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検体検査管理加算の改定について

2008-04-29 11:01:48 | 医学検査の下請け問題

      Dsc02254_2 Dsc02252   検体検査管理加算改定の問題点(3)

 今回の改定で、ブランチラボでも、管理加算を容認する、施設基準を変更したなかに、かなり矛盾する項目が目立ちますが、さしあたり、改定の内容を、分かり易く、といった要望が寄せられているので、2つの表を掲載しました。

 それぞれ、クリックしてご覧ください。

 論評は後で書き込みます。


検体検査管理加算の改定について

2008-04-24 09:22:23 | 医学検査の下請け問題

           検体検査管理加算の問題点 (2)

             検体検査管理加算(Ⅰ)

  検体検査管理加算(Ⅰ)では、①の施設基準も削除しました。

 削除した①の施設基準とは次の通りです。

 ① 臨床検査を専ら担当する常勤の医師が1名以上、常勤の臨床検査技師が4名以上いること。なお、臨床検査を専ら担当する医師とは、勤務時間の大部分において検体検査の判断の補助を行うとともに、検体検査全般の管理・運営に携わるものをいい、他の診療等を行っている場合はこれに該当しない。

 というものです。

 なぜ、この施設基準を削除したのでしょうか。

 それは、ブランチラボであっても、加算(Ⅰ)を認めることにしたからです。

 なぜでしょうか?

 それは、ブランチラボとは、請負業務である以上、委託した病院側が、請負業者に対して、すなわち、ブランチラボに対して、法律上、指揮や命令ができないことになっているため、病院側の医師が、管理・運営に携わることは、違法な行為、すなわち「偽装の請負」に当たるからです。

 ブランチラボに対して、病院側が指揮・命令・管理・運営権を行使することは、労働者派遣法に違反するからです。

 しかし、200ヶ所以上のブランチラボを実際に見て回った限り、この種の違反行為は、大なり小なり少なくないのが実態でした。


検体検査管理加算の改定について

2008-04-22 14:08:42 | 医学検査の下請け問題

Photo_2    検体検査管理加算の問題点

     検体検査管理加算(Ⅰ)

 旧行での、イ 検体検査管理加算(Ⅰ) 40点は、変わらず、改定により、加算可能な条件として、次に掲げる ③~⑥となり、①と②が削除されました。

 ② 院内検査に用いる検査機器及び試薬の全てが受託業者から提供されていないこと。

 この条項が、今回の改定で、削除されたことにより、ブランチラボ・FMSであっても、加算が認められるとしたものです。

 さらに以下の条件が付帯しているのは、旧行と同様です。

 ③ 次に掲げる緊急検査が当該保健医療機関内で常時実施できる体制にあること。

 (ア) 血液学的検査のうち末梢血液一般検査、 (イ) 生化学学的検査、 (ウ) 免疫学的検査、 (エ)微生物学的検査。 *[(エ)の微生物学的検査が、新たに加えられた] 

 ④ 定期的に臨床検査の精度管理を行っていること。

 ⑤ 外部の精度管理事業に参加していること。

 ⑥ 臨床検査の適正化に関する委員会が設置されていること。

 問題の第一は、請負業務の下における、⑥項の「適正化に関する委員会」の在り方です。

  第4回 臨床検査問題全国学習交流集会(於;伊東市)で、「偽装請負」ではないか、との討論が交わされました。 


検体検査管理加算の改定について

2008-04-21 13:11:48 | 医学検査の下請け問題

              4  Photo_3  体検査管理加算改定の問題点(1)

 テレビドラマ「東京大空襲」の医療指導にかかわてから、すっかりライフペースを崩したのに加えて、学校の特別講義(CPC-4題ー8コマ)健康講座2回、研修会、講演会などが続き、ブログの書き込みが滞りました。

 思いも新たに、再開したいと思います。

 とくに、今回の診療報酬改定のうち、臨床検査、とりわけ検体検査管理加算についての問い合わせや意見、解説の要望などが寄せられていますので、問題点、とくに矛盾点をシリーズで書き込んでいきたいと思います。