寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3259話) 点訳書籍

2022年01月13日 | 行動

 “点字に興味があり、夏から秋にかけて計十回の点訳講習会を受け、読み書きができるようになった。見渡せばあちこちに点字があることに改めて気付き、エレベーターや案内板に付いているものを触るうち関心はさらに高まった。
 視覚障害者への支援の一環で私は今、点訳ボランティアサークルに参加している。点字は、視覚障害者と健常者をつなぐとても素晴らしいものだと思う。たった六つの点の集まりから日本語はもちろん、アルファベットや楽譜、数字とさまざまな意味を構成するのだから。
 自力で点訳書籍を作るのが現在のわが目標となった。私が気に入っている作家曽野綾子さんのエッセーから手掛けてみたい。気が遠くなるほど長時間の作業になるのは必至だろうが、少しでも視覚障害者の読書の手助けにと頑張る所存だ。”(12月24日付け中日新聞)

 愛知県一宮市の鵜飼さん(男・68)の投稿文です。68歳で点訳ボランティアを始められたことに敬意を表する。普通ならもう止める歳である。ボクも点訳ボランティアをしていた時代があるので、それなりに理解しているつもりである。ボクが始めたのは20代、10年くらいで止めるが、一緒に始めた妻は40代くらいまでやっていた。点訳版で一点づつ打つのか、タイプライターのようなものか、はたまた今は違う機器があるのか、この文では分からない。ボクは一点づつ打っていたが、これなら大変だ。まずは均等に打てない。そして重要なことは、本を正確に読むことである。本を全部ふりがなを打つと思えばいい。一番困るのは名前である。調べても分からないことが多い。そして地名である。こちらはまだ調べれば分かる。それでも調べねばならない。ともかく時間と根気を要する。まずは焦らないことである。呆け防止と思えばいい。でもいいことを始められたと思う。


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