(TxT)<戯れ言ですよ

とみーのにっき&おえかきちょう

ガールズ&パンツァー 第3話「試合、やります!」

2012年10月28日 | 視聴済アニメごった煮
まさかお風呂シーンがあるとは。

 そんな今回のお話は…
 戦車演習場でみほたちが操るIV号戦車がぶつかりそうになったのは麻子だった。なりゆきで戦車に麻子が乗り込んだ直後、IV号戦車は砲撃を受けて操縦手の華が気絶する。
 バレー部チームと歴女チームに狙われ絶体絶命の危機に、IV号戦車を操って見せたのは麻子だった。
 窮地をしのいだIV号戦車は反撃に転じる。校内練習試合が終わり、大浴場で初めての試合の感想を語り合うIV号戦車の面々。麻子の参加も決まり、5人で改めてポジションを決める。
 以上公式のあらすじ。

 お話は最後のメインキャスト麻子がみほたちのあんこうチームに加わり、聖グロリアーナ女学院と親善試合することとなって試合が始まった所で引っぱった。なるほど1話のアバンはこの親善試合だったのかー。
 さて、まずは前回からの初めての実戦ですが、劇中麻子が言っていたように、みほたちのチームが勝ったというよりは他が脱落していくので戦闘としては特に面白味はないのだけど、その特になんでもない戦闘に緊張感と盛り上がりどころ、そして見応えを作っており感心。
 西住流家元の娘であることがバレて標的にされるみほたちの駆るIV号戦車D型(以下IV号)は他のチームの砲撃に驚いた沙織によって逃げの一手。吊り橋を戦車で渡ろうとするも、華は運転に不慣れで落ちそうになってしまう。そこへ砲撃を喰らい衝撃で華が失神してしまう。
 戦車で吊り橋なんか渡れるのかなぁーなんて思っていた所に不慣れな運転もあって落ちそうになってしまい、さらに砲撃を喰らって操縦士の華が気絶。まぁ冷静に考えなくとも展開的にはやはりみほの力を見せたいはずなので、なんとかなることは分かってはいるものの、逃げられない吊り橋の上、しかも操縦士の気絶というところから、どうやって逆転させるのかを気にさせてくれるし、なによりこれまでずっと見てきた仲良しの彼女たちがどうなってしまうのだろうかと思わせるのと同時に、やはりみほの力の片鱗を期待してしまうじゃないか。
 そんななんとかなることは分かってはいるものの、どうするんだろうなぁと思っていると、直前でIV号戦車D型に乗り込んだ麻子が、学年主席という類い稀な頭脳を持つキャラクターであることを示す設定を活かし、華に替わって見事な操縦で体勢を立て直すことから逆転劇が始まる。
 他のチームが初めての戦車ということもあってIV号に当てられない中、逆にみほたちが砲撃を命中させていくのだが、見所は初めての砲撃時である。砲塔を回転させ、みほの「撃て!」の発射命令までに間が取ってあるのだ。みほの「発射用意!」で停車させて、砲手の優花里が標準器を覗き、IV号の砲を真正面から映す。この間がみほたちのチームが初めての砲撃を「するぞ~するぞ~」とワクワクさせてくれる。
 対して発射後から命中までは気持ちが良いほどのスピード感だ。ただそれまでの差が良いだけではなく、発射から命中までのシークエンスを短いカットで分けて短い時間の中で、「なにが」「どうなったか」がちゃんと分かるのが素晴らしい。
 引き金を引いてIV号の砲が火を吹く様子を違う角度から2カット。IV号内部で装填された砲弾の薬莢(で、いーんですかねー?)が排出される様子。III号突撃砲F型(以下III突)に向っていく砲弾。命中し煙を噴き白旗が揚げられるIII突。これらはたった1、2秒程度の時間だがこのスピード感とヒットした高揚感もさることながら、この一発でピンチを一転させた気持ち良さと言ったらない。
 またIV号内部で初めての砲撃に、ヒットしたことではなく砲撃をしたことの衝撃が今まで感じたことのないショックにみほ以外が唖然とする様がまたおもしろいではないか。自分も戦車に乗って砲撃を体験したのなら、きっと彼女たちのようになるのではないかと思わせてくれる。また個人的にはIII突に砲弾ヒットする直前にちょっとスローがかかるのも良い。その瞬間に動作を敢えて遅くさせることで手応え感を出しているのだ。この辺の演出は上手い。
 III突の後の砲撃はこの初めての砲撃ほどの発射シークエンスは描かないのも興味深く、次の八九式中戦車甲型(以下八九式)の場合は、ちょっと引いたアングルで八九式の砲弾はIV号の脇を通り抜け、IV号から発射された砲弾が飛んでいき八九式に命中し車体がノックバックする様子まで。38(t)戦車B/C型(以下38t)に至っては、IV号の後ろからのカメラアングルで、IV号の砲が火を吹くと一瞬遅れて画面奥の38tが煙を拭くというワンカットだけだ。
 初めての砲撃は彼女たちとって特別な体験なので細かく描いているが、その後は第三者目線で戦車での砲撃戦は実際このようなスピード感なのであることを示している(いや、実際見た事は無いんでホントにそうなのかどうかは知らないんですけどね/笑)。同じ砲撃だが場面によって違った演出をしてくるのだから上手い。
 尺的にはAパートの前半で終わってしまうこの初めての演習だが、上記の通り見事な見応えであった。

 みほたちのチームの勝利で終わった練習試合後はお風呂シーンでちょっとビックリしてしまった。沙織のお胸が豊かなのもさることながら、脇を見せてくれるんだからその手の者としてはたまらん。
 そんな脇フェチなことは放っておいて、初めての実戦に感激な沙織たちであったが、やっぱり車長はみほが良いということになる。沙織・華・優花里から勧められたみほは、「私なんか全然……」とか言いつつも、皆によろしくと頼まれ一念発起した表情になってそれを了承する。
 本来は自分に戦車道の才能が無く責任のある立場に向いてはいないと思っているのだろうが、やっと出来た友達に頼られ、その想いに応えたいという彼女の気持ちがよく表れている。またその後、沙織がお尻がビリビリするからとクッション敷いたりと思い思いに私物を持ち込んだり、他のチームは戦車を塗り替えてしまったりして、辟易した表情の優花里が「あんまりですよね?」と問うと、みほは唖然とした表情から一転、笑って「楽しいね」と返す。戦車で楽しいと思ったことなんて初めてだと。
 最初は沙織たちが一緒にやろうと誘っても、どうしても戦車に乗りたくないと言って俯いていたみほが、今は戦車が楽しいと言って笑うのだ。その彼女の心の変遷もさることながら、戦車で笑うみほを見て、沙織と華が微笑むのだ。無理をさせてしまっているかもしれないと思っていたかもしれない彼女たちであるが、今こうして戦車で素直に笑えるみほに喜んでいる彼女たちのさりげない友情が見ていてほっこりします。タイトル通り、戦車と少女たちをメリハリ付けて描いている点も好印象だ。

 さて、最後のメンバー冷泉麻子ですが、みほたちと紆余曲折あってメンバーになるのかと思っていたら、幼馴染みだった沙織に、頭脳明晰の替わりに(?)極度な朝寝坊な所為で単位が足りていないことをつかれてやむを得ずという感じだったのはちょっと残念ではあった。
 でもまぁ幼馴染みであるが故に、割と偏屈な麻子を懐柔する沙織という点では、長い付き合いだからこその友情とも言え、5人の中でもそれぞれ違った関係性を作っていると考えれば良く出来ている。色々あってみんなでひとつの強固な絆を作るプリキュアとは違って、それぞれがそれぞれに違う関係性を作ってひとまとまりとするのは、むしろ等身大の女子高生していて自然なのかもしれないな。
 ともあれ、聖グロリアーナとの親善試合で5時起床となったため、ねぼすけな麻子を遅刻させないため、IV号でお迎えし空砲鳴らして起こしたり、空母の上から陸に上がり次週ついに決戦です。どーでもいーけど、みほたちは毎回空砲鳴らして麻子を起こす気なのか?(笑)

 そんな今回気になったことが色々ありまして、まず前回で戦車道は十分安全に配慮されていると優花里が言っておりましたけど……どう考えても砲弾の直撃喰らったら人は粉になっちゃいますよねぇ。今回吊り橋でIII突に一撃喰らったシーンはみんな戦車から顔出していたし、戦車に当たったから良かったものを初めての戦車なんだから、出した顔に当たったかもしれないことを考えるとちょっと恐ろしいですよね。一体どの辺が十分安全に配慮されているのか知りたい所だが、きっとそこは突っ込んではいけないんだろうなぁ(笑)。
 それから何故か空母の上で暮らしているみほたちですが、沙織の口から「昔はみんな学校が陸にあった」と意外な設定が語られた。ということはだ。今はみんな学校が空母の上にある、ということなのか。しかも学校の規模によって空母の大きさも違うらしく、聖グロリアーナの空母は大洗よりも何倍もでかかったですな。いったい何がどうして学校が空母の上に存在することとなったんですかねー。というか、空母上にある街は、そういうことを考えると学校のための街ということなんですかね?謎は尽きない。
 最後は「あんこう踊り」。みほは転校してきたから知らない様ですが、他の皆さんからすると、一生ネタにされるくらいとっても恥ずかしい踊りのようです。それがどんなかしりたいのはともかく、そこで沙織・華・優花里が、勝てばいいし負けたら自分たちも一緒に踊ると言ってくれたことは、みほにとってやっぱり大きなことなのではないだろうか。負けてしまってあんこう踊りやりたくないとかよりも、自分のことを思ってそういってくれる友達が出来た、それを確認できたことを素直に受け止めて喜ぶみほの笑顔がステキであった。

 というわけで、あんまりにもおもしろかったので随分と長文になってしまったが、まぁおもしろかったんだからしょうがない。
 次回、初めての対外試合で隊長に任命されたみほの手腕で、全国大会準優勝したことのある強豪をどう打ち破るか、またみほたちがこの試合を機に友情を深めていくかが楽しみです。