ケンのブログ

日々の雑感や日記

技術は進歩するけれど

2019年07月11日 | 日記
新聞の人生相談の欄をよんでいたら
ざっと要約してこんな内容の相談があった。
50代男性だけれど部下のことで悩んでいる。
その部下は完璧主義で例えば私が
パソコンで作成した文書のフォントや行間が
違っていると指摘してくる。
仕事には支障のないことだが
私がおれてそれに従っている。
その部下には
「人にはそれぞれ価値観があり、もう少し
許せる心をもってほしい」と伝えると
「自分は仕事のマニュアルを守るように教わってきた」と
言ってくる。
対処法を教えてください。
とおおよそそんな内容の相談だった。
本当にパソコンで文書を作成する現代では
どこにでもある話だなと思った。
僕が予備校に勤めていた頃
パンフレットに掲載する文章は
かなりの部分僕がチェックを入れていた。
僕と一緒にパンフレットの文章を作成する係りの
子は僕よりも一回りくらい年下の女性だった。
その女性が書いた文章もほとんど
僕がチェックを入れていた。
僕は文章の綴りかたの誤りは
わりとよく気づくタイプだったけれど
フォントなどの誤りには気づきにくいタイプだった。
僕の相方の女性は逆に綴りかたの誤りよりは
フォントの誤りによく気づくタイプだった。
僕が彼女に文章のこことここは綴りかたが
まずいと思うからこう改めるように
と彼女に赤ペン先生の添削入りのような
紙を渡すことが多かった。
彼女はわかりましたと言って
文章の修正にかかる。
その過程で彼女は
ナカシマさんここの。は全角で
ここの。は半角になっているじゃないですか
こういうのもちゃんと赤入れしておいてください。
という感じのことを言ってくることが多かった。
パソコンで書いた文章の修正は
そういう全角、半角の間違いも含めての
修正なので僕は言い訳することもできず
彼女にごめんねと謝っていた。
幸い彼女はそんなに完璧主義ではなく
なにもかもマニュアル通りというように
むちゃくちゃ言ってくることはなかったので
彼女と僕は割れなべに綴じ蓋という感じで
それなりにうまく仕事はやっていたように思う。
もし彼女がもっと頑固で完璧主義の
子だったらそうとう目の上のたんこぶだったろうな
と今も思う。
ただ、勤務評価の面談の時には
上司に「ナカシマさん若い女の子に時々
いろいろ言われてますね。あれは何なんですか」と問われることが
多かった。
それで僕が正直に彼女と僕の間でどういうやりとりが
あったのかを話すと上司は
「ナカシマさんも若い子に言われているようではね」というような
コメントを僕にたいしてしてこられることが多かった。
そして若い子にそう言われていることは
勤務評価にプラスになることは少なくともなかった。
部下にパソコンのフォントのことでつべこべ
言われているかたの人生相談の投稿を読むと
そんなことを思い出す。
相談してきたかたは
部下に許せる心をもってほしいと伝えると
部下は自分は仕事のマニュアルを守るように教わってきたと
返してくると新聞には書いてあった。
本当に頑固な部下で心情察するにあまりあるなと思う。
解決策と言ってもそんなものどこにもない。
そのときそのときの対応でやり過ごすしか
方法のない典型的な問題だと思う。

近年は大人の発達障害という言葉をよく聞く。
そういう言葉について以前ちょっと調べてみたら
あるサイトに以前なら特に気にならなかったような
発達障害がパソコンで作業することが多くなって
職場などで目立つようになって
それで大人の発達障害がクローズアップされることになった
というような指摘がなされていた。
それを読んだとききっとその通りだろうなと思った。
本当にパソコンや人工知能(パソコンも人工知能に
含まれると思うけれど)の発達で
私たちの生活はどうなろうとしているのだろうと
最近思うことが多くなった。