○枇杷葉(びわよう)
中国の揚子江地方を原産とするバラ科の常緑高木ビワ(Eriobotrya japonica)の葉を用いる。葉の裏の絨毛はブラシなどで取り除いて用いる。またビワの葉から蒸留して得られた液を枇杷葉霜という。
ビワの名は葉の形が楽器の琵琶に似ていることに由来するといわれ、日本にも9世紀前後に渡来したと推定されている。日本に自生していた品種もあったが、果実は小さく食用としての利用価値は低かったという説もある。江戸中期には農村でも果樹として栽培されるようになり、さらに幕末になった大果のビワが清国から長崎に伝えられた後、日本各地に普及した。
葉には精油が含まれ、その主な成分はネロリドールとファルネソールである。またアミグダリン、ウルソール酸、オレアノール酸、クエン酸、ビタミンB・Cなども含まれる。薬理作用として抗炎症作用や抗菌作用が知られている。
漢方では止咳・止嘔の効能があり、咳や痰、鼻血、嘔吐等に用いる。また日本漢方では食中毒や下痢にも用いる。気管支炎などで咳嗽や膿痰、咽頭乾燥のみられるときには沙参・桑白皮・山梔子などと配合する(琵琶清肺飲)。鼻炎や鼻茸などで鼻づまりのみられるときには辛夷・山梔子などと配合する(辛夷清肺湯)。
口内炎や歯槽膿漏などには麦門冬・茵蔯蒿などと配合する(甘露飲)。食あたりや夏の下痢には藿香・縮砂などと配合する(和中飲)。この和中飲の加減方である枇杷葉湯は江戸時代から明治にかけて暑気払いの妙薬として有名であり、該当で売り歩く声は夏の風物詩のひとつとなっていた。
また民間ではあせもや湿疹を治療する浴湯料としてもよく知られている。このほか大正時代には静岡県内の禅寺から始められた「枇杷の葉(温圧)療法」という民間療法がある。これはあぶったビワの葉の表面を患部や全身に圧し当てたり、ビワの葉を置いた上から加熱するという方法で、難病や癌にも効果があるといわれている。
中国の揚子江地方を原産とするバラ科の常緑高木ビワ(Eriobotrya japonica)の葉を用いる。葉の裏の絨毛はブラシなどで取り除いて用いる。またビワの葉から蒸留して得られた液を枇杷葉霜という。
ビワの名は葉の形が楽器の琵琶に似ていることに由来するといわれ、日本にも9世紀前後に渡来したと推定されている。日本に自生していた品種もあったが、果実は小さく食用としての利用価値は低かったという説もある。江戸中期には農村でも果樹として栽培されるようになり、さらに幕末になった大果のビワが清国から長崎に伝えられた後、日本各地に普及した。
葉には精油が含まれ、その主な成分はネロリドールとファルネソールである。またアミグダリン、ウルソール酸、オレアノール酸、クエン酸、ビタミンB・Cなども含まれる。薬理作用として抗炎症作用や抗菌作用が知られている。
漢方では止咳・止嘔の効能があり、咳や痰、鼻血、嘔吐等に用いる。また日本漢方では食中毒や下痢にも用いる。気管支炎などで咳嗽や膿痰、咽頭乾燥のみられるときには沙参・桑白皮・山梔子などと配合する(琵琶清肺飲)。鼻炎や鼻茸などで鼻づまりのみられるときには辛夷・山梔子などと配合する(辛夷清肺湯)。
口内炎や歯槽膿漏などには麦門冬・茵蔯蒿などと配合する(甘露飲)。食あたりや夏の下痢には藿香・縮砂などと配合する(和中飲)。この和中飲の加減方である枇杷葉湯は江戸時代から明治にかけて暑気払いの妙薬として有名であり、該当で売り歩く声は夏の風物詩のひとつとなっていた。
また民間ではあせもや湿疹を治療する浴湯料としてもよく知られている。このほか大正時代には静岡県内の禅寺から始められた「枇杷の葉(温圧)療法」という民間療法がある。これはあぶったビワの葉の表面を患部や全身に圧し当てたり、ビワの葉を置いた上から加熱するという方法で、難病や癌にも効果があるといわれている。
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