ただのおじさんの「フルス フルス フルス」    ………フルス(葫芦絲)は中国雲南省生まれのひょうたん笛です………

まろやかな音色のフルスに一目(耳)惚れした「ただのおじ」さんが日本でフルスを普及させようと一念発起。はてさて………。

循環呼吸も省略

2011年01月08日 | 中国、海外のフルス事情



ほっぺたをふくらませ、副管で通奏音を鳴らしながら
循環呼吸で神秘的に吹く。副管はとぎれなく一定の音がする。
副管が長いのはコブラの目の前で揺らし、コブラを操るため。


イン先生はまた、基本技能の練習の中で、循環呼吸も省略された。循環呼吸とはとぎれなく息を吐く呼吸の仕方である。

実際には鼻から肺に吸い込んだ空気を口(ほっぺたの内側)に溜め、ほっぺたの弾力で息を切らさず吹き続ける。吹きながら鼻から息を吸い込むというやり方である。これには練習を要すが、うまくできるようになると、とぎれなくどんなにでも長く吹くことが出来る。バグパイプや足踏みオルガンは常に空気を送り出しているが、そのような状態である。
まるで私が出来るような書き方をしたが、実は私は全然出来ない。

インドに行ったとき、蛇遣いの笛を見たが、これは基本的に循環呼吸である。しかも副管を同時に吹いて、音を持続させる。パグパイプの演奏によく似ている。

ひょうたん笛も循環呼吸の吹き方もパキスタンから東南アジアにかけて、一般的な吹き方のようだ。それが、フルスを使う少数民族の間で、温存され、伝わっていたものと思われる。

日本へのフルス(ひょうたん笛)の紹介者伊藤悟さんは雲南省やタイ、ミャンマーあたりの古い曲をこの循環呼吸で吹き、伝えておられる。
副管で通奏音を鳴らしながら吹くと、神秘的な独特の雰囲気を感じさせる。

イン先生はこれも一般的な奏法ではないといって、省略された。私も、レッスンは限られた回数なので、今は必要ないと思った。