フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

冬の日

2013-12-09 09:27:33 | Weblog
つまり それだけのことなのだが It's only that you seeという一文が気に入ってこの詩が好きだ。暮尾 淳さんの「冬の日」って詩だ。
        
      冬の日
          暮尾 淳
 アブサンを飲むと 笑ってる顔が現れ
 しだいにそれが崩れ オリーブ色の背景に圧され
 消えてしまう
 僕は平静を装い サラミなどつまみ 時を過ごす
 そんな冬の日に 
 死んでいったあいつの石油ストーブが
 炎を上げながら燃えている
 つまりそれだけのことなのだが
 明るい通りを 風は刑罰のように音を立てて吹き抜け
 どこかで猫が泣く 電話が鳴る
 鉛のようなものを胸に植えて
 痛みを飼いならしていく
 このごろ というわけです 

such are my days このごろ僕もというわけです。 
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