○鯨肉
鯨は80種類ほどが知られており、ヒゲクジラ類とハクジラ類に大別されるが、食用とされるのはヒゲクジラが多い。日本では既に12世紀頃から手銛による捕鯨が始まっており、貴重な動物性タンパク源として日本人の食生活を長らく支えてきた食材である。
鯨肉は以下の部位に分かれる。下あごから腹部にかけて縞状部分を畝須(うねす)と呼び、鯨ベーコンや大和煮の材料となる。背中や腹部の肉は赤肉といい、ステーキや揚げ物、鍋物などに使われる。尾の身は尾の付け根部分にある霜降り状の肉で、最も美味しいといわれ、刺身としても食される。表皮に覆われた4~6cmの脂肪層部分は本皮、尾の部分は尾羽といい、脂肪やゼラチン質を豊富に含んでいる。
鯨肉はタンパク質の含有量が多く、ミンククジラの赤身生100g中24.1gと、牛肉や豚肉、鶏肉より多い。一方、脂質は少なく同0.4gである。これは脂肪分が少ない牛ヒレ肉の15g、豚ヒレ肉の1.9gと比べても格段に低い。コレステロールも比較的少なく、他の食肉類の5~6割程度である。鯨は哺乳動物だが、サバやイワシなど魚類に多い多価不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)を豊富に含んでいる。このほか鉄分の含有量も多く、羊肉や鹿肉に匹敵する。
細菌、鯨肉のPCB・水銀汚染が問題になっている。厚生労働省の調査によると、鯨の種類や部位により汚染濃度が大きく異なるという結果が出ている(2003年1月発表)。それによると、市場に流通している鯨肉由来食品の50%以上を占める南極海ミンククジラのPCB・水銀濃度は低かったが、ハクジラ類(ツチクジラ、イシイルカ等)の脂皮、肝臓などには濃度の高いものがあったという。
鯨は80種類ほどが知られており、ヒゲクジラ類とハクジラ類に大別されるが、食用とされるのはヒゲクジラが多い。日本では既に12世紀頃から手銛による捕鯨が始まっており、貴重な動物性タンパク源として日本人の食生活を長らく支えてきた食材である。
鯨肉は以下の部位に分かれる。下あごから腹部にかけて縞状部分を畝須(うねす)と呼び、鯨ベーコンや大和煮の材料となる。背中や腹部の肉は赤肉といい、ステーキや揚げ物、鍋物などに使われる。尾の身は尾の付け根部分にある霜降り状の肉で、最も美味しいといわれ、刺身としても食される。表皮に覆われた4~6cmの脂肪層部分は本皮、尾の部分は尾羽といい、脂肪やゼラチン質を豊富に含んでいる。
鯨肉はタンパク質の含有量が多く、ミンククジラの赤身生100g中24.1gと、牛肉や豚肉、鶏肉より多い。一方、脂質は少なく同0.4gである。これは脂肪分が少ない牛ヒレ肉の15g、豚ヒレ肉の1.9gと比べても格段に低い。コレステロールも比較的少なく、他の食肉類の5~6割程度である。鯨は哺乳動物だが、サバやイワシなど魚類に多い多価不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)を豊富に含んでいる。このほか鉄分の含有量も多く、羊肉や鹿肉に匹敵する。
細菌、鯨肉のPCB・水銀汚染が問題になっている。厚生労働省の調査によると、鯨の種類や部位により汚染濃度が大きく異なるという結果が出ている(2003年1月発表)。それによると、市場に流通している鯨肉由来食品の50%以上を占める南極海ミンククジラのPCB・水銀濃度は低かったが、ハクジラ類(ツチクジラ、イシイルカ等)の脂皮、肝臓などには濃度の高いものがあったという。