ただのおじさんの「フルス フルス フルス」    ………フルス(葫芦絲)は中国雲南省生まれのひょうたん笛です………

まろやかな音色のフルスに一目(耳)惚れした「ただのおじ」さんが日本でフルスを普及させようと一念発起。はてさて………。

視力障害者協会

2010年04月29日 | 日頃の活動
最近いろいろな会合に呼ばれる。地域の行事での演奏だったり、団体の研修会における講演だったり、コラボの演奏だったり……。

今日は視覚障害者の皆さんの総会時のアトラクションに呼ばれた。視覚障害者の方だから耳が鋭いだろうと、いつもと違った緊張感があった。協会からは「曲を演奏するだけでなく、実物をさわらせてください。」という要望があっていたので、昼食前にまず、自己紹介代わりに一曲吹いて、昼食の終わり頃から、列ごとにフルスを回してさわってもらった。ひょうたんと竹の簡単な構造の笛からすばらしいまろやかな音が出ることに感動しておられた。
音色のすばらしさにすぐに「いくらですか。」「目が見えなくてもできますか。」等と、質問があった。

視覚障害者の皆さんは「耳が鋭く指先の感覚が鋭いので、必ずできますよ。」と、答えておいた。

埼玉支部の活動

2010年04月26日 | 日本フルス普及会
埼玉支部から、コンサートのお知らせがきた。
埼玉支部では支部長の山本さんの計らいでいろいろなつてができ、東京支部の演奏家珊さんのコンサートがときどき開かれている。
珊さんは中国仕込みの本格派だ。だから、中国の民族音楽はもちろんお得意だが、私はいつも、日本の歌も取り入れた方がいいですよと言っているが、今回もいくつかの日本の歌がプログラムに入っているので、よかったと思っている。
日本の歌は本当にフルスの音色にしっくりと来るものだ。観客の皆さんはほとんどが日本人なので、親近感を持って聴いてくださることだろう。
写真が小さくて見えないので、要点だけを記しておく。
第一部 重林寺お釈迦様花祭りチャリティーコンサート 4月29日(木)9:30~ 比企郡嵐山古里 重林寺本堂 入場無料 
第二部 見性院お釈迦様花祭りチャリティーコンサート 4月29日(木)14:00~ 熊谷市万吉 見性院本堂 入場無料 
  

高松支部から10本のフルスの注文

2010年04月16日 | 高松フルス愛好会
高松支部は約1年前に発足したが、自分たちが中国で買い求めたフルスと私がお世話した日本フルス普及会推薦のSEAB01と2種類のフルスを使っておられた。どちらもB♭調だから合奏するには全然問題はないはずだ。ところが、今回10本のフルスの注文があった。私の手元にはないので、現在中国で調達してもらっている。一般にファの音の指使いは初心者には難しく1年練習してもうまくできない。おまけに正しい音が出にくいというのが一番の難点である。ところが日本フルス普及会推薦のフルスはキーを押さえるだけで正しいファの音が出るので簡単だ。
フルスの普及のためには要らない苦労はさけた方がいい。もちろん、苦労した分だけメリットがあるならば別の話だが、この場合、苦労して出した結果の音も悪いというのだから話にならない。私はこのファ音のキー付きフルスを初めて使ったとき、正直びっくりした。それまで、難しい指使いで苦労していたのがいったい何だったのだろうと、思ったものだ。
おそらく、高松支部でも練習をする過程で、簡単にファの音を出している人たちを見て、みんなそれが欲しくなったのだろうと思う。
高松支部の愛好会はこの3月27日には慰問演奏、6月6日にはおじゃみの会への友情出演予定とあり、地域で大活躍をしている。
写真は昨年秋NHK高松のテレビに出演したときのものである。

ファの音の出るフルス

2010年04月13日 | 日頃の活動
ファの音が出るフルスは裏側にレバーが付いている。右手の親指でファの音を出すときに押さえるだけである。
通常はファの出るべき位置の弁が閉じていて、押さえたときにだけ開くようにしてある。単純な構造である。私はこんなな簡単なものをどうして、作らなかったを不思議に思っている。この音が出るだけで、フルスの使い勝手が全然違うのだ。
日本フルス普及会ではこの機種を遠慮がちに推薦してきたが、これからはきちんと広めていこうと思う。そのためにこのフルスの機種名をSEAB01と決めることにした。

ヨナ抜き音階

2010年04月09日 | フルスの基礎
フルスはどうしてファの音が出ないのか。

それは中国の民謡など伝統音楽の多くはヨナ抜き音階で作られているからである。一般にファとシのない音階をヨナ抜き音階という。
すなわちドレミファソラシドの西洋音階から言うと4番目と7番目の音がないもので、実際にはドレミソラドの音階となる。中国の伝統音楽のほとんどはこれらの音で成り立っているので、あまりファの音が必要なかったのである。日本にもヨナ抜き音階の音楽はたくさんあるのだが、やはりいろいろな音楽を楽しもうと思えば、どうしてもファの音は欲しくなる。ファが出るだけで、フルスで吹ける音楽が飛躍的に増えるのだ。だから、日本フルス普及会ではファが簡単に出せるフルスを推奨している。もちろん中国から入手しているものだが、中国にもファが出るフルスがあるのだ。

長崎演奏旅行(世界に通用するフルスを)

2010年04月05日 | フルスの基礎
1泊2日で、しかも、長崎は何度も行ったことのあるところなので、演奏旅行というには大げさなものであったが、今まで書いてきた通り今回の旅行では、大きな収穫があった。中でもフルスの音程に関わる問題の解決の手がかりがつかめたのは大きい。今まで、日本フルス普及会推薦のフルスは会員から相談があったときに遠慮がちに紹介してきたが、これからは自信を持って広めることができるし、そのことでフルスの普及に弾みがつくかもしれない。

一般に中国のフルスはファの音が出ない。出ないと言ってもそれに近い音は出るのだが、指使いが難しい上に正確な音が出しにくい。また、前述のソとミの穴の位置についても同様、日本人の音程感から言えばちょっとはずれている。これらはフルスが中国の山奥で育ってきた楽器であり、その後の音楽用に改良されてきたとはいえ、主に中国の地域の民謡が演奏されてきたためだろう。

今、日本でフルスを普及させるには、楽器としてどうしてもあと一工夫ほしいところである。日本フルス普及会ではフルスを普及させる過程でそのような問題点を整理し世界に通用するフルスを日本で発展させることはできないかと考えている。
写真は長崎における二胡交流会の出演者。ご招待ありがとうございました。

長崎演奏旅行(一つ目の穴を塞いで吹く)

2010年04月01日 | フルスの基礎
写真のように、日本フルス普及会が推薦するフルスの裏側の上の穴をビニルテープで塞いで吹いてみた。ちょっとガサついた音質だが、確かに限りなく正しいソの音に近い音がした。
ガサついた音がするのはフラフラするテープで貼ったことや、ひょっとしたらリードが正しいソの音に対応する長さではないのかもしれない。
そして、テープで貼った状態で弱く吹いても低いミの音は出ない。やっぱりそうなのだ。松林さんが言った「下のミを出すためにこの位置に穴を開けている」ということは正しい。そのために、中国人は少し高いソの音に我慢しながらフルスを吹いているのだ。そして、確かなことはいえないが、2番目の穴は正しいソのために開けられた穴だろう。

これは私がずっと悩んでいたことを一挙に解決するものであった。すなわち低いミを出そうと思うときには裏面の穴をそのまま開けた状態で吹けばいい。そして、正しいソの音が必要な場合は一つ目の穴をテープで塞いで吹くようにすればいいわけだ。これはそれほど面倒なことではない。今まで、音程が悪いからと、会員のみなさんに提供するのを躊躇していたフルスもこれで日の目を見るわけだ。自信を持って、紹介することができる。
なお、私が見たところ、裏面にこのように二つの穴があけてあるフルスはほかには見たことがないので、このフルスのみに工夫された特長といえるだろう。