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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ジャン=ピエールとナタリー』

2017-07-20 00:00:20 | goo映画レビュー

原題:『Médecin de Campagne』 英題:『Irreplaceable』
監督:トマ・リルディ
脚本:トマ・リルディ/バヤ・カスミ
撮影:二コラ・ゴラン
出演:フランソワ・グリュゼ/マリアンヌ・ドニクール/イザベル・サドヤン
2016年/フランス
(SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017)

医療行為という「主人公」について

 主人公のジャン=ピエール・ヴェルナーはとある田舎の唯一の医師として働いていたのであるが、ある日彼は自身が脳腫瘍であることを告げられたのは確か2015年2月の頃だろう。そこへ若い新人研修医のナタリー・デレジアが派遣されてきて、地域医療に対する2人の葛藤が描かれることになるのだが、詳細は書かないがラストの呆気なさに驚かされる。
 しかし例えば、まだ健康診断を受けていないナタリーを健診するジャン=ピエールの様子や、仕事の作業中に大怪我をした友人に雨が降る野外で救急車が到着するまでの応急治療を施すジャン=ピエールとナタリーの様子や、発達障害と診断された子供を診たナタリーが別の病気の可能性を子供の母親に告げる様子などが具体的に描かれており、これはジャン=ピエールとナタリーの微妙な関係よりも、もともと医師である監督らしく、様々な医療行為そのものに焦点が当てられているように感じる。


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