新・臨床検査の光と影

人の命を測る臨床検査に光を!

戦争を語り継ぐ 14歳の記憶

2014-07-29 08:54:48 | 日記・エッセイ・コラム

Photo_5   69年前の夏の記憶 ①

    1945年7月30日の空爆

 早朝から発令されていた空襲警報が、午前5時53分に解除され、ホッとして粗末な防空壕から出て太陽の光を浴びると、上空に数機の機影が見えました。日本空軍の誇る「零戦」かと思ったその瞬間、いきなり「バリバリバリッ」という轟音が響きわたりました。米軍のグラマン戦闘爆撃機による機銃掃射が始まったのです。と同時に爆弾投下と思われる轟音と地響きも起こりました。

 14歳の私は、「いいよ、ここにいるよ」と云う病気で寝たきりの母親を背負って、再び防空壕に退避。10歳の弟は、逃げ遅れて 物置の柱にしがみついていました。弟を助けようと、防空壕を飛び出したその時、低空飛行する戦闘機の操縦士と目があいました。今でもはっきりと目に焼き付いています。

 反転旋回した戦闘機は再び超低空から機銃掃射を浴びせてきました。我が家のトタン屋根に大きな弾痕が残っていました。

 その数日前だったか、米軍機からばらまかれた宣伝ビラに、主要な各町への爆撃予告が記されていました。サーベルを腰にした警察官が走りながら「読むなッ」と大声で叫びつつビラを集めていました。


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