青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

ワンチャンありそな初詣

2018年01月04日 23時00分00秒 | その他私鉄

(迎春旗付き御岳号@御岳登山鉄道)

子供のおたふく風邪の具合もまあまあ良くなって来たな、と思ったら今度は「家にいてもつまらないからどこか出掛けたい」と騒ぎ始めた。まあこちらもお天気のいい三が日にどこも出掛けないのも消化不良だなあってんで、「早めに帰って来れてそこそこ(乗り物的にも)楽しい初詣」という難しいお題をいただいた結果、武州相州の信仰を集める御岳山(武蔵御嶽神社)に登って参りました。

  

最寄り駅は青梅線の御嶽駅なんだけど、久し振りに青梅線で青梅の先の区間に乗ったね。青梅線って青梅の駅を過ぎるとホントに多摩川の渓谷に沿ったいい感じのロケーションのローカル線だよなあ。今はE233だけしか入線しないけど、それこそ石灰石貨物華やかなりし頃、ED16とオレンジの101系の時代に来てみたかった。駅から御岳のケーブルカーの滝本駅までは西東京バスで約10分。いつもは1時間に2本くらいらしいが、三が日だけにバンバン増便してました。

  

御岳山のケーブルカーの正式名称は「御岳登山鉄道」といい、京王グループの一員なんですね。ケーブルカーとしての歴史は古く、昭和9年の設立だと言うから驚き。現在の青梅線の前身である青梅鉄道が御嶽まで路線を伸ばしてきたのが昭和4年なので、その辺りから参拝客がどんどん増えて行った結果なんでしょうなあ。山の下の滝本駅から見上げるケーブルの線路の斜度は結構凄い。斜度25度は関東一なんだとか。

 

山上の御岳山駅からの大展望。若干霞がかってはいますが、天気の良い初春の関東平野である。遠く筑波山を見ながら、その手前に広がるのが首都東京。うっすら右上のほうに東京スカイツリーとか見えるの分かりますかね…?手前の狭山丘陵の真ん中に狭山湖と並んで建つぽっこりお椀型の構造物はたぶん西武ドームだろうな。右を見ると高尾山方面から城山丘陵、相模原台地の向こうに青く広がる湘南の海と江ノ島。

  

ケーブルカー駅から武蔵御嶽神社までは尾根道を伝って20分ほど。神社の表参道は参詣客の宿坊や土産物街になっていて、なんとなく山上の宗教都市感がプチ高野山のようだ。そもそも山岳信仰にケーブルカーという取り合わせ、日本ではすごく多いですよね。関東だけでも阿夫利神社の大山とか薬王院の高尾山、筑波山神社の筑波山ケーブルとかね。関西に目を向ければ高野山に始まって京阪の男山ケーブル、比叡山ケーブルや信貴山ケーブルなんかもみんなそう。この武蔵御岳山も山岳信仰の強い山で、「御岳講」と言う信者団体が関東一円に広がっているのだそうだ。


各地の御岳講から寄進された石柱の並ぶ最後の300段の石段上がりが結構フトモモに来る。子供が疲れたと文句を言い始めた頃合いで、やっと本殿が見えてきた。標高900mの山の上だから結構寒いですけど、いい運動で結構小汗かいた。


武蔵御嶽神社は犬を祭る神様。と言うことで戌年の初参りには相応しいのではないでしょうか。周りには最近のペットブームを象徴するように愛犬連れての初詣ファミリーが多数…あっちこっちでお互いの犬同士がキャンキャン吠えているのがちょっと騒がしい。いずれにしろ犬どもに囲まれての初春の願い、叶うかどうかは分からないけどワンチャンありそななさそうな。おあとがよろしいようで。
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