新・臨床検査の光と影

人の命を測る臨床検査に光を!

厚労省への要望と意見交換(4)

2010-05-23 10:01:25 | 臨床検査技師の業務

           第1回チーム医療推進会議

       日臨技、またも「蚊帳の外」

 5月12日、厚労省会議室において標記の会議が開催されましたが、つぎの2点を検討するために設置された会議です。

 ①チーム医療を推進する医療機関の在り

 ②チーム医療を推進する看護業務の在り方

 この会議には、日本医師会・日本看護協会・日本病院会・日本歯科医師会・日本薬剤師会などの他に、日本診療放射線技師会・日本理学療法士会など14団体の代表が委員に任命されました。

 (6)として、会議に招集された診療放射線技師については「画像診断等における読影の補助や放射線検査等に関する説明・相談を行うことが可能である旨の明確化」をめざしています。実現すれば、かなり踏み込んだ職域拡大になり、貢献度も増します。

 これに対して、日本臨床検査技師会は会議の委員に召集されないなかで、(7)臨床検査技師の役割の検討事項のなかに、「臭覚検査・電気的味覚検査」等の生理学的検査の拡大が可能かどうかが検討事項とされました。

 代表委員不在のなか、「蚊帳の外」の職能団体では、医療貢献に資する要望も満たされません。

 先に行われた、厚労省への要望として、われわれ臨床検査問題PCは、特定保健指導に臨床検査技師の職名を明記するよう、あるいは、各種のサポートチーム医療に、臨床検査技師も参画できるよう、再三、強く要望しましたが、認められませんでした。

 われわれプロジェクトチームは、中医協の審議段階から注目をしていましたが、結局、評価が低いのか、認知度の問題か、と受け止めています。

 今回の診療報酬改定で、各種チーム医療による評価が、診療報酬の増益に直接反映されることになり、看過することのできない、重要な課題になりました。  


厚労省へ要望と意見交換(3)

2010-05-15 09:58:02 | 臨床検査技師の業務

     違法宿直問題は平行線のまま

     しわ寄せがブランチの技師へ

 臨床検査は24時間、いつでも、どこでも、だれでも、緊急かつ迅速に受けられる必要な医療行為でありながら、供給側は、とくに夜間の勤務体制はオンコール、自宅待機、無許可宿直、時間外長時間労働など、千差万別の対応でしのいでいるのが実態であり、しかもその労働対価もまた実に多種多様な形態なのが現状です。

 厚労省側の回答は、「長時間、過重労働は健康を害するので、法違反が起きたものには申告いただいて法に則った対応をしてもらう」の決まり文句を繰り返すに終始、平成14年3月の「交替制勤務で対応すること」の通達から、さらに一歩前進する回答には触れなかった。

 違法当直勤務については、現実に2か所の病院で、労基署からの「交替制勤務で対応」すべしという改善指導が出されていることを伝えました。

 唯一、改善する道は、検査技師の増員によって、交替制勤務で対応することが可能な体制をつくれるよう、それには増員できるだけの財政上の措置をすることと、増進するだけの診療報酬上の改善を図るべきだと強く要望しました。

 病院検査室のブランチ化がすすみ、定員が削減され、人員的に、ますます交替制勤務が不可能になる実態になり、そのしわ寄せが、請負のブランチラボ社員に、さまざまな違法労働を強要し、違法不当な過酷な指示が出される原因になってことを訴えました。


厚労省へ要望と意見交換(2)

2010-05-01 13:27:35 | 臨床検査技師の業務

    要請書 第1項 ブランチ・FMSの規制強化

       偽装請負・違法派遣労働の禁

 2007年4月、2008年10月と、今回も引き続いてこの問題が依然として改善されていないことを議題としました。

 とくに、ブランチラボで働く検査技師に問題があるのではなく、下請会社側の検査技師に対する指揮命令や労務管理等に、かなり曖昧な実態があることを、事実を挙げて追及するかたちとなりました。

 また、一昨年の折衝でブランチやFMSが適正に行われているか調査したい」「年内にも、院外に委託しているところの調査を投げかけている」と回答を得ましたが、その形跡は伺えませんでした。

 いずれにしても、かなり劣悪な労働実態にあることは一向に変わっていません。

 *違法な当直勤務 *病院側から、夜間に生理学的検査を依頼された *病棟への採血の依頼などなど、無法状態におかれたブランチラボの実態を、深刻に受け止めるよう要請するとともに、もの言えぬ環境にあるブランチラボのあることも伝えておきました。