先週、用事で上京しました
その飛行機の中で
中得一美著
「嫁の心得」
という文庫本を読みました
帰りの飛行機が大分についたことを知らせる機内放送が流れた時にちょうど読み終わりました
旅のお供にはちょっとまずかったです
なんせ泣けて、泣けて・・・
時代小説です
あらすじを書きます
なが~いですよ
興味のある方だけお読みください
暗闇に浮かぶ花嫁行列が粛々と武家屋敷の中を進んでいく
その籠から出てきた花嫁は6尺(180センチ)は超える大女
その花嫁を見た花婿は凍りついてしまった
と、この物語のエピローグから始まります
その花嫁の名は「いの」
いのは佐野村の名主、徳兵衛とたつ夫婦の間に生まれた
名主とはいえ、この夫婦は誰よりも働いた
たつが産気づいたのも田植えの最中
たつは筵で家に運ばれる途中でいのを産んだのだった
いのは、すくすくすくすくと育った
育ちすぎた
大きい体で田畑に出て大の男がする作業でさえ易易とこなした
そして、たらふくご飯を食べる
それで幸せだと思っていた
しかし心配なのは父親
大女で器量も悪い
夜這いさえこない娘
そんな娘でも女として幸せになって欲しかった
器量の悪さ、文中を書き写すと
いのは大きな丸い顔に、太くもじゃもじゃな濃い眉毛が一文字に引いてあり、
そこへやや下がり気味の小さい目がついていた。鼻は低くぺっしゃんこに押しつぶされており、
そこへ分厚い小さな唇がのっかっていた
そこで父親は持参金50両を付けることにした
貧乏下級武士の高橋家の妻つやはその話にのった
彼女の田んぼで働く姿をこっそり見て一度はやめたと思うのだけど50両欲しさに嫁に迎えることを決心する
何も母親から聞かされていない息子源之助
源之助は面食いなのだ
彼は、祝言の日に初めて見た新妻に腰を抜かす
もちろん、手さえ握らず目も合わさず、外に出来た女に通いつめる
姑のつやは、百姓女のいのに嫁の心得を叩き込む
所作から、言葉遣い、食事の仕方、刀の持ち方をひとつひとつ教え、直し、正し、できなければ仕置き棒で叩いた
ものすごいスパルタ
いのはふるさとを思い、涙する
姑は厳しく、夫は目も合わせてくれない
孤立無援
と思いきや、彼女の理解者がこの家に一人いた
無口な舅の十蔵だった
文中から
ある日、いつものように姑に怒鳴られていた いのは、縁側に出て掃除を始めた。
障子の桟の埃をはらっているうちに、込み上げてくるものがあった。
「うつ・・・」
思わず啜り泣こうとしたその時、チチチとメジロの鳴く声がした。
驚いて振り返ると、十蔵がメジロの竹籠の前で、のんびりとすり餌を擦っているところだった。
「・・・」
いのはばつが悪くて、慌てて洟を啜ると、また桟に向かって掃除を始めた。
しばらくそうしていただろうか、突然十蔵の声がした。
「よい、よい」
「・・・・!」
自分に言われたような気がして、いのが振り向くと、十蔵はメジロに話し掛けていた。
気のせいだったのかと思い、いのが再び障子に向かうと、
「よい、よい、いの。それでよいのじゃ」
という十蔵の声が聞こえた。
驚いたいのが舅を見るが、十蔵は相変わらず、メジロの方を向いていた。
いのは一人でも味方がいると思い、また姑のシゴキに耐えるのだった
しかし、姑はいのがどんくさくて仕方がないのである
たまりかねて夫の十蔵に愚痴るのだった
すると十蔵はこう妻に言った
「鈍な人間は真っ直ぐじゃ
利に賢い娘がいい訳ではない。賢(さと)しければ賢しいほど、この生活に満足せず、不満も起きるであろう。
自分の身を嘆き、舅姑を恨み、周囲との摩擦も生むであろう。
わし等は、よい嫁を貰たのじゃ。そう思わぬか?」
しかし、つやは夫にそう諭されても、やっぱり私は賢しい嫁が欲しかった、打てば響くような、気の利く嫁が・・・。
と思うのだった
さて、さて、肝心の夫はというと・・・
ある日、彼が入れあげている若い女に男がいることがわかり、その男からぼこぼこにされる
傷だらけで家に帰ると、灯りが漏れる中
日中の疲れが出て半分居眠りをしながら縫い物をし自分の帰りを待っているいのの姿を見た
その様子に思わず心がほぐれ、いのを抱くのだった
いのは幸せだった
何度も流産するがやっと息子も授かった
いのはこの幸せがずっと続くと思っていた
と、ここで羽田到着です
帰りの便、この続きはまた後日
今日の私の小さな幸せ
また車をポールでこすってしまいました
バックモニ付けてる意味がない
トホホ
今度が一番重症
3度目の正直
これで終わり
多分・・・