ケンのブログ

日々の雑感や日記

七月十二日

2019年07月12日 | 日記
数日前歌声サロンに行った。
遅れてきたおばあさんを先生は
なんとなく僕の隣の席に案内した。
一曲目の唱歌を歌った。
「あんたいい声やねえ。
あんたが歌うと明るい」とおばあさんは言った。
「ありがとうございます」と僕は言った。
「あんた、歌うまいわ」とおばあさんが言った。
「おばさんもよく声出てますよ」と僕は言った。
「あんたの口見てあわせて歌ったから声が出た。
でも私間違えるから」とおばあさんが言った
「ここの歌声サロンは間違えてもいいんですよ」と僕は言った。
「いや、こんな上手なひとの隣で
私恥ずかしいわ」とおばあさんは言った。
「いいえ、そんなことはありません」と僕は言った。
「あんたの声聞いてるとユキトシ君のこと思い出すわ。
ユキトシ君歌がうまかったから音楽の先生が
いつも、はいユキトシ君歌ってって言ってたわ」とおばあさんは言った。
「そんなひとのこと思い出していただいてありがとうございます」と僕は言った。
もちろん僕はユキトシ君のことは知らないけれど、、、。
「あんたレコード出してるの」とおばあさんは言った。
「いいえ僕、レコード出してません」と僕は言った。
「若い頃はレコード出してた」とおばあさんは言った。
「いいえ、若い頃も今もレコード出してません」と僕は言った。
「ほんまにうまいわ
どうしてそんなにうまいの」とおばあさんは言った。
「好きだからです」と僕は言った。
「歌の練習してるの」とおばあさんは言った。
「はい、お風呂でしてます」と僕は言った。
「私、今日昼まで暗かったけど
あんたの歌聞いたら気分よくなった」とおばあさんは言った。
「それはありがとうございます」と僕は言った。
「あんた、そんなに歌が歌えたら人生
ルンルンでしょう」とおばあさんは言った。
「いいえ、そんなことはありません」と僕は言った。
かなり認知機能がおとろえているような感じの
方だったけれどそれでもほめていただけると
うれしいなと思う。