○無名異(むみょうい)
水成鉱床に見られる軟マンガン鉱、パイロルーサイト(Pyrolusite)を用いる。黒褐色の直径1cm前後の球形で、表面は常に黄褐色の粉末に覆われている。主成分は二酸化マンガン(MnO2)であるが、そのほかに鉄、コバルト、ニッケルなどの夾雑物を含んでいる。
漢方では活血化瘀・止痛・消腫・生肌の効能があり、打撲傷、切傷、腫れ物などに用いる。内服では丸剤、散剤として酒で服用する。また外傷の部位にはしばしば酒や酢で溶いて塗布する。
日本では江戸時代より佐渡に産出する第二酸化鉄を多く含む赤土が、その効能と同じであるとして無名異と呼ばれてきた。さらにその赤土あるいは鉄の赤錆を用いた切り傷や打ち身の塗り薬は無名円と呼ばれてよく知られていた。現在でも、佐渡ではこの無名異を用いた伝統的な陶芸、無名異焼きが伝えられている。
水成鉱床に見られる軟マンガン鉱、パイロルーサイト(Pyrolusite)を用いる。黒褐色の直径1cm前後の球形で、表面は常に黄褐色の粉末に覆われている。主成分は二酸化マンガン(MnO2)であるが、そのほかに鉄、コバルト、ニッケルなどの夾雑物を含んでいる。
漢方では活血化瘀・止痛・消腫・生肌の効能があり、打撲傷、切傷、腫れ物などに用いる。内服では丸剤、散剤として酒で服用する。また外傷の部位にはしばしば酒や酢で溶いて塗布する。
日本では江戸時代より佐渡に産出する第二酸化鉄を多く含む赤土が、その効能と同じであるとして無名異と呼ばれてきた。さらにその赤土あるいは鉄の赤錆を用いた切り傷や打ち身の塗り薬は無名円と呼ばれてよく知られていた。現在でも、佐渡ではこの無名異を用いた伝統的な陶芸、無名異焼きが伝えられている。