○柏子仁(はくしにん)
中国または朝鮮半島を原産とするヒノキ科の常緑小高木コノテガシワ(Thuja orientalis)の種子を用いる。若枝を含む葉は
側柏葉という。
コノテガシワは江戸時代に日本に伝えられ、庭園樹や庭木として広く栽培されている。神農本草経では柏実の名で収載され、古くより仙人が好んだ滋養薬としてよく知られている。
種子は松の実によく似ており、脂肪油に富んでいる。漢方では養心安神・潤腸の効能があり、動悸、不眠、盗汗、便秘などに用いる。動悸や不眠などの神経症状には酸棗仁・遠志・五味子などと配合する(
天王補心丸)。高齢者や産後の便秘には桃仁・杏仁などと配合する(五仁丸)。
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