだはずの祖父が間一髪ipodを助けたようで それを聞いていた 音楽が途切れていない事に少し安心した しかし急に悲しみがこみ上げ泣いた ポップコーンをほおばりなが . . . 本文を読む
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フロム new ワールド

2009年02月24日 | 
まだ名前のない僕が 名前のない気持ちで 誰も知らない場所で 名前のない歌を口ずさみ キラキラひかる水平線をみていた 遠くに浮かぶ船が少しずつ 白より白い雲が少しずつ ジリジリ太陽がすこしずつ 木陰を探している 猫が見ている ああ僕が生まれそうだ . . . 本文を読む
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ボックル

2009年02月07日 | 
ボックル達はとても小さい妖精だ。 開放的な居住は集団で行動するのに適している。 半球状のその家は正面から見ると大きく丸い穴が上部に二つ、それより少し大きい穴が下にひとつ。 一見すると人面の抽象だ。 とりとめの無い日々を送る。 とあるヤクザの事務所では人間がトラブルしている。 機関銃を向けられた男は笑う。 機関銃を向けた男はあせり引き金を引くが、弾丸は飛ばない。 機関銃を向けられた . . . 本文を読む
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座布団飛行

2007年09月03日 | 
座布団飛行はとても難しい。 空を飛ぶにはあまりに心細い座布団。 レンガ造りの洋風の町並みなのに何故かみな日本の座布団で空を飛ぶのである。 しかし飛んでる人を見かける事はほとんど無い。 街は年末の賑わいだった。 僕は外国風の商店街のような通りに住んでいて、大掃除の真っ最中だった。 僕は母に掃除に必要な道具や消耗品の買出しを頼まれていた。 いつものように座布団で飛んで行くのだ。 初めて乗る感覚だっ . . . 本文を読む
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夜の海

2007年05月21日 | 
乗ってきた船の記憶はすっかり消えていた 僕は夜の海の真ん中に浮いていた 肩まで海に浸かりバタ足で浮いていた 空を見ると綺麗な月夜だった 我に返るまでの数秒間、幸福感の中で月を見ていた 我に返ると在る絶望 何故か手にはいつも肌身離さず持っているipodと携帯電話を持っていた ここでこうしていても仕方ないと 月を右手に見ながらバタ足で進みだした 両手のipodと携帯電話が水に濡れないように 両 . . . 本文を読む
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夕暮れの情景

2007年03月08日 | 
近所を流れる大河の土手に座って夕暮れの川の流れを眺めていた。 土手はいつもより幾分か高くなっていて僕はただじっと川を見下ろしていた。 しばらくすると川下の方から豪華客船がやってきてゆっくりと川を登って行った。 甲板には大きなゴルフ場があって沢山の中年のおじさん達が楽しんでいた。 知っている人は一人も居なかった。 僕はそれを見ながら全然関係ない事を考えた。 後悔をしていた。 あの時ああ言えばもっと . . . 本文を読む
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