tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

「0102運動」って何なんだよ

2013-02-21 18:48:27 | 物申す
前回に続き、運転中のツッコミシリーズ。

どうやら埼玉県限定らしいのだが、「0102運動」という交通安全運動を展開しているらしい。
その旨が書かれた垂れ幕が歩道橋に懸かっていたりする。

しかし、「0102」と聞いても、何のことやらさっぱりわからない。

埼玉県のHPにはこうある。

前の車が進行方向の目標物に差し掛かったときに、「ゼロイチゼロニ」とゆっくり数え、「ニ」のときに自分の車が目標物にあれば車間距離が2秒以上となります。

「車間距離が2秒以上」という表現がまずピンと来ない。
子どもに聞いても「距離の単位は何?」で「秒」とは答えないだろう。
なぜ「秒」なのか。

通常、車間距離と言えば、前の車と自分の車の間の距離を考えますが、目測で車間距離を図ることは簡単ではありません。そこで、前の車との間隔を「時間」に置き換え、安全な車間距離を保持しようとするものです。

なんか理屈っぽいな。運転中の「感覚」に訴えるものなんだから、
もっと素直で簡単に腑に落ちるものじゃなきゃいけないんじゃないか。
「空間」を「時間」に変換するという過程がすでにまわりくどい。
「ゼロイチゼロニ」というカウントも、ものの数え方として一般的ではない。
「ゼロイチゼロニ」と念仏のように唱える人と、
「ゼロ・イチ・ゼロ・ニ」と区切って読む人と、要する尺も個人差がありそうだ。
「目標物」も、標識にするのか横断歩道にするのかで、「通過」の意味も変わってくる。

さらにHPに説明は続く。「なぜ2秒以上なのか」。

運転中に前の車が急ブレーキを踏んだ場合、急制動の必要性を判断するまでに約1秒、次にブレーキを踏むなどの操作に約1秒を要します。そのため、危険を回避するには「2秒以上」が必要なのです。

そしてその下に、「2秒間に進む距離」が示されている。

時速40km:22m
時速50km:28m
時速60km:33m


ならば、だいたい「時速数値の半分」メートル以上、車間距離を空ければいい、ということではないか。
その方がわかりやすいな。20mとか30mとか、そんなに目測でピンと来ないものだろうか?
誰でも小学生時代に50m徒競走は経験しているんだから、少なくとも50mまでは「体感距離」だと思うけどな。
それでもどうしてもわからない、というのなら、いっそこう言い切ってしまえばいい。

「車間距離は乗用車6台分空けよ」

うん、伝わる。
「ちなみに時速40kmなら乗用車4台分でいいよ」とか、そういう細かい注釈は要らない。
「車間距離を空けなきゃ」というマインドが大事なのであって、
不自然な走行にならない限り、車間は「空けすぎる」ということがないのだから。
もちろん、その区間の法定速度にしたがって、掲出する場所ごとに、
「○台分」の表記にバリエーションをつけたって構わないが。

「0102運動」、いかにも役人が考えそうな理屈っぽい説明に満ちているが、
「この字面だけでは何も伝わらない」ということがまず致命的。
しかも、啓蒙活動を行なっているのは埼玉県だけ。極めてローカル。
まして、「埼玉県民なら誰でも知ってる」わけでもないし、埼玉を走るのは埼玉県民だけでもない。

お役所って、標語とかキャッチコピーを考えさせると、本当にセンスがない。

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