六本木の森美術館で催されている「サンシャワー 東南アジアの現代美術展」では1978年
生まれでインドネシア出身のアディティア・ノヴァリ(Aditya Novali)の『NGACОプロジェクト
国歌への提案(Project NGACO - Solution for Nation)』(2014年)というミクストメディア
を観ることができる。
「NGACО」ブランドの建材を独占的に扱うショップの体なのだが、目盛りのない巻き尺や
ヒビの入った安全ヘルメット、割引価格に応じてサイズが小さくなる煉瓦などでたらめな製品
ばかりが売られている。因みに「NGACО」とは、インドネシア語で間違いや滑稽さ、
でたらめさや乱雑さのある人物や状況を意味する口語表現らしい。
しかし個人的にはそのようなアイロニーよりも本作がアンディ・ウォーホルの作風に
デンマークのおもちゃ会社のレゴ(LEGO)を組み合わせているところにチャーミングさを感じる。