小さな幸せ

小さな幸せの見つけ方感じ方の達人をめざして!

孤独も苦しみも

2020-12-31 20:38:17 | 小さな気付き

今日の天声人語にこんなことが

 

落語家の柳家小三治さんの枕で

「ほんとにいい年だったよ。

年が替わるのがもったいないくらいだよ」

とみんながにこにこするような年が記憶にある限り一ぺんもありませんでしたね、

あたしの性格がわるいんでしょうか

 

確かに、私も性格が悪いのかそんな風に思う年はなかったような・・・

 

でも、家族が健康で無事に1年を過ごすことができさえしたら

これに変わる幸せはないのですね

 

天声人語の中でもうひとつ紹介されていました

写真家の斎藤陽道さんの話し

 

いつもどこかに出かけていた生活が一変

そこで、戸惑った末に、庭の草をむしり、ヒマワリの種を植え

子ども達の背を抜いていく姿を撮り続けたそうです

その数か月を「よどむ日々を浄めた時間」と表現したそうです

 

私も、コロナ禍で、タンスの奥にしまい込んでいた布を引っ張り出して

マスクを作ったり

これまたしまい込んでいた刺繍糸を出してマスクに刺繍したりしました

お知り合いの年配の方々が、美容室にも怖くていけなくて

髪が伸び放題となげいているのを聞いたので

しまい込んでいた毛糸を出して帽子を作ってあげたりしました

 

コロナがなかったら、二度と陽の目を見なかっただろうこれらの手芸用品が

色んな形になりました

 

今日も東京の感染者数に、息子たちが心配になります

 

今日の、新聞のコラムに瀬戸内寂聴さんが

 

孤独も苦しみも、永遠には続きません

と書かれていました

 

数えで100歳を迎える大先輩が言うのだから間違いないでしょう

 

コロナの恐怖も永遠には続かない!!!

 

来年の今頃、

心配したけど、いい年になったね~

ハハハッハ

と大笑いができますように・・・・・

 

 

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いも殿さま

2020-12-25 21:32:52 | 読書

 

 

土橋 章宏著

「いも殿さま」

 

いや~今年最後にいい本に出会いました

 

笑いあり、涙あり

そしてハラハラドキドキあり

 

本の表紙の絵はお芋の花

でも、お芋の花って余り見た覚えがないですね~

ジャガイモの花はよく見かけますけどね

 

さてお話は

 

幕府の勘定方

旗本の井戸平左衛門

もうすぐ還暦

そろそろ勤めを辞め、大好きなスイーツを食べる旅にでようと思うと

用人の藤十郎に話す

 

平左衛門は、出世にはまるで興味がないため

上役に付け届けをしたことも

又賄賂を受け取ったこともない

しかし、経理の仕事は手抜かり無し

 

 

辞職することを申し上げようとした矢先

大岡忠助に呼ばれ

「石見銀山に行ってくれと」

と言われる

「隠居をしようかと考えています」

と、お断りを入れると

大岡は、彼が大のスイーツ好きなのを知っていて

上様に献上されるお菓子をちらつかせる

「行きます」

 

その一言で彼の人生ががらりと変わってしまうのでした

 

用人の藤十郎も丁度恋に破れた勢いで

平左衛門についていく

 

しかし、二人のついた石見銀山は貧しい貧しい所だった

 

農民の苦労など、机上のことだった平左衛門は

今までの食べ歩きの日々を深く反省するのだった

 

そして、飢饉で米が穫れずに

銀山の銀もあらかた取りつくされていた

 

ひょんなことから

薩摩に唐芋というのがあるということを知った平左衛門

平左衛門は薩摩に行くという

しかし、代官の平左衛門に行かせるわけにいかないので

藤十郎が行くことになる

 

そして、藤十郎と後二人の

ハラドキ、芋、持ち帰りの旅が始まる

命からがらも、無事に種芋を持ち帰ることができたのである

 

そして、田には稲穂が実り、あと少しで収穫

腹いっぱい食べさせてあげられると

平左衛門は心から喜ぶのだった

 

しかし、しかし、

その収穫直前の稲穂をイナゴにやられてしまうのだった

 

食べるものはなく、餓死するものがでてくるだろう

芋はまだまだ来年、再来年のこと

 

平左衛門は、年貢米として少しあった米を放出し農民を助ける

しかし、それはやってはいけないこと

 

いも殿様~

 

と農民や銀山の抗夫達の平左衛門を慕う声の中、唐丸籠に乗せられ護送される

 

そして、平左衛門は・・・

 

と、まあざっくり書くとこんな感じの話しです

 

実在の人物だったんですね

 

あんなに好きだった甘いものも食べずに

私財も全部投げうって

息子の死に目にもあえずに

唯々民のことを考えた平左衛門

 

本当にいいお話でした

 

もしよかったら読んでみて下さい

 

 

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クスノキの番人

2020-12-14 22:15:50 | 読書

 

 

東野圭吾著

「クスノキの番人」

読み終わりました

 

図書館に予約したのはいつだったかしら

待ちに待って、やっと手元に

 

期待が大きかっただけに・・・

 

何度も挫折しそうになりました

 

東野圭吾さんの本だもの、絶対面白いはずと自分に言い聞かせて

 

確かに後半くらいからは

ぐんぐん面白くなってきましたが・・・

 

は~、読み終えたぞ~っていう感じ

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心淋し川

2020-12-07 21:28:58 | 読書

 

西條 奈加著

「心淋し川」

 

 

その川は止まったまま、流れることがない。

たぶん溜め込んだ塵芥が、重過ぎるためだ。

十九のちほには、そう思えた。

 

この書き出しで始まる表題の「心寂し川

千駄木の淀んだ川沿いに、長屋とも呼べないようなところに住むちほ

酒浸りの父と愚痴ばかりの母と暮らす彼女は

ここから抜け出すことを夢みる

抜け出せるとばかり思ったのに・・・

 

閨仏

不細工な女性を好む男性の妾4人

その中で最年長の女性は、思わぬ特技があることに気づく

ここから出て幸せになれるのに、ここに留まった

彼女はそういう女性

 

はじめましょ

昔捨てた女が自分の子を育ててる

3人で暮らしたいと思い始める男の話し

しかし、その子は本当は・・・

でもこのお話は好きでした

 

冬虫夏草

息子を溺愛する母の話し

この馬鹿母

今でもいそう・・・

 

明けぬ里

同じ岡場所で過ごした女性二人

その後、どちらが本当の幸せをつかめたのか

本当の幸せは♪お金じゃないのよ、ハアハア~ン

 

灰の男

上に出てきた人々が住む長屋の差配人の話し

この差配さんはこんな人生を歩いてきたのね

 

どの話も、一生懸命生きている人たちの息遣いが聞こえてくる一冊です

 

流石、西條奈加さんです

 

 

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