新・臨床検査の光と影

人の命を測る臨床検査に光を!

戦争を語り継ぐ 14歳の記憶

2014-08-16 10:51:54 | 日記・エッセイ・コラム

     69年前の夏の記憶 ⑨

    アッツ島、日本軍の玉砕

 戦果を上げるたびに勇ましい軍艦マーチで始まる、大本営のラジオ放送も、1943年5月29日、北太平洋アッツ島守備隊の全員突撃を期に、大本営は「死力を尽くして戦え」と打電。いわゆる玉砕です。玉が美しく砕け散るように、潔く死ぬことです。続いてレイテ島、サイパン島、テニアン島、グアム島など、南太平洋の守備隊は、弾薬も食料も尽き果て、ジャングルに立てこもり抗戦、ことごとく玉砕しました。

 臨時ニュースは「軍艦マーチ」から次第に、「海ゆかば水漬く屍、山ゆかば草蒸す屍」の悲壮な曲にかわっていきました。ああ、また玉砕か!と思いました。

 駅頭に整列する学童の万歳で送られた出征兵士、八百屋のコーちゃんの戦死公報が町役場の吏員によって届きました。駅に動員された学童たちは、こんどは、深く頭を垂れて迎えました。迎えた遺骨は5~6人だったように記憶しています。コーちゃんの母親が受け取った白木の箱には、遺骨ではなく、戦死したとされる島の石が入っていました。

 どこで、どのように戦死したのかも、遺族には知らされることはありませんでした。群馬県内の戦死者・4万2千人、民間人の犠牲者・8千人。 

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