中島敦文庫直筆資料 画像データベース
発行:2009/6/13
価格:63,000円
送料:290円
中島家旧蔵の資料を中心とした県立神奈川近代文学館「中島敦文庫」に含まれる中島敦のすべての直筆資料と旧蔵品の画像を、検索用データベースを付しDVD-ROM1枚に収めました。
<収録点数>
中島敦の全直筆資料と旧蔵品の高精細画像4,300点
原稿の貼込訂正の下にある文字の特殊画像400点
中島敦文庫特別資料データ1,100件
日 時 2010年6月19日(土)
場 所 フェリス女学院大学緑園キャンパス キダーホール ※会場案内はこちら→ http://www.ferris.ac.jp/access/index.html テーマ 大逆事件・韓国併合から100年―社会文学の可能性を問う― 《午前の部》10:00~
【研究発表】 「虐げられた身体―中本たか子「工場の前衛」をめぐって―」 黄子蘋(フェリス女学院大学大学院) 「石川三四郎のヨーロッパ受容が提示する可能性 ―ルクリュ一家との交流を中心として―」 杉淵洋一(名古屋大学大学院) 「夏目漱石と坂口安吾―『門』の受容を視座として―」 近藤周吾(富山高等専門学校) 《午後の部》13:00~
【テーマ発表】
「木下尚江と「1910年」―キリスト教社会主義者の抵抗―」 岡野幸江(法政大学) 【シンポジウム】 「1910年」からの問題提起―「帝国」に抗する想像力― 「物語の殺意―天皇制が織りなすジェンダー表象―」 内藤千珠子(大妻女子大学) 「沖縄文学の想像力」 浦田義和(佐賀大学) ディスカッサント 梅森直之(早稲田大学)・佐藤泉(青山学院大学) 司 会 川口隆行(広島大学)・山中千春(日本大学大学院) ※懇親会(18:00~) 於・フェリス女学院大学緑園キャンパス学生食堂、会費5千円 |
2010年05月14日 「朝日新聞」秋田版
今の大館市に生まれた作家、小林多喜二(1903~33)が、母を世話してくれた実家の隣人あてに書いた手紙を、この隣人の孫にあたる元教師が保存している。多喜二の優しさがしのばれる内容だ。北海道・小樽で代表作「蟹工船」を発表した年に書かれており、文学史の観点からも興味深い。(江川慎太郎)
手紙は大館市釈迦内の日景健さん(78)が保存している。幼少の多喜二が家族と一緒に小樽に移って22年後の1929(昭和4)年8月27日、日景さんの祖父国太郎さんあてに書かれた。
国太郎さんは、多喜二の母セキが生まれた実家の隣家に暮らし、果樹園を営んでナシを育てていた家のあるじ。うまく手紙が書けなかったセキに代わって、原稿用紙に多喜二がしたためたものとみられる。
手紙はつづる。
小樽からセキが国太郎さん宅にうかがい、世話になったことへのお礼。セキがお金を借り「大変助かった」と喜んでいたこと。お金は、さっそく為替として「お返し致しますから受取り下さいませ」、小樽に「一度いらして下さい」とのお願い。国太郎さんが育てたナシを小樽の便利な停車場でいくらでも「売ってあげます」との申し出……。
日景健さんは長らく県北地方の高校で国語教師をし、二ツ井高校長を最後に教職の場を退いた。セキが生まれた釈迦内の土地と人々のつながりから「多喜二の母」という明治の女性像を浮かび上がらせる独自の研究で、優れた業績を上げている。
国太郎さんは50年近く前に亡くなり、手紙は遺品の中から見つかった。日景さんは「『蟹工船』に代表される文学作品から見て取れる、人間に対する多喜二の優しい、こまやかな視線が、この手紙からも十分に感じられる。祖父も大事にしてきたのだろう」と話した。
近代文学研究者で秋田市立中央図書館明徳館の北条常久館長(71)が2年ほどまえ、多喜二文学について調査するため、セキの実家跡地を訪問。日景さんとの会話の中で、多喜二からの手紙が保存されていることを知った。
手紙が書かれた1929年は、多喜二が「蟹工船」や「不在地主」を書いた年だ。プロレタリア文学執筆がもとで勤め先の北海道拓殖銀行を解雇され、翌年、上京するという緊迫した年でもあった。
北条さんは「自分の慌ただしさをみじんも表さず、主義主張のにおいも感じさせない。ありがとうの気持ちを伝えたいという母親の思いに自分の全身を染め上げている。さらに、小樽でナシを売ってあげましょうと申し出ている。人間に対する感謝にあふれ、胸打たれた」と語った。 手紙は、多喜二の出身校である小樽商科大(旧小樽高商)の荻野富士夫教授が編み、昨年11月に刊行された「小林多喜二の手紙」(岩波文庫)に収められた。「闇があるから光がある」で始まる恋人タキあてにつづった手紙、友人らにあてた獄中書簡も含まれている。
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館開館30周年記念誌.市立小樽文学館.2008-11,62p.
- 市立小樽文学館開館30周年にあたって.p.1-4.
- 市立小樽文学館の現在と、これから.p.5-6.
- 市立小樽文学館30年のあゆみ.p.7-35.
- 資料・市立小樽文学館条例等.p.36-42.
- 小樽(付・後志)文学年表.p.43-62.
- 市立小樽文学館編.池田壽夫(横山敏男)旧蔵書目録.小樽文學舎,2010-03,41p.
- 池田壽夫(横山敏男)略歴及び著作年譜.p.1-7.
- 池田壽夫旧蔵書目録(1) 単行本.p.8-31.
- 池田壽夫旧蔵書目録(2) 雑誌.p.32-37.
- 池田壽夫旧蔵書目録(3) 生資料類.p.38-41.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.1999-12,no.20,12p.
- 菱川善夫.自伝的スケッチ10 同人誌運動の熱風の中で.p.2-3.
- 企画展「若い詩人の肖像:伊藤整、青春のかたち」.p.4-6.
- 「昭和歌謡全集北海道編」アンケートバトル.p.7-10.
- 玉川薫.言葉に、ならない。:「昭和歌謡全集北海道編」総括.p.11-12.
- 企画展「偉人さんのオタル:遠つ邦より来し人々は」.p.12.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2000-03,no.21,8p.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2000-12,no.22,12p.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2001-03,no.23,20p.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2001-12,no.24,8p.
- 菱川善夫.自伝的スケッチ14 「蝕」と「蝕の季節」の中で.p.2-3.
- 亀井秀雄.鏡の呪縛.p.4-5.
- 舛井遊.韓国旅行.p.6.
- 今年の展覧会・文学散歩・講座等.p.7-8.
- 玉川薫.編集後記.p.8.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2002-03,no.25,16p.
- 菱川善夫.自伝的スケッチ15 黄金の爪痕:北海道青年歌人会シンポジウムの軌跡.p.2-3.
- 亀井秀雄.歴史教科書問題と韓国行き.p.4-15.
- 玉川薫.穴.p.15-16.
- 特別展・オタル喫茶店物語.p.16.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2002-12,no.26,16p.
- ノーマ・フィールド.小林多喜二「営養検査」その他.p.2-5.
- 菱川善夫.自伝的スケッチ16 「象徴」意識の深化:小田觀螢の死を起点に.p.6-7.
- 富田幸司.「妙見カフェ」という名の樹木.p.8-10.
- 亀井秀雄.小林多喜二「遺体写真」撤去について.p.11-15.
- 平成一四年四月以降一二月現在までの市立小樽文学館ならびに小樽文學舎主催行事等.p.15.
- 玉川薫.少し長めの編集後記.p.16.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2004-03,no.27,16p.
- 菱川善夫.自伝的スケッチ17 「現代短歌・北の会」の運動とその背景.p.2-4.
- 青砥純.流行歌にうたわれた文学の世界.p.5-14.
- 玉川薫.ボランティア養成講座「製本教室」.p.15-16.
- 平成十六年度の予定事業.p.16.
- 玉川薫.編集後記.p.16.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2005-03,no.28,16p.
- 菱川善夫.自伝的スケッチ18 シンポジウムの終息と「涯」.p.2-4.
- 三宅悟.東京散策と古本屋.p.5-7.
- 平成十六年度事業報告.p.7.
- 亀井秀雄.文学館を考える:その外延と内包.p.8-15.
- 平成十七年度予定事業.p.15.
- よみがえる伊藤整.p.16.
- 玉川薫.編集後記.p.16.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2006-03,no.29,16p.
- 菱川善夫.自伝的スケッチ19 変化と冒険一九八〇~一九九〇.p.2-4.
- 平成一七年度事業報告・十八年度予定事業.p.5.
- 下田修一.小樽花園映劇・看板貼りの時代.p.6.
- 亀井秀雄.書き込みに見る多喜二と同時代.p.7-16.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2007-03,no.30,16p.
- 亀井秀雄.千田三四郎への誘い.p.2-11.
- 平成十八年度事業報告・十九年度予定事業.p.11.
- 片桐保昭.都市の風景、あるいは明日のためのオープンスペース.p.12-14.
- 小路嘉史.小さな力から大きな力へ:約七年のボランティア.p.15-16.
- 玉川薫.編集後記.p.16.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2008-03,no.31,16p.
- 曾根博義.小林多喜二初期の小説「老いた体操教師をめぐって」.p.2-8.
- 荻野富士夫.小林多喜二と小樽高商軍教事件.p.9-16.
- 平成19年度実施事業・20年度予定事業.p.16.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2009-03,no.32,12p.
- 市立小樽文学館編.市立小樽文学館報.2010-03,no.33,12p.
- 玉川薫.小林多喜二全集未収録作品「スキー」発見と紹介の経緯.p.2.
- 小林多喜二.当選短編小説スキー.p.2-3.
- 曾根博義.もう一つの「T先生もの」:新発見の小林多喜二「スキー」について.p.4-5.
- 亀井志乃.投稿青年たちの居る情景」:小樽の場合.p.5-7.
- 伊藤純.小樽文学館所蔵「小林多喜二・党生活者」校正刷について.p.8-10.
- 大人のための読み聞かせ「名作の時間」.p.11-12.
- 平成二十一年度実施したおもな事業.p.12.