砂白金で有名な鷹泊であるが、戦時中に帝国砂白金有限会社が雨竜川を掘り尽くしたこともあり、昭和30年代には砂白金採取はほとんど過去のものとなっていた。
戦時中・戦後の鷹泊での砂白金採取のことは、実際にご自身で砂金掘りをしたことがあるという細田長知先生記述の「ふる里鷹泊 平成22年作成」にくわしい。
引用させていただくと『比較的豊富な採取場所としては、鷹泊ダム近辺の雨竜川・その支流の御料沢付近、鷹泊市街地下の雨竜川本流及びその河川敷数百メートル程、さらに鷹泊岩付近の平坦地、それに雨竜川支流大ヌップ川の川上に存在する「農夫沢」、小ヌップ川の中流にある「お寺沢」がある。』との記述がある。
鷹泊人には名前がおなじみの大ヌップ川、小ヌップ川、御料沢等で砂金が採れたと書かれている。小ヌップ川は小さい頃遊んだこともある川だ。
また『鷹泊ダム工事で掘り上げられた土砂が雨竜川の川下に堆積されたといわれる地点で、ダム工事終了後の一時期思いがけない砂金が発見され活況を呈した』とあった。
そうか、昭和30年頃に鷹沼橋の下流あたりで砂金とりをしている人を見かけたことがあったが、あれは、鷹泊ダム工事関連の砂金採取だったようだ。
多度志町史に鷹泊の砂金に関する新聞記事「続いている白金採取 今 1匁 1万円前後」というのが載っているのを発見した。今はなくなった地方紙北海タイムスの昭和31年2月22日の新聞記事である。1匁は3.75gである。物価が当時と比べて約8倍なので、1gが2万円ということで、高いのかどうかは金相場を知らないのでわからないが、かなり高そうに思える。
今でも、鷹泊のどこかに砂白金があるのかもしれないが、コスパ(費用対効果)が悪すぎる。砂白金採取にはロマンが感じられるが、チャレンジする気にはなれない。
写真は大ヌップ橋から少し上流の大ヌップ川周囲の畑
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