歯切れよい中国笛笛子を上手に吹く4年生の子供
習い始めて、2年目という6歳の子供が、私と同じ曲を吹く。
最後のレッスンが終わり、先生の教室を見学することになった。どこかの楽器屋さんでやっているのかと思ったら自宅のアパートだった。そこにはテレビで見た奥さんと息子さんがいて私たちを歓待してくれた。
レッスンは小学校4年生の子供だった。と言うより、私たちを歓迎するために優秀なその子を呼んでおられたのかもしれない。春節に行われる泰安音楽祭に出場するのだそうだ。歯切れのいい笛子の音色の特色を生かし、すばらしいテクニックで吹いてくれた。
フルスと中国笛子は音階、技法等について共通する部分がたくさんあるが、その味わいは全く違う。それぞれにいいところがある。中国笛子で表現できるところをフルスでは十分には表現できないし、フルスで表現できることを中国笛子では表現はできない。
一言でその良さを言えば「動と静」であろう。私はどちらもすごく好きだが、フルスを日本で普及させるという意志で、フルスの音色の良さを「さわやか まろやか いやし系!!」の言葉にまとめて活動している。
もう一人は6歳の男の子で、私が今回練習した「竹林深処」をフルスで吹いていた。そこで、思い当たることがあった。私が、同じ曲を吹いたとき、「ここまでくるのに子供なら2年ぐらいかかります。」といわれた言葉である。そういえばこの子は2年前から習っているそうだ。
この曲は完全に大人の感覚の曲ではあるが、6歳の子供がそれを消化し、呼吸法などまだあどけなさが残るが、しっかりと吹いている。指使いに関しては完全に私より上だ。
私も最終回のレッスンの時にもらった「牧歌」を練習期間が短かったとはいえ、一応通しの練習をすませていたので、先生の前で吹かせてもらった。もちろん、合格のサインは出なかったのだけど、いろいろ指摘をして頂き、今後の練習の糧となるヒントを頂いた。
これで、日本に帰ってからもテキストの練習曲はどの曲も自分で練習できるのではないかという自信がついた。