tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

残業をすると、仕事が増える。

2012-06-06 23:00:00 | 今日の出来事
仕事が忙しくなってきた。時計を見やっては「まだ○時か…」と時間の経過の遅さを呪うようなことはなくなったが、ならば充実した時間を過ごせてハッピーかと言えば、そうでもない。時間が飛ぶように過ぎていくから自分は今精力的でノリにノっているのだ、と信じ込めるほど無邪気ではない。
「忙しいほうが“勝ち組”だと思う」と言っていた同僚がいたが、それは「勝ち負けなど考えている暇がない」ということに過ぎず、本当に「勝って」いるのどうかはわからないと思う。
いつも思うのだが、「残業をすると、仕事が増える」。えっ?「仕事が増えたから残業をするのでは?」、あるいは、「残業をこなせばその分仕事は減るはずでは?」、そうではない。残業が別の仕事を連鎖的に生んでいくのだ。
一番わかりやすく喩えれば、自分ひとりだけオフィスに残っていて、どこかで電話が鳴り出せば取らざるをえない。取れば用件を聞かざるをえない。聞けば対応せざるをえない。そうやって、本来は自分に降りかかってこなくてもいい仕事が降りかかってくる。
また、長い間ひとつの仕事にかかりきりになっていると、気づかなくてもいいことに気づいたり、派生させなくてもいいことを派生させてしまったりする。そしてそれは大抵、「細かいところまで気配りが行き届く」という良質なものではなく、「案ずるより産むが易し」と言うところの「案ずる」に過ぎない、取るに足らなかったり、蛇足だったり、見当違いだったりすることが多い。
文章の終わりが来たら、たとえ便宜的であってもマルを打とう。そして、マルが打たれている以上、この文章は終わっているのだ…それでいいと思う。ああ、なんだか、文中のマルが、停車中の車の車輪に噛ませる輪留め石か、軌跡の要所ごとに配置される時限爆弾のように見えてきた。輪留め石で当座をペンディングさせてしのぐか、時限爆弾で「後は野となれ山となれ」を決め込むか。いずれにせよ、逃れよう。残業からは。