笛吹き朗人のブログ

器楽は苦手でしたがサラリーマンを終えた65歳から篠笛を習っています。篠笛を中心に日々のリタイア生活を紹介します。

大嘗祭と房総の関わり

2019-01-26 17:41:19 | 日記
ほぼ毎月、市原市五井駅前で、「房総古代道研究会」が開かれています。

房総の古東海道に関心のある私は、昨年夏にこの会を知り、昨年秋から参加しています。

第44回の今日のテーマは、同会の事務局長の山本勝彦さんによる「上総の国は高級麻織物の大国だった」でした。

話の概要は、次の通りです。(文責ー笛吹朗人)

1、律令制の調で、安房国や上総国に指定されていたのは、麻織物の中でも高級な物で、上総国には特に、「望陀布」と地域名(ブランド)を付した超高級品も求められた。

2、正倉院御物の中にも、上総の国からの高級麻織物が残されている。

3、752年4月9日の東大寺大仏の開眼供養の式典に使われた紅赤布は、上総国からの超高級麻織物である。

4、天皇が即位して最初の新嘗祭である大嘗祭の儀式を行う大嘗殿のとばり(仕切りの垂れ幕)は、延喜式には、上総国の望陀布が指定されている。
(現在、望陀布は生産されていないので、果たして、今年11月に予定されている大嘗祭では、どのような布が使われるのか?と言う観点から大嘗祭に注目している)

5、延喜式によると、遣唐使による唐の皇帝への献上品としても、望陀布が用いられた。

6、望陀郡家に近い菅生遺跡から、製糸、製織の工程で使われた用具が出土している。

7、万葉集の東歌や更級日記にも、上総国の麻織物に関わる記述がある。

山本さんは、自己紹介で、能登出身で、京葉工業地帯の化学工場で働いていた技術者だそうですが、科学者らしく、沢山の文献に当たられ、現地を訪ね、実体験で検証されている姿勢に感動しました。



ーーーーーーーーーーーー
私は、柳家吉緑さん(千葉県東金市出身)を応援しています。

柳家吉緑オフィシャルサイト
yanagiyakichiroku.wixsite.com/kichirokuofficial
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 庭掃除はお任せ下さい。 | トップ | 17年ぶりの「同窓会」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事