内外政策評論 TheOpinion on Global & Domestic Issues

このブログは、広い視野から内外諸問題を分析し、提言を試みます。
Policy Essayist

不正規就労者問題に光をー職能制採用の拡大が鍵―(その2)

2010-02-16 | Weblog
不正規就労者問題に光をー職能制採用の拡大が鍵―(その2)
1、鍵となる職能制雇用形態の拡大 (その1で掲載)
2、望まれる公務員の職階制への転換と公募の促進
産業、企業レベルでの職階制の拡大はそれぞれ行われるべきであり、政府とし
ても奨励することが望まれるが、「不正規就業者」を縮小し、労働市場の2重構造を解消して行くためには、地方公務員を含む公務員の職階制への転換と新卒者優先、年齢制限を撤廃し、公務員組織が率先して不正規就業の縮小、労働市場の正常化に取り組むことが望まれる。公的資金で運営されている特殊法人、独立行政法人、及び一部の公益法人、財団法人などについても同様の取り組みが期待される。
 現在、官公庁は総定員法に基づく「定員」で管理されているが、その枠外でアルバイト、臨時雇員、調査員などとして多数の要員を雇用している。それらは予算上の「人件費」の枠外に置かれているが、実体上は職員であり、人件費と見てよい。また特殊法人、独立行政法人など、政府関係機関の職員も官公庁に代わって公的な業務を行っており、定員を定めている法律上の「定員」の枠外に置かれているが、公務員に準じる職員であるので、公務員同様、職階制に転換し、年齢制限を撤廃した形で広く人材を求めることが望ましい。
 特に公務員、準公務員などについては、新卒優先や年齢制限を設けて国民が公務に携わる機会を制限、排除すべきではなく、意志と能力のある国民が広く公務に付く機会を開いておくことが望ましい。
 官民において職階制の雇用形態が普及すれば、景気停滞期には官公庁が景気対策として特定の職種につき採用を増やし、取り敢えず職を持たせる雇用対策を行うことも容易になる。これらの職員も、景気が回復すれば希望に沿った職種に転職することが出来る。また政権交代の際、人事の移動や入れ替えを容易にすることにもなろう。
 現在のように、3人に1人が「不正規就業者」という雇用体系を長期化、固定化することは格差、労働市場の2重構造を固定化、制度化する結果を招く恐れがあるので、抜本的な改善が望まれる。
「不正規就業者」は、雇用形態が不安定である上、年金や健康保険、労災などの適正な労働条件が確保されていない場合もあるので、各種の社会問題を起こし、社会保障費など社会コストを増加させる結果ともなっている。いずれにしても、30%を超える就業者が、たまたま卒業の年が就職難の時期に当たったために正規の職が得られず、不正規就業の状態がほぼ生涯継続する可能性が強くなるとすれば、個人レベルの不安定性だけではなく、日本社会として問題ではなかろうか。目先の企業への雇用促進のための補助金の支給や製造業への「派遣」の禁止などの措置もよいが、官民が協力して抜本的な制度の転換を検討する時期に来ていると言えないだろうか。(2010.01.)(不許無断転載)
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