山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

脱炭素革命にはこれもある

2021-10-26 23:28:54 | 風景

 久しぶりに郊外ではなく、都会の近くに出かける。すると、セイタカアワダチソウの群落の奥に2台の風車が見えた。以前から、とくに洋上風力発電には注目していたが、政府からの支援がなかなかなくて苦悩している研究者・開発者の姿が伝わってくる番組を観たことがあった。

               

 洋上・陸上の風車は技術的には日本は世界でも指折りだった。地熱発電も同じだった。こちらは世界一の技術だった。それも、それを実現させる支援はさびしいものだった。むしろ当時、政府の姿勢は原子力に向かっていた。ここからすでに世界から後れを取り始めた。それは、「IT」にせよ、電気自動車にせよ、有機農法にせよ、目先の利益と既得権益の保身にうつつを抜かし、結果的に世界の趨勢を読み取れなかった。    

             

 再生可能エネルギーを具体化するには数々の困難がある。実際、風車を中山間地に設置するとなると電磁波を心配して反対運動がわが地域にも伝わってきた。技術的困難もさることながら地元との信頼関係を形成するのも課題山積だ。それは、太陽光パネル設置にも同じことが言える。自然を破壊して自然エネルギーを獲得するのはいかがなものかというわけだ。

   

 とはいえ、世界はすでに自然エネルギーにギアチェンジしている。あわてて、菅前首相も脱炭素革命を言い出したが、気が付いてみるとエネルギー自給率はすでに34位(資源エネルギー庁・資料)だ。1950年代には水力を中心とするエネルギー自給率は60%だったものが現在では10%を割っている。有事のときや防衛上のことを考えると太平洋戦争勃発前の「ABCD包囲網」状態と似ている構図が想起できる。

 

     

 NHKがまとめたものによると、日本の「エネルギー基本計画」は再生可能エネルギーにシフトしていく考えだ。しかし、先の総裁選挙で河野太郎を応援した小泉進次郎は原発をはじめとする既得権益者からの圧力・切り崩しはすさまじいものがあったという。

 ヨーロッパの再生可能エネルギーの主力は風力発電。世界的には、中国が圧巻で次にアメリカ・ドイツ・インドという順番で、日本はなんと19位。さて、岸田君はこの現状をどう突破していくのだろうか。いや、それより、小水力発電やバイオマスなど、地方からエネルギーを自給する仕組みを形成するっきゃない。研究者・技術者の出番でもある。そんなことを考えさせられながら風車を後にしたのだった。

 

 

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