ただのおじさんの「フルス フルス フルス」    ………フルス(葫芦絲)は中国雲南省生まれのひょうたん笛です………

まろやかな音色のフルスに一目(耳)惚れした「ただのおじ」さんが日本でフルスを普及させようと一念発起。はてさて………。

草原情歌

2010年08月31日 | 中国、海外のフルス事情



草原情歌は原曲とかなり違っている
中国で歌われている曲はここをクリック

3曲目は「草原情歌」だ。

この曲は本当に中国情緒あふれる旋律である。
2番と3番の間奏部分で、
「皆さん、この曲を聴いていると、中国の大草原を馬に乗って、ゆっくりと移動している様子が、目に浮かびますね。音楽っていいですね。お金を出さなくても旅行ができますからね、」
と、アナウンスを入れた。

演奏後、皆さんに、「チータオマ?(知っていますか)」と聞いたら、「チータオ(知っています)」と、答えてくれた。それで、「シェンマ?(何ですか)」と聞いたら、数人の人が「草原情歌」と答えた。

ところが、次に黄先生に「チータオマ?」と聞いたら「ブーチータオ(知りません)」と、答えられた。ここがおもしろいところだ。

実はこの曲は原曲は「在邦遙遠地方」という中国の名曲ではあるが、日本で歌われている曲はかなりメロディが変えられているので、中国人にはピンと来ないのだそうだ。

まさしく「意外と知らない共通の歌」の真相である。


「竹田の子守唄」=「祈祷」=「チータオ」

2010年08月28日 | 中国、海外のフルス事情



中国版「竹田の子守唄(チータオ)」は平和を祈る歌だ
ここをクリックで、動画再生

2曲目は「竹田の子守唄」だ。
フルスでこの曲を演奏したあと、皆さんに「チータオマ?(知っていますか)」と、聞いたら、「チータオ(知っています)」と答えた。それで、「シェンマ?(何ですか)」と聞いたら「竹田の子守唄」と答えてくれた。

次に黄先生に「チータオマ?」と、聞いたら「チータオ」と答えてくれた。そして、「シェンマ?」と聞いたら、また「チータオ」と、答えてくれた。

それで、もう一回「チータオマ?」と聞いたらやっぱり、「チータオ」と答えられた。それを何度か繰り返したら曲名が「チータオ」というのだと、みんな分かってきた。この場合の「チータオ」は「知っています」ではなくて、「祈祷(チータオ‥祈り)」という意味なのだ。発音は少し違うのだが、普通、日本人にはその違いは判別できない。

台湾人であるジュディオングが、お父さんの50歳の誕生日にこの歌を贈ったところ、詩人であるお父さんが、平和を祈る意味の詩をつけて返されたそうである。そして、その曲が中国中にヒットして、中国ではみんなこの曲は中国の曲だと思うぐらい有名になったということである。

そういう意味で私は日中友好の曲としてふさわしいと思い、私はことあるごとに、演奏している。こんな感じで、黄先生との中国語による交流は進んでいった。

竹田の子守唄 「チータオマ?」→「チータオ」

2010年08月25日 | 中国、海外のフルス事情



知っていれば、「チータオ」。   「シェンマ?」で、「曲名」 

黄先生を迎えての歓迎演奏を始める前に、「何しろこれはNHKの教養番組ですから、黄先生と中国語を使って交流を図りましょう。」といい、次のようにちょっとした打ち合わせをした。

「わたしが曲名を言わないでフルスの演奏をしたあとに、『チータオマ?(知っていますか)』と皆さんに聞きますので、知っていれば『チータオ(知っています)』と答え、知らなければ『プーチータオ(知りません)』と答えてください。もし、『チータオ』と答えたら次に『シェンマ?(何ですか?)』と、聞きますので、日本語で曲名を答えてください。黄先生にも同じように聞きます。」という打ち合わせだ。

まず、1曲目の「里の秋」では受講者の日本人のみなさんは「チータオマ?」に対して「チータオ」と答え、それで、「シェンマ?」と聞いたら「里の秋」と、答えた。
一方、黄先生は「チータオマ?」→「チータオ」、「シェンマ?」→「又見炊烟」(ヨウチェンイェン)」と、答えられた。

ここでは中国での題名はわからないけど、中国でも「里の秋」のメロディが歌われているのだと、言うことが分かり、中国語での交流が進んだ。 すべて、計算通りで順調だ。

しかし、ここまでは予行演習であって、実は次の「竹田の子守唄」に仕掛けがあるのだ。


日本の歌・中国の歌……意外と知らない共通の歌

2010年08月22日 | 中国、海外のフルス事情



中国版「里の秋」は愛の歌だ
(ここをクリックでYOUTUBE動画)

 この歓迎演奏会のテーマを「日本の歌・中国の歌……意外と知らない共通の歌……」とした。そして、フルスで演奏した曲は以下の通りだ。

「里の秋」 本来は日本の歌。テレサテンが出て行った男の人の帰りを待つ歌としてヒットさせた。中国人は中国の歌と思っている。

「竹田の子守唄」 本来は日本の歌。ジュディオングが平和を願う歌「祈祷(チータオ)」として歌いヒットさせた。これも、中国人は中国の歌と思っている。

「草原情歌」 本来は中国の歌。日本人には中国の草原のイメージを彷彿とさせるが、本来のメロディとかけ離れているため、中国人にはピンと来ない歌である。

最後に中国でもっともポピュラーな日本の歌「北国の春」を歌った千昌夫のもう一つのヒット曲「星影のワルツ」をみんなで歌ってまとめとした。

NHK教養番組

2010年08月19日 | 日頃の活動

40人ぐらいの少人数だからA4版のカードを提示しながら進めた



太極拳講習会の主催者と黄先生は外で食事をされたので、少し遅れて体育館に戻って来られた。私たちはとりあえず名刺の交換をして、さっそく歓迎演奏を始めたが、中国の楽器、フルスで歓迎したので大変驚かれた。

初めに「ただいまから教養番組をお送りします。NHK。」と言うアナウンスから始めた。 それから「日本フルス普及会」の名前は将来は「日本フルス協会」にしたいと思っているので、「本当はNHKとしたいところだが、先客に遠慮して、JHKにしています。」という話から入り、「本日は関係者がいないようですから特別にNHKで放送します。」と言って、番組名は「日本の歌 中国の歌 ……意外と知らない共通の歌……」です。といって演奏を始めた。

そのとき、「今日のお客さんは教養のある方ばかりだと言うことでしたので、こんな教養番組を制作しました。」と、言うのも忘れないようにした。


太極拳の講習会

2010年08月17日 | 日頃の活動

黄先生の講習

 



黄先生の奥さんによる講習

 
わが街の日中友好協会の方から電話があった。北京体育大学の太極拳の黄先生がこの街に指導に来られる。それで、先生の歓迎のためにフルスを吹いてほしいと言うことである。受講者も40人程度あり、確実に40人の市民にフルスを知ってもらうことになり、大変ありがたいことだと思い、喜んで引き受けた。
中国人が個人で日本に来る場合は身元引受人が必要であり、その役を日中友好協会の方が引き受けられたとのことである。奥さんも太極拳の先生で、今回は子供さんも一緒だと言う。

2日間講習があって、その2日目の昼休み、午後の練習が始まる前の20分間、フルスの演奏で歓迎をしてほしい、ということであった。 受講者の皆さんも熱心に練習されているので、お疲れだろうから、聴いていただくだけではなくて、気楽に参加して頂けるようにと考え、計画をした。


再度ロゴマークについて

2010年08月15日 | 日本フルス普及会



楽器のイメージを出すために音符を配した




「J」の文字を四分音符で表した

前に、日本フルス普及会のマークを紹介したが、その後、少し改良したので再度紹介する。

雲の上にひょうたんが乗っているのは何となくほんわかとして「さわやか まろやか いやし系」のフルスにぴったりだと満足している。 しかし、これに、なんとか楽器のイメージを加えることができないかと考え、図中に音符を配していた。しかし、ちょっと芸がないなと思っていた。流れるようなメロディがひょうたんからあふれ出すようなイメージにできないかと思っていた。できないことはないが、図が複雑になり、マークとして不向きになる。

それで、JHKの「J」の文字を四分音符で表すことにした。これでは流れるような感じは出ないが、 JHKの文字だけでもロゴマークとして活用できるので、これでいこうかと思っている。

スローペース

2010年08月12日 | 三池フルス愛好会



練習会場の三池地区公民館



皆さん大変熱心に練習してくださる

三池フルス愛好会は視力障害者の方を中心に据えたフルスサークルである。したがって、新しい曲を練習するときには特別の配慮が必要だ。

基本的には耳で聞いたものを覚えて吹くと言う方法だ。全盲の人ばかりであれば楽譜は意味がないが、そうではないので楽譜(練習曲集)は配布している。新しい曲が始まるときには必ず、ゆっくりと部分的に区切って階名唱をする。それをつなげて曲全体のメロディが頭に入った頃からフルスを吹き始める。それも、短いフレーズ単位で練習し、覚えたフレーズをだんだんつなげて曲に仕上げる。

それぞれに時間がかかるので当然全体の仕上がりも遅いが、一人一人が確実に覚えるので、全体の音がきれいである。楽譜が見えない視覚障害者の方は覚えが遅いかというと必ずしもそうではない。視覚障害者の方は耳がいいので、むしろ、一般の人が覚えるのが遅い場合がある。

三池フルス愛好会はスローペースだが、着実に力をつけている。 現在練習開始後、2ヶ月だが、10月にはこの公民館の文化祭があるらしい。 初舞台はどうやら、そのときになりそうだ。それには十分対応できる。

三池地区公民館にフルス愛好会

2010年08月08日 | 三池フルス愛好会



朗読座の旗揚げ公演



私はフルスの演奏で参加させてもらった

我が町(福岡県大牟田市)の生涯学習のための公的施設は地区公民館という。市内に7つの地区公民館がある。どの館にもたくさんのサークルがあり、いつもにぎわっている。 その中の一つ、三池地区公民館に三池フルス愛好会が誕生した。

大牟田で(というより日本で)真っ先に誕生したフルスサークル、上白川フルス愛好会は地域密着型サークルで「地域交流センターしらかわ」というところで練習している。地域の民生委員や公民館長さんなど地域ボランティアの方が中心になので、地域の行事などへの参加を活動の重点としている。したがって、会員もできるだけ上白川地区または白川校区の方を優先して入会してもらっている。

それに比べ、今度誕生した三池地区フルス愛好会は公的機関のサークルなので、誰でも入会できる。きっと、会員数がどんどん増えることになろう。4人で発足したが、2ヶ月あまりで、すでに会員は8人になった。

もともと、この会の発起人は1月に私がフルス演奏で参加させてもらった朗読座の旗揚げ公演のメンバーである。朗読座は市の図書館に目の不自由な方のための録音テープを贈ろうという会(朗読の会)から発足したものである。

その後、私が視覚障害者の会の総会でもフルスを紹介する機会を得た。そして、視覚障害者の中からフルスを習いたいという希望が出た。そのような関わりから三池フルス愛好会が発足したものだから、このサークルは障害者への福祉活動を重点にした活動になる。すなわち、障害者や病院などの慰問などを中心に活動することになると思う。

みんなで何かをやろうと言うときには、何かポリシーがあったほうがいい。それがそのサークルの特徴となり、まとまりのもととなるのだと思っている。


福岡天神地区にフルス講座

2010年08月05日 | 日本フルス普及会
 



福岡にも立派な中国総領事館がある





楽器店が入っているビル

先に長崎支部誕生と長崎のフルス普及の可能性について書いたが、福岡だって負けてはいない。

福岡市には長崎と同じく、総領事館があり、中国との交流も盛んだ。元々、福岡市は「アジアへ開かれた街」として大々的に政策を打ち出している。その効果だろうか、街なかを歩くと韓国人や中国人の観光客がやたらと目につく。特に、福岡天神は九州の経済・文化の中心地で、九州の全ての情報がここに集中する。

この「天神地区に、フルス講座が誕生」したのだ。と、言ってもまだ、支部発足とまでは行かないし、公開の講座ではないので、詳しく紹介するわけにはいかない。現段階では、某楽器屋さんのスタッフ等関係者に私がフルスの吹き方を教えている段階だ。 ただ、このメンバーは私の他の教室の生徒さんと比べて、年齢層が若くて、音楽の経験が深い人ばかりなので、スジがいい。月に1回と、練習の機会は他の教室より少ないのにもかかわらず、倍のスピードで進んでいる。

おそらく、そのうちにこの方たちが中心になり、この楽器店を中心にフルス講座が開かれたり、フルス情報の発信をしたりして、日本におけるフルス普及に弾みがつくようになると思う。大いに期待している。