せいかつ創庫

野球・音楽・アート・街の風景など、自分自身のネタ創庫。
野球の楽しみ方、考えてます。自作イラストの展示も。

とある野球選手のもうひとつの人生

2008年02月24日 | 大須ボールパーク(野球コラム)
家で過ごす週末。
ちょっとご無沙汰だったりして(笑)、のんびりしました。

とある2人の野球選手の人生を追いかけながら。。。


高畠康真さんの第二の人生を描いたNHKドラマ、フルスイングも最終回でした。

1月18日の日記でも紹介しました。
高畠康真(導宏)さんは、南海をはじめ30年近くプロの世界でコーチを務めた方。
そのコーチ時代に得た”教育”というキーワードをもとに、59歳で教鞭をとることを決意した実話をもとにしたドラマでした。

野球選手として厳しい世界を過ごした気迫。
野球への愛情、それを多感な子供たちに身体いっぱい教えていく、、、。

そんな真摯で愛情深い、まっすぐな高畠さんの魅力は生徒だけではなく、ときには先生をも助けた。
毎回感動的な物語の展開で、人の弱さとか、、そんなものを伝えながらそれを乗り切る力強さを導いていかれた、
そんな高畠さんの人柄と、人生を描かれたのだと思うと、涙が出るような感銘を受けていました。

卒業式もとても良かったですね。
生徒に心通じた感動の卒業式でした。



高畠さんの
「野球に恩返しをしたい」

「あきらめちゃいかん」



野球の世界に身を投じ、人間を形成していった高畠さんが、自分が教わったことを教育という新しい舞台で花咲かせたい。
それは、野球の素晴らしさを伝えるという高畠さんの精一杯の恩返しでした。


そして、感動のフルスイングといえば、、、


藤井康雄さん

人生第二章、藤井康雄物語 ~背番号はないけれど~というドキュメンタリーが、先月末に関西ローカルで放送されました。
放送前からチェックしていたボクは、関西の友人に録画を頼んでいて、やっと今日見れました。

康雄さんといえば、いわずと知れた「ミスターブルーウエーブ」ですよ。
なめらかでしなやかなフォームから描かれる放物線はまさに芸術!!
そう思える、ボクが尊敬する選手の一人です。

そんな康雄さん、
ボクたちもご本人も「いつかはオリックスの監督に…!!」と期待をしていたのですが、球団は康雄さんにまさか!のフロント異動を命じます。

康雄さんが与えられた仕事は、スカウト。

背番号のない、野球の腕では通用しないサラリーマンのような生活。
慣れない仕事に奔走する康雄さんの姿が見られました。

でも、ボクら的には久しぶりに見る康雄さんのお元気な姿。
スカウト一年めの昨年は、中田翔のスカウティングもしていたんですね。

スカウトで地道に足を運んで成果を模索する毎日。
一喜一憂のかけひき。
なによりも選手としての生活からの一転。

心身ともに大変だったと思いますが、康雄さんの人柄。
イヤな顔をせずに頑張っておられました。



「自分だけの力では、どうにもならない世界がある」



華やかなプロの舞台を支えるこんな仕事もある。
あらためてプロ選手であったこと、そして、スカウトとはいえプロ野球の世界に残れたこと。
こんな喜びを、スカウトの仕事を通じて康雄さんは得たよう。

球団も、そんな康雄さんにこれからのチーム作りを期待してスカウトに異動をさせたのだと思う。
裏方がいることの理解。裏方がいて選手がスターにいられる。
いろんな人の努力があって、プロの世界が繁栄している。

スカウトの仕事を通じて裏方の世界を紹介した、とても嬉しい番組でした。

高畠さんと康雄さん

立場は違えど、どちらもユニフォーム生活をおやめになり、あらたな世界に飛び込まれた方。
それでも、「野球」を通じて得た感謝。
いままでのキャリアを新しい生活に発展させ、貢献させたい一心での、身体いっぱい、気持ちいっぱいのご活躍。

違った視線からも、野球の素晴らしさを感じさせてくれたような気がしました。

ボクも、野球が与えた素晴らしさに、自分なりの気持ちでお返ししたいですね。
それは、生活や仕事、どんな場面にも生きてくるんですよね。