吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

思い出してしまった、思い出したくないこと

2014-03-26 21:09:45 | インポート
さっちゃんが小学校の4年生だった頃
特殊学級(今の特別支援学級)に設置されたプレイルームで
プレイルーム内の棚から落ちて、上の前歯を損傷し
結果的に歯を失うという事故がありました。

このときの担任教諭は、何故かさっちゃん保健室に連れていって処置を行うことや
保護者や教頭先生にに連絡するという
本来「当然行わなければならないこと」をせず
何も知らない私が下校時に小学校にお迎えに行くと
口を血まみれにしたさっちゃんと副担任の先生が、玄関にいたという
(状況は分かりませんが、担任の先生はいませんでした)
衝撃的な出来事がありました。

副担任の先生の説明はこうでした。
『プレイルームの棚に乗って遊んでいて落下した』
『その時、他の男の子も一緒に遊んでおり
さっちゃんはその子に押されたと言っているけれど
その子は押していないと言っている』
『担任も副担任も、現場を見ていないので、なんとも言えない』

色々と手のかかる子もいる教室なので
「その時」見ていなかった事実は、責められない。
ただ、棚に乗っているのことに気付いていたのなら
降りるように注意するか、または降ろすこともできたのではないかとは、思う。
さっちゃんの隣にいた子が、押したのか、押さなかったのか
それも、誰も現場を見ていなかったのなら、何が起きたのかは誰にもわからない。

やったのか、やっていないのか、わからない子を責める気はない。
責めるべきではない。
それは、今でもそう思う。

何があったのか正確に説明することが出来ないさっちゃんに尋ねると
やはり、押されたと言う。

けれど、分からない。
何が起きたのかは、分からないままなのである。

現場にいなかった私は、しかも、事故の後すぐに連絡をもらうことが出来なかった私は
ますます何も分からない。

さっちゃんの前歯は、歯医者さんの適切な治療によって
上の歯並びを調整して、違和感のない歯並びにしてもらいましたが
15年近く経った今でも、私の中では、さっちゃんの前歯は1本失われたままです。

担任の先生から連絡を受けた男の子のお母さんは
「私はうちの子を信じる」
と、電話口で言いました。
やったかやっていないか分からないのに責める気はない私は
「それならそれで、良いです」
と、答えました。

結局、自分の子を信じると(つまり、無関係だと)言ったお母さんが
事故のことを他のお母さんたちにばらまいてしまったため
私と担任の先生の間かこじれただの、プレイルームが使用禁止になっただの
ありもしない噂が流れたことで、何故か前歯を失った子の保護者である私が
「みんなの前で事態を説明」し
しかも、担任の先生に「謝らなければならない」という騒ぎになり
「そんな個人的なことを、皆さんに説明する気はありません」
と、無理矢理鎮火したことで、また数年間に及ぶ、ややこしい人間関係に
悶々とした日々を過ごすことになるわけですが

あの経験は、出来ればしたくはなかったけれど
非常に良い学習にはなったと思う。

大抵の人は、無責任だ。
そのくせ、人に責任を押し付けたがる。
親切っぽい人には要注意。
無関心な人の方が、よほど親切だ。
頼られたがる人もにもご用心。
いざとなったら、あっという間に知らん顔。
私は、そんな人たちを、何人も知っている。

旦那さまは、こういう時に、まったく父親として…
と、言うか、信頼できる人として機能しない。
単なるギャラリー。

要するに、頼りになる人はひとりもいない。
自分で考え、自分で決め、自分で動き、自分の言葉で話す。

あのとき、ひとつだけ心に決めたことは。

私は、決してあの人たちのようにはなるまい。
私が、私を軽蔑するようになったらおしまいだ。

ずっと心の中にしまいこんでいたことなのに
何故か急に思い出したので、書いてみた。

急に思い出すということは
もう一度、無責任さがどれほど人を追い詰め、傷付けるか
それを思い出せということなのかもしれない。


でも、いまだに分からない。
どうしてあの時、担任の先生は
さっちゃんを保健室に連れて行かなかったんだろう?
怠った?気が動転していて忘れた?それとも、事実を揉み消そうとした?
教頭先生や、保護者への連絡をしなかったんだろう?

思うところは色々あるけれど
私が、ああならなければ、それでいい。