映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

いのちスケッチ

2021年02月21日 | 映画(あ行)

やりがいは、どこにでもある

* * * * * * * * * * * *

国内で初めて無麻酔採血に成功し、動物福祉に特化した動物園として注目される、
福岡県大牟田市に実在する動物園を舞台としています。

漫画家を目指し手上京するも、芽が出ず、
夢破れ故郷福岡に帰ってきた田中亮太(佐藤寛太)。
特に動物好きではないけれど、地元の延命動物園でアルバイトをすることになります。

この動物園は、動物の健康と幸せを第一に考える「動物福祉」に力を入れています。
しかし予算縮小で、円の運営は危機的状況。
そんな中でも熱意を持って仕事をする園長(武田鉄矢)や、
獣医師・彩(藤本泉)たちを見て、
亮太も仕事にやりがいを持ち始めます。

 

無麻酔採血・・・、聞き慣れない言葉ですが、
作中はライオンの尻尾から採血しようとしているシーンが描かれています。
採血だけなら人間はもちろん無麻酔。
でも相手がライオンや他の大型動物ならば、健康診断のため、といってもわかってもらえない。
暴れると困るので、通常は麻酔を使って眠らせるのですね。
でもこの麻酔薬というのが適量を用いないと時には危険。
できれば使わない方が良いのです。

そこで少しずつ、始めはライオンの尻尾を触り、
次に多少力を入れてつかむところからならしていきます。
竹串を当てて少しチクッとしてみたり・・・。
こんな手間をかけても、極力動物を不自然な状態にはさせない、
負担をかけない配慮を工夫していく、そんな動物園なのでした。

亮太は漫画家の夢を諦めた後、何を目指せばいいのかわかっていません。
動物園のアルバイトも、たまたまという感じで、すぐ辞めようと思っていました。
でもこの仕事の中で、絵を描くという自分の特技を生かす道も見え始めます。

いい感じのお仕事小説でした。

<WOWOW視聴にて>

「いのちスケッチ」

2019年/日本/100分

監督:瀬木直貴

出演:佐藤寛太、藤本泉、芹澤興人、須藤漣、浅田美代子、武田鉄矢

 

仕事愛度★★★★☆

満足度★★★.5

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿