小さな幸せ

小さな幸せの見つけ方感じ方の達人をめざして!

アナログ体温計

2009-10-28 19:25:06 | 小さな気付き

 

 

大変な朝だった。

 

朝起きると、先に起きていた夫が、脇から体温計を抜いてわたしに差し出した。

夫はわたしより先に起きる。

夫は、早寝、早起き。わたしは、遅寝、遅起き。

 

差し出されたアナログの体温計の水銀を下から目で追ってみた。

35、36、37、38、39、40

水銀は軽く系点越えして、40で止まっていた。

「きゃ~、お父さん、新型インフルエンザデビューじゃない?!!!」

と、騒ぐわたし。

わたしは、急いで、引き出しからマスクを取り出した。

そのマスクのひもを自分の両耳にかけた。

 

そこへ、息子が起きてきた。

「あ、お母さん、風邪?」

「ううん、お父さん。

お母さん、今週スケジュールがびっしり入っていて、風邪ひけないのよ」

「・・・・・」

 

どこまでも、自己中な女である。

息子にだけは、私のようなタイプの女性を選んでほしくないのだが、どうも、自分の手に負えないようなタイプが好みのようだ。

父親の苦労している姿を見てきているはずなのだが。

 

その息子が

「でも、40度も熱があったら、頭があがらないんじゃない。

僕も一度経験したけど、起き上がれなかったよ」

と言った。

そうそう、わたしも、以前38度の熱で失神したことがあった。

夫の方を見ると、自分でいれたコーヒーを悠然と飲んでいる。

 

「ねえ、もう一度はかってみて」

と、体温計をサッサッと数回振って、夫に返した。

 

「うん」

と言って、また、脇にさした。

待つこと3分。

やじうまワイドの吉沢さんの映っているテレビの画面の上の時間がかわるのを待った。

 

3分後、体温計を夫の手から受け取った。

水銀のとまったところを探した。

35・・・・

うん?36まで届いていない。

 

「お父さん、熱、ないよ。

インフルエンザじゃないない」

 

いってらっしゃいと、仕事に送り出した。

 

しかし、気分が悪かったので、体温計を手にしたのだろうと、一日気にはなった。

が、夕方何事もなかったように帰ってきた。

朝の騒動は一体なんだったのか?

仕事に行きたくなくて体温計に、ハアハアと息を吹きかけた?

ははは・・・子供のころのわたしじゃあるまいし。

 

まあ、深く追及しないことにしよう。

機嫌良く帰って来たのだから。

 

息子が、体温計もデジタルのに替えたら?

と言った。

確かに、短い時間で、くっきりはっきりと数字で表してくれるデジタル式体温計がやっぱりいいかなとも思う。

が、子どものころから随分とお世話になったこの水銀の体温計。

これをわると大変なことになると、大切に扱ったものだ。

妙な愛着がある。

 

 

今日の私の小さな幸せ

 

明日は、ドラフト。

松井選手のワールドシリーズもある。

楽しみな一日になりそう。

 

コメント (13)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする