メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

中学生円山

2013年05月28日 | 映画
中学生円山 を観た。


円山克也(平岡拓真)は、団地と学校の往復が日常の中学2年生。
平凡な父・克之(仲村トオル)と、地味な母・ミズキ(坂井真紀)、無神経な妹・あかね(鍋本凪々美)と4 人暮らし。
思春期真っ盛りの克也は、身体を柔らかくするための努力に精を出している。それは、あるエッチな目的を達成するための「自主トレ」だった。
レスリング部に入部し、熱い風呂に入り、酢を飲む。そして、部活でも風呂でもベッドでも、隙を見ては前屈をする。毎日毎日「自主トレ」に励む克也は、ついに、限界まで背骨を折り曲げると妄想の世界にトリップするようになってしまう。
そんなある日、団地の上の階に下井辰夫(草 剛)という男が引っ越してくる。
いつもベビーカーを押しているシングルファーザーの下井は、妙に団地の主婦の輪に溶け込み、仕事をしている様子もない謎の男だった。
学校帰りの克也と偶然会った下井は、エレベーターの中で驚愕の一言を囁く。
「もうすぐ届くよ」 それは、自分だけが知っているはずの「自主トレ」の秘密だった。
「なぜ知ってるんだ!」 パニックになった克也は、その理由を探るため、少しずつ下井に近づこうとする。
生まれて初めて自分の妄想を肯定してくれた下井に、心を開く克也。
二人は、団地の住人を次々と妄想のヒーローに仕立て上げていく。

って話。


前日の三木聡作品に引き続き僕が稀代の天才と認める宮藤官九郎。
そんなクドカンの最新作。

いや~めっちゃオモロかった!!
とにかく面白かった!

僕は中学生の頃の心のまま、思春期の精神のまま生きてきたが、クドカンも同類なんだなと感じれました。
これは本当に嬉しくてたまらなかったです。

スーパー妄想癖の僕にはビンビン来る物語だった。
僕も幼い頃は全く同じような妄想をしていました。

ベロをチンコに届かせたい!って事にとことん執着する。
それと妄想世界の発展、そのふたつで物語を展開させ最終的に見事にまとめ感動やメッセージ性すら帯びさせる。

男子中学生はみんなベロをチンコに届かせたいという道を通る。
それを物語の柱にしようと思う発想力、才能に嫉妬すら覚えた。
もうクライマックスは笑えて仕方なかったです!

草剛は素晴らしかったですね。


僕の大好き大注目の刈谷友衣子ちゃんにちょいとセクシーシーンも設けてくれて最高でした。

僕、こういう中学生の淡さから抜け出せないのです。

何故人を殺しちゃいけない?そこに理屈じゃない本質の答えを探す中学生の問答、ホント素晴らしかったです。

凄いセリフ量で熱く説教する草剛のシーン。
「考えない大人になるくらいなら死ぬまで中学生でいるべきだ!そうだろ!!」
は泣けるくらい奥深い名言でした!
この一言が僕の今までの歩みを肯定してくれてるようで。
本来はどちらかと言えば笑うシーンだったろうけど、ちょっとウルってしてしまうほど一生忘れられない名言です。

物語の落とし方、クライマックスシーンのセンスは本当に脱帽でした。

クドカンはコメディのセンスと深い思考を持てるハイレベルな人間ですね。


そんなわけで9点です。


コレは今年の作品賞候補です。
コメディだから見逃しがちですが、生きてく勇気すら与えてくれるホント素晴らしい名画でした。
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