フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

パンプ警察を叱る

2006-08-20 10:53:04 | Weblog
パンプは、家の外にいました。夏の朝早くのことです。耳元で隣町へ行け行くんだと誰かが囁きます。パンプは、周りを見回しました。誰もいません。でも確かにパンプには聞こえます。起きたばっかりで、パジャマに変てこなシャツのようなものを引っ掛けて足にはサンダルと言ういでたちです。それでもパンプは頭の中の言葉に従いました。
フェンネル氏は夕べ少し飲みすぎてその朝は、寝坊してしまいました。起きてみると日は少し高く、何時もワーワー言っているパンプの声が聞こえません。パンプもまだ寝ているのかなと思って部屋をのぞいて見ても姿がありません。ここかな?あそこかな?と見てもどこにも姿がありません。外に出てみるとマータンがいたので声をかけると「パンプ?みなかったよ。」との返事。スミレフの家にも行って見ましたが居ませんでした。それでみんに協力してもらってハーバーヒル中を探してもらいましたけど見つかりませんでした。がっくりと肩を落とすフェンネル氏の元へ隣のまた隣のそのまた隣の大きな町の警察署から電話がありました。「パンプさんのご家族の方ですか、今、こちらでパンプさんを預かっていますので引取りにきてください」「それで、母は元気なんでしょうか?」「まぁはやいとこご自分の目で確認してください」
フェンネル氏は、早速車に乗って引き取りに行きました。警察署に行くとパンプの元気な声が聞こえてきます。何やらおまわりさんが謝っているようです。「ここのトイレは、汚いわよ、できやしないわ、もっときれいにしてちょうだい!」パンプはいつもの絶好調です。おまわりさんがペコペコしています。フェンネル氏は、お礼も早々にパンプを連れて帰ってきました。それにしてもなんと言うパワー何でしょうあんなに遠くまで歩いて行っておまけにおまわりさんまで叱って。でも、皆さんの優しさに感謝するフェンネル氏でした。
コメント
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